留学は在学中だけでは終わらない! アメリカの大学を卒業したalumna/alumnusとは?
みなさんこんにちは! アメリカのホリンズ大学(Hollins University)を卒業したあんです。
大学を卒業して早1年、キャンパスの景色や建物の匂いを思い出すと、いまでも鳥肌がたつくらい懐かしく恋しい気持ちになります。もうあの時間を過ごすことはないんだと実感すると悲しいです。けれど、大好きなキャンパスで最高の仲間と過ごした経験とその思い出は、一生私の中で生き続けると思うと、言葉では表せられない特別な気持ちになります。
そして、私がアメリカの大学の好きなことの1つが、卒業生はalumnusまたはalumnaとして、大学との縁がその先もずっと続くことなのです。以下の写真は、母校から毎シーズン日本の実家に届く雑誌です。私がアメリカにいる間も家族がとっておいてくれました。一番上の表紙は、2018年の同窓会の様子。この年は1958年度の卒業生も集まったようです。
そこで今回は、卒業生と大学とのつながりについてお話ししたいと思います。
同窓会誌
Alumnusとalumna。あまり馴じみのない単語だと思います。「卒業生」という意味です。
ただ、性別や数によって言いかたが変わります。男性卒業生の場合はalumnus、女性卒業生の場合はalumna、複数の女性の場合はalumnae、複数の男性と女性の場合はalumni。う〜ん、ややこしい!
同じ「卒業生」でもこんなに違うのは、どうやら語源がラテン語だからだそうです。
私の母校は女子大ですので、卒業後のいまはalumnaeとして大学との関係が続いています。
アメリカの大学の同窓会
卒業生たちは、どんな形で母校との関係を続けていくのでしょうか?
まずはReunion、つまり同窓会です。
母校では、毎年5月に卒業年の最後の数字を指定して、該当する年の卒業生が集まります。たとえば、私はClass of 2021(2021年度の卒業生)ですから、指定された卒業年に1が入っている場合、参加することができます。その年はClass of 2021だけが参加するのではなく、2011年、2001年、1991年、1941年など、何十年も前に卒業した人たちも参加できます。
時を超えても、同じキャンパスで大切な時間を過ごした人たちと出会えるって素敵だなぁと思います。
私は去年卒業したばかりなので、同窓会に参加する予定はしばらくありませんが、あのバージニアの自然豊かなキャンパスに帰ってみんなと会うことにいまからワクワクしています。人生の長期的な楽しみの1つを与えてもらったような気もします。将来同窓会に参加する頃の私は、一体どこで何をしているのでしょうか・・・。
同窓会の内容は、新しいキャンパス施設のツアーだったり、みんなでヨガやランニング、ご飯を食べたり、ワークショップに参加したり、お酒を飲みながらDJの音楽に乗ってディスコパーティなんてのもあるようです。
以下の写真は同窓会誌のスナップ。母校のスクールカラーは緑とゴールドですので、緑とゴールドの服を着て、アクセサリーや旗、風船を持って記念撮影をする卒業生たちが毎年5月ごろになるとたくさん見られます。
卒業生たち
キャリアイベント、C3!
C3(Career Connection Conference)とは、母校で毎年行われるキャリアイベントです。
卒業生がキャンパスへ来てキャリアに関するアドバイスや経験をお話ししてくれたり、上級生は1体1で彼女たちと話す機会をもらえて、仕事やインターンシップのためのコネクションをつくったりします。
いろいろなセッションがあるので、私も在学中は自分の興味のある内容やメジャー(専攻)に関係するスピーカーを選び、いくつものお話を聞きに行きました。
とくに、大学在学中に得た経験がどのように仕事やジョブハンティングで生かされたか、どんな心がまえでいるべきで、何が大切かなどを聞けて、とても参考になりました。
C3当日にキャンパスのカフェテリアで朝ごはんを食べていると、スピーカーとしてやってきた卒業生が一緒に同じテーブルで朝ごはんを食べていいか、私はどこ出身でなぜこの大学を選んだのかなど、フレンドリーに話しかけてくれたのも覚えています。
また、留学生の卒業生がC3に参加してくれることがあって、同じ留学生の立場からの話を聞けるので非常に貴重な機会になっています。
このC3以外にも、母校では卒業生と在校生をつなぐ、さまざまなイベントがあります。
私の周りでも、卒業生とのつながりで得たインターンシップを在学中に経験し、卒業後はフルタイムで働き始めたなどという話も少なくありません。
コネクションが非常に重要な鍵を握るのがアメリカの就職活動です。大学側も、卒業生と在校生のコネクションをつくるチャンスをたくさん設けてくれています。
私はまだ就職していませんし、アドバイスをあげられる立場でもありません。けれども、いずれ私もその立場になれたときには、大好きな母校で同じミッションを共有している在校生の成功を願い、キャリアのアドバイスをあげたりコネクションを広げる手助けをしてあげたいと思っています。
卒業生のボランティア
アメリカの大学を卒業した人なら、きっと「母校に貢献したい、母校とつながっていたいと」思う気持ちがわかることでしょう。それくらいアメリカの大学卒業生の愛校心は強いものです。
そして、そんな卒業生たちが大学とかかわっていられる方法の1つがボランティアです。
たとえば、入学候補生の紹介も、卒業生のボランティアの1つです。
大学としては、卒業生の紹介ほど信用が置けて、効率的な新入生のリクルート方法はないと考えています。私の知り合いに「校風にピッタリな人物で、大学にも貢献をもたらす学生になるだろう」と思った場合、私はその人を母校に紹介することができます。
また、卒業生の紹介を通して入学を決めた学生は、 alumnae referral scholarshipという500ドルの奨学金ももらえます。大学にとっても、そして私たちにとってもポジティブなリクルートの方法ですね。
また、大学が入学審査を行う際に、面接をすることがあります。その際、卒業生が面接官の役をすることもめずらしくありません。
このほかにも、卒業年度ごとの同窓会の委員会のメンバーとしてボランティアをしたり、同窓会誌の記事を書いたりといった仕事もあります。ボランティアですから、お金が支払われるわけではありませんが、私も将来時間に余裕ができたときには、こういったボランティアを通じて母校とのつながりを続けていきたいと考えています。
下の写真は母校のキャンパス。この美しいキャンパスに帰れる日を楽しみにしています。これから留学するみなさんも、きっと「ホーム」と呼べる大切な場所ができるはずです。
母校のキャンパス
まとめ
ほかにも、卒業式でスピーチをしたり、アドミッションズ・オフィスで働いたり、教授として授業を教える立場になったり・・・と、卒業生と大学とのつながりはさまざまです。
大学で出会った友だちはみな私にとって一生の仲間であり、そんな仲間と1日24時間、4年間過ごしたキャンパスは第2のhomeです。Alumnaとして今後もずっと、母校や仲間たちとずっとつながっていられたらいいなと思います。
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