アメリカの大学生必須! 「リサーチペーパー」とは?

こんにちは! スプリングセメスター(春学期:1〜5月)初日でドキドキワクワクしている、留学生ブログライターのあんです(2019年1月時点)。ついこの間フレッシュマン(1年生)として渡米したのに、気がつけば今学期でアメリカ大学生活も折り返しです。

日本の高校とはまったく違う授業やテスト形式には慣れてきたものの、リサーチペーパーにはまだまだ苦しんでいます。そこで今回は、アメリカの大学では避けて通れない、リサーチペーパーについてお話ししていきます。


私の勉強のお供
ホワイトモカwithホイップクリーム

もくじ

1.一発で退学!? リサーチペーパーの厳しいルール
 1-1.留学する人は知っておきたい、Plagiarismって何?
 1-2.引用文献は必ず記載すること!
2.リサーチペーパーのための莫大なリサーチ
 2-1.まずはテーマを決めることからスタート
 2-2.文献を読み漁る!
3.いざ執筆!
4.まとめ

1.一発で退学!? リサーチペーパーの厳しいルール

ペーパーというのは日本でいうレポートのようなものですが、自分の意見を書き綴るのではなくて、リサーチをして何十もの文献を読んでまとめるものです。

自分の意見ではなく他の人の意見や実験結果をお借りしているわけなので、その引用元を1つひとつしっかりと示す必要があります。アメリカの大学では「これでもか!」というほど、このことに関して注意され、引用元を示さないと、退学になることもあるのです。

1-1.留学する人は知っておきたい、Plagiarismって何?

Plagiarismとは日本語では「剽窃」と訳されますが、他者の言葉、考え、アイデア、表現をまるで自分のオリジナルの考えや表現のように利用することです。「盗作」にも近い行為です。

高校まで日本で過ごした私はリサーチペーパーを書くという経験がまったくないので、アメリカに来たときはplagiarismのpの字も知りませんでした。それが、1年生必須のファーストイヤーセミナーや、リサーチペーパーが課題となる心理学の授業で、Librarian(司書さん)を呼んで丸々1時間ルールについての授業があったおかげで、かなり学ぶことができました。貴重な授業の時間を何時間も割くという事実から、どれほどplagiarismが重大なことかお察しいただけると思います。

もちろんこれらの授業だけでなく、個々の科目のシラバスにも必ずplagiarismに関する説明がされていて、違反した場合にはどんな理由であれその課題の成績は0点になると示されていたりします。

最近は、提出したレポートの何パーセントがplagiarismにあたるか教えてくれるソフトを使っている教授もいるため、「少しくらいなら大丈夫だろう」「全員分細かくチェックなんてしないだろう」という考えは通用しません。

1-2.引用文献は必ず記載すること!

Plagiarismの重大さを知ってしまうと、ペーパーを書くのが怖くなってしまいますよね(笑)。でも、自分のペーパーにきちんと引用元を示せば、何の問題もありません。

引用元の表記の方法には、MLAやAPA、Chicagoなどいくつかの種類があり、どのルールに従うかは科目や教授によってさまざまです。この表記の方法も、必ずシラバスに記載されているか、教授から説明があるはずなので、見落とさない・聞き落とさないようにしましょう。

たとえば私の場合、1年生のときに履修したファーストイヤーセミナーではMLAを使うように教授から指示されました。しかし、専攻である心理学のクラスでは必ずAPA(American Psychological Association)を使います。

MLAとAPAではルールが違うので慣れるまで時間がかかるかもしれませんが、何度も何度も書いていくうちにきっと使い分けができると思います。リベラルアーツ・カレッジのような小さな大学では面倒見のいい教授が多く、留学生がペーパーを書くことに慣れていないことを理解してくれます。また、ライティングセンターに行って質問することももちろんできるので、深く悩まずにだれかに聞くことも大事だと思います。

2.リサーチペーパーのための莫大なリサーチ


前学期の期末のキャンパス
大雪が降りました

アメリカの大学の期末は、期末試験かペーパー、もしくはその両方が課されます。

試験は基本的に、制限時間内に問題に答えれば終わりますが、リサーチペーパーは長期戦になります。以下に、私が前学期に履修したevolutionary psychology(進化心理学)のクラスのペーパー作成について紹介します。

2-1.まずはテーマを決めることからスタート

まずペーパー作成は、テーマを決めるところから始まります。Evolutionary psychologyの分野であればテーマは自由ということだったのですが、事前に自分の選んだテーマが本当に適しているか教授に確かめることが必須になっていました。その確認が1回で済む学生もいたかもしれませんが、私は提出までに4、5回は相談に行ったと思います。

2-2.文献を読み漁る!

テーマがgossip(なぜ女性は噂をするのかを心理学的な観点で見る)に確定した後は、PsychNETと呼ばれる心理学の分野の論文が集まっているサイトや、Google Scholarを使って自分のテーマに関するペーパーをとにかく読み漁りました。

いくつ読んだか覚えていませんが、とにかく授業の合間をぬっては読んで読んで使えそうなところはメモして(もちろん引用先も忘れずにメモ!)というのを繰り返していました。

いくつかのペーパーは印刷して、重要なところはマーカーでラインを引いたり、教授を訪ねて意見を聞いたりもしました。

3.いざ執筆!


Momoyo Torimitsuさんという日本人のアーティストの作品が
私の大学のミュージアムで展示されました

リサーチが済んでペーパーのアウトラインが完成したらいよいよタイピングに入ります。

このクラスではAPA styleを使い、表紙ページにタイトル、氏名、大学名、教授名、日付を記載すること、2ページ目から本文を始めること、5〜7ページ以内に収めることなどが指定されていたので、その通りに書きました。

ドラフト(下書き)が完成したらアメリカ人の友だちやライティングセンターで働く学生にグラマーをチェックしてもらったりしました。いくら英語力に自信があるとしても、第三者に読んでもらってアドバイスをもらうことはとても大切だと私は思っています。

また、procrastinate(課題を先延ばし)して期限前日の夜、ギリギリにペーパーを終わらせる学生もいますが、万が一に備えて私はいつも少なくとも2、3日前には完成させるようにしています。

時間をかけて仕上げた甲斐あって、このペーパーは満点をもらうことができましたが、テストと違ってペーパーは成績の予想がつかないので毎回ドキドキです。

4.まとめ

日本の高校ではペーパーを書くという経験をする機会があまりないかもしれません。でも、アメリカでは高校生でさえ学期末に10ページのペーパーを書いて提出するなどということが当たり前です。留学生は語学のハンデもあって、最初はとても大変だと思います。

でも、小規模で面倒見のいい大学では、きっとそんな留学生をサポートしてくれる環境が整っていると思いますし、もみくちゃにされながらも経験を積むことできっと慣れると思います。私も今学期末に2つのペーパーが待っていて、いまから震えています(笑)。でも、何事も経験なのでがんばります!!

 

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