アメリカ留学1年生を待ち受けるプレイスメントテストとは?

こんにちは! 学生ブログライターのあんです。

アメリカの大学では、プレイスメントテストと呼ばれるテストがあります。おもに数学と英語のテストで、その結果によって、履修できる科目のレベルが決まります。

アメリカの大学に到着して、数日のオリエンテーションが行われると、すぐに授業が始まりますが、プレイスメントテストは、だいたいオリエンテーション期間中に受けることが多いようです。

今回は、私自身が受けたプレイスメントテストのお話と、入学前に与えられた英語の課題、そしてアメリカの大学ならではの授業:ファーストイヤーセミナーについてお話ししたいと思います。参考にしていただけると嬉しいです!

もくじ

1.私が受けた数学のプレイスメントテスト
 1-1.問題のレベル
 1-2.結果によって履修できる科目が変わる
 1-3.外国語のプレイスメントテスト
2.サマーリーディング
 2-1.留学「前」なのに読書課題が?
 2-2.エッセーの出来次第で履修科目が決まる
 2-3.英語「で」学ぶ英語
3.ファーストイヤーセミナー
 3-1.カレッジスキルを身につける
 3-2.フランス料理を勉強
 3-3.1晩で200ページのリーディング?
4.成績が悪いと寮に住めない?

1.私が受けた数学のプレイスメントテスト

私が受けたプレイスメントテストは、数学のみでした。しかも渡米前にオンラインで受けるものです。

1-1.問題のレベル

問題は高校レベルで、簡単な計算式からルート、サイン・コサイン・タンジェントなど幅広い範囲から出題されました。

制限時間は全部で3時間、1度始めたら途中でセーブして後から再開することもできました。また、すべて選択肢問題なので、日本人(とくに数学が得意な人)だったら決してむずかしくないと思います。私の先輩は、満点をとってしまいそうだったから、あえて数問意図的に間違えたと言っていました。

1-2.結果によって履修できる科目が変わる

このテストは、アメリカの大学に入学した後の履修科目に大きく影響します。

私の大学ではGeneral Requirement(一般教養の必修科目)として、科目番号が100番台(おもに1年生がとるレベル)のものと、それ以上のレベルの数学の科目を2クラスとる必要があります。

100番台の科目が3レベルあって、私はプレイスメントテストの結果で1番上の科目に振り当てられました。

といっても、説明が日本語から英語に変わっただけで決してむずかしくありません。高校時代は文系で、数Iと数Aまでしか勉強していなかった私でも、復習感覚で楽しく勉強できる内容でした。

また、アメリカでは電卓を使うのが当たり前。テスト範囲の公式を覚える必要もないので、日本人留学生にとってはよい成績のとりやすい科目だと思います。

このプレイスメントテストで高得点をとった学生は100番代の数学が免除され、ハイレベルな科目をとることができます。General Requirementが1科目減り、その分Elective(選択科目)が増えるというメリットがあります。

1-3.外国語のプレイスメントテスト

数学のほかに、外国語のプレイスメントテストも課されていました。ただし日本人留学生はすでに英語以外の言語を話すことができるので、受ける必要はありません。

また化学や物理のプレイスメントテストもあり、これらのテストで高得点をとると、数学と同じように必須科目を免除してもらえます。

2.サマーリーディング

数学のテストのほかに、サマーリーディングという英語の課題が与えられました。まだ留学がスタートしていませんが、こういった情報がメールで送られてくることもあるので、こまめにチェックしましょう。

2-1.留学「前」なのに読書課題が?

このリーディングの課題は、「約1か月の間に指定された小説を1冊読んで、その本に関する質問にエッセー形式で答える」というものでした。

アメリカ人の学生は、合格者が参加するイベントでその本を受け取っていましたが、留学生はさすがにその日のために渡米するのもたいへんなので、各自Amazon等で取り寄せるか、E-bookを使ってオンラインで読むように指示されました。

実際にネイティブ向けの本だったので、読むのは簡単ではなく、しっかりと理解するために私は2回読みました。また、内容も人種に関するセンシティブなもので、日本の高校では決して習わないような単語やスラングが多く出てきたため、私の本はメモだらけになりました。

人によって読み書きのスピードは異なりますが、課題が与えられたらなるべく早く取り組むことをオススメします。

2-2.エッセーの出来次第で履修科目が決まる

しかもこのリーディングの課題も、入学後の履修科目に影響します。

私の大学では、提出したエッセーを英語科の教授が1つずつ読みアドバイスを書いた上で、ライティングのトレーニングが必要だと思われる学生にはENG100という科目に振り当てます。

この科目に振り当てられた学生は、その科目をクリアしないと、それ以上のレベルの科目を履修できないことになっています。私もその科目を履修したのですが、驚いたことに留学生が私以外に1人しかいなく、それ以外は全員アメリカ人の学生だったことです。

2-3.英語「で」学ぶ英語

この科目は英語「を」勉強するものではないため、英単語やグラマーについては一切勉強せず、基本的なエッセーの構成や人に惹きつけるライティングの方法といった、大学生活で非常に役立つことを教えていただきました。

しかも他の科目と同様に単位ももらえたので、履修して本当によかったと思っています。

とくに参考になったのは、教授が、私が夏休みに提出したエッセーを読んで、日本語と英語ではエッセーの書き始めや意見の述べかたが違うことに気づき、アドバイスをくれたことです。

基本的には数学も英語も、パスできればそれ以上のクラスをどんどんとることができます。「基礎をおろそかにしない」「身の丈に合わない科目を履修しない」というのがプレイスメントテストの意義だともいえるでしょう。

3.ファーストイヤーセミナー


ファーストイヤーセミナーでの1枚

ファーストイヤーセミナーとは、新入生全員が最初の学期に履修する科目です。

3-1.カレッジスキルを身につける

専門的なことを深く追求するのではなく、リーディングやペーパーの書きかた、プレゼンテーションの方法など、大学生としてこれから必要になる基本的なことを学ぶものです。

また、このセミナーを受けもつ教授が自分のアドバイザーとして、大学生活や履修科目のアドバイスなどをしてくださいます。とくに英語がままならなかった留学生の私は、とてもお世話になりました。

3-2.フランス料理を勉強

このファーストイヤーセミナーは、トピック別のクラスごとに分かれて履修します。クラスには、事前に行われたアンケートの結果によって割り振られました。このアンケートは、数学や英語のようなむずかしいものではありません。

私の大学では、生物学や英語、コミュニケーションや歴史学といった10以上の分野のクラスがあって、その中から自分の興味のあるものを3つ候補として挙げるというアンケートです。私はアンケートの結果、「フランス料理」について勉強するユニークなクラスに入り、実際に料理をしてみんなでシェアするなど、とても楽しい時間を過ごすことができました。

3-3.1晩で200ページのリーディング?

ここで注意してほしいのは、アンケートを軽視しないということです。

私のクラスはプレゼンテーションの数は多いものの、ペーパー(レポート)が少ないものでしたが、ルームメートのとっていたイングリッシュのクラスでは、1晩でハムレットの物語を200ページ読むことになっていたり、10ページ以上のペーパーを提出することになっていて、ネイティブでも本当にたいへんそうでした。

自分の興味ある分野なら楽しく学ぶことができますが、適当なクラスに入ってしまうと最初の学期から非常に苦労することになります。ファーストイヤーセミナーを設けている大学に留学する予定の人は、各セミナーの詳細を事前によく確認しておきましょう!

4.成績が悪いと寮に住めない?

プレイスメントテストの方式や科目については大学ごとに異なりますが、私の大学ではこのテストとその結果に伴う必修科目を2年目までにクリアしないと、寮に住めないことになっています。

アメリカでは、大学から指示された期限や情報をきちんとチェックするのは学生としての責任であると考えられます。留学生だからといって例外ではありません。

わからないことや不安なことがあったらそのままにせず、大学やカウンセラーに質問するようにしましょう!

Good luck!

 

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