UCLA(カリフォルニア大学ロサンゼルス校)に入るには?

UCLAとはUniversity of California, Los Angelesの略で、「カリフォルニア大学ロサンゼルス校」のこと。ハーバードやスタンフォードと並ぶアメリカの名門大学で、すぐれた州立大学の総称「パブリックアイビー」の代表校です。カリフォルニア州の州立大学としてはUCバークレーと名声を二分し、留学先としての人気も高く、大学生の12%、大学院生の22%が留学生です。このページでは、そんなUCLAに日本人留学生が入学するための方法を考えてみたいと思います。

UCLAのランキング

UCLAはカリフォルニア州最大の都市ロサンゼルスにある州立大学で、1919年に設立されました。全米の、また世界の大学ランキングで、つねに上位にランクされる名門大学です。約30,000人の大学生と、約12,000人の大学院生が学んでいます。


UCLAのランキング
US Newsの総合大学ランキング: 23位
US Newsの州立大学ランキング: 2位
US Newsの世界大学ランキング: 8位
Times Higher Educationの世界大学ランキング: 16位
上海交通大学高等教育研究院の世界大学ランキング: 12位

緑豊かな419エーカー(東京ドーム36個分)の広大なキャンパスは、サンタモニカ山のふもと、太平洋から5マイル(約8km)のところにあります。キャンパス内にはシャトルバスが走り、学生と教職員を合わせて毎日73,000人もの人が行き交っています。ロサンゼルスのダウンタウンにはバスで40~50分ほどで出られます。

開講している科目はじつに3,800以上。専攻できる分野も125以上に及びます。数学や歴史学、ライフサイエンスや工学など、いくつもの分野が世界でトップのレベルを誇ります。最近は心理学や環境学の人気が高まっています。映画やテレビの分野も有名で、ハリウッドにはUCLAの卒業生がたくさん活躍しています。大学院レベルではありますが、医療分野も全米トップクラスです。

UCLAで人気が高い6つの専攻分野(www.ucla.edu/より)
経営経済学(Business Economics)
生物学(Biology)
心理学(Psychology)
政治学(Political Science)
経済学(Economics)
精神生物学(Psychobiology)

4,300人から成る教授陣には、ノーベル賞受賞者をはじめ、ピュリッツァー賞受賞者、アメリカ国家科学賞受賞者などがズラリと並び、世界で最先端かつ高レベルな学術研究を間近に感じることができます。インターネットが誕生したのも、UCLAのキャンパスです。

スポーツの強豪校としても知られ、2020年の東京五輪には50名の選手・コーチを送り込みまし、16個のメダルを獲得しました。1920年以降、トータルで400名以上のオリンピック出場者を輩出し、270個ものメダルを獲得しています。フローレンス・ジョイナー、ジャッキー・ロビンソン、ジャッキー・ジョイナー=カーシー、レイファー・ジョンソンをはじめ、伝説的なアスリートがたくさんUCLAから巣立っていきました。

13人のノーベル賞受賞者、38人のアカデミー賞受賞者のほか、卒業生は各界の第一線で活躍しています。UCLAから誕生したベンチャー企業もたくさんあり、この大学のブランドとステイタスは、こうした卒業生たちの活躍に支えられているともいえるでしょう。

UCLAを卒業した著名人
ラルフ・バンチ(ノーベル平和賞受賞者)
フランシス・フォード・コッポラ(映画監督)
R.ウォルター・カニンガム(宇宙飛行士)
ジョン・ウィリアムズ(作曲家)
アーサー・アッシュ(テニス選手)
ジェームズ・ディーン(俳優)
ヘザー・ロックリア(女優)

UCLAの合格基準を知ろう

UCLAの入学審査項目(College Boardより)
重要度 項目
とても重要 高校の成績
エッセー(作文)
高校の科目のレベル
テストスコア
重要 性格、個性
課外活動
才能、技能
ボランティアの経験
アルバイトの経験
考慮の対象 親が大卒ではないこと
カリフォルニア州民であること

UCLAの2022年度の出願者数は、新入生と編入生あわせてじつに150,000人。これは全米ナンバー1の数です。合格率は9%に過ぎません。東大の倍率は約3倍ですから、倍率だけを見るとUCLAのほうが難関ということになります。

UCLAに合格するために最も大切な成績

アメリカの大学は、一斉の入試ではなく、高校の成績やエッセー(作文)、推薦状などさまざまな書類を総合的に評価して合否を決めますが、UCLAが合否を判断するにあたって最も重視するのが、高校の成績です。95%以上の合格者が、高校で3.75以上のGPA(※)を修めています。

UCLA合格者の高校のGPA(College Boardより)
3.75以上: 95%
3.5~3.74: 3%
3.25~3.49: 1%
3.00~3.24: 1%

※GPA:Grade Point Averageの略で、「成績平均値」のこと。アメリカでは4.0ポイントが満点。アメリカの高校における3.75というGPAは、日本の高校の5段階の評点平均で4.75に相当する。

高校で学んだ科目の内容とレベルも評価されます。アメリカの高校は四年制が多いのですが、その4年間でUCLAが「最低限、これだけは履修すべき」としているのが以下の内容です。

  • 歴史/社会科学:2年間
  • 英語(アメリカでは国語):4年間
  • 数学:3年間(4年間のほうが望ましい)
  • 実験科学:2年間(3年間のほうが望ましい)
  • 外国語:2年間(3年間のほうが望ましい)
  • 芸術:1年間

これを最低限として、その高校で最もレベルの高い科目を、優秀な成績で修めていることが、UCLAの合格にはまず欠かせません。

UCLAが審査するテストスコア

UCLAは、かつてはSAT®(もしくはACT®)というテストのスコア提出を求めていましたが、コロナの影響もあって、それらのテストスコアの提出を求めていません。ただ留学生には、TOEFL®テストやIELTS、Duolingo等の英語テストのスコア提出が求められます。

UCLAでは、TOEFL®テストのスコアは100、IELTSのスコアは7、Duolingoのスコアは120以上を求めています。

作文も審査の対象

またPersonal Insight Questionsと呼ばれる作文も、合否にかかわる重要な審査項目です。8つのトピックの中から4つを選び、それぞれについて350単語以内で記述することになっています。トピックの例を2つだけ挙げましょう。

  • あなたがリーダーシップを発揮して、他者にポジティブな影響を与えた、論争を解決した、またはグループとして成果を上げた例を記述してください。
  • あなたの最もすぐれた才能もしくはスキルは何ですか? その才能をいかに磨き、いかに実行してきましたか?

さらにボランティアや部活動、アルバイトなどにおけるリーダーシップや受賞経験も、評価の対象となります。

一方で、アメリカの多くの大学が提出を求める推薦状は、UCLAでは受け付けていません。他者による評価よりも、自己評価・自己主張のほうを重視しています。

日本人が名門UCLAに合格するために

UCLAほどの名門大学に15万通もの願書が押し寄せてくるとなると、成績が優秀な者同士の競争になります。高校でオール5をとるくらいでないと、まず審査の土俵に立つこともできません。TOEFL®テストなどでも、できるだけ高いスコアをとっておくことが大切です。

私立の大学では、成績やテストといった「数字」以外の要素にも注目して、ユニークな人材を積極的に合格させようとしますが、州立大学は、まず数字で足切りする傾向があります。UCLAもその例に漏れません。ですからUCLAへの受験対策としては、まず高校でオール5をとること、そしてテストで高スコアをとること、これらが肝心です。

高校で最もレベルの高い科目をとることも大切です。「文系だから」という理由で高2・高3では数学の科目を全然とらない人もいますが、これはUCLAへの出願にあたってはプラスになりません。英国数理社まんべんなく、すべての分野で、いわゆる「Ⅲ」(最上級)レベルの科目をとるようにしましょう。

これら数字の面をクリアして初めて、有望な合格者の候補としてUCLAに認められることになります。そのうえで、Personal Insight Questionsや課外活動など、今度は数字「以外」の要素で他の出願者に差をつけなければなりません。スポーツの強豪校であるUCLAにとって、勉強ができて、さらにスポーツ万能という出願者は魅力的かもしれません。アートの才能もプラスに評価されるでしょう。ボランティア活動も高評価につながります。

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カリフォルニア州のコミュニティ・カレッジからの編入は可能?

「UCLAに1年生として入学するのはムリだから」という理由で、カリフォルニア州のコミュニティ・カレッジに留学する人がたくさんいます。コミュニティ・カレッジを経由すればUCLAに合格しやすい、と思い込んでいる人もいるようです。

コミュニティ・カレッジとは公立の二年制大学のことで、学費が安いのが大きな魅力です。「コミュニティ・カレッジを経由して、3年生としてUCLAへの編入(Transfer)をめざす」というのが、留学の1つのトレンドになっています。

しかし、コミュニティ・カレッジからUCLAへの編入はそんなに簡単なものではありません。

たしかにカリフォルニア大学の各校(UCサンタバーバラやUCアーバインなど)は、「諸条件を満たしてコミュニティ・カレッジを卒業すれば合格させる」という制度(UC TAGといいます)を設けています。この諸条件というのがなかなか厳しくて、また条件をクリアすれば必ず編入できるわけでもないのですが、この制度は、留学生にも適用されます。

しかし例外があります。それがUCLAとUCバークレーです。じつはこの2校には、UC TAGが適用されないのです。編入が不可能であるというわけではありませんが、コミュニティ・カレッジを卒業してUCLAに編入できるのは、成績がきわめてすぐれたごく一握りの人にすぎないというのが現実です。やはりオールAに近い成績を修める必要があります。

また「学費が安い」ことが売り物のコミュニティ・カレッジですが、カリフォルニア州のコミュニティ・カレッジへの留学は、決して安くありません。UCLAへの編入以前に、お金が続かなくなって留学を断念してしまう人が後を絶たないという現象が起きています。このことは別のところで詳しく述べていますので、そのページを参照してください。

» 知らなかったではもう遅い?コミュニティ・カレッジへの留学にかかる費用の実態

UCLAの「偏差値」と学費

魅力的な特徴を挙げていけばキリがないUCLA。ではそのレベルは? といえば、州民と留学生とではじつは難易度がけっこう異なります。というのもUCLAは州立大学ですので、州民を優先するからです。

カリフォルニア州の高校生の場合、その高校でトップ9%以上の成績を修めればカリフォルニア大学への入学が認められる、という制度が設けられています。

つまりカリフォルニア州の高校生であれば、在学校のレベルがいくら低くても、そこで優秀な成績を修めればUCLAに入れるチャンスがあるということです。カリフォルニア州だけでも日本と同じくらいの面積があります。南はメキシコに接し、スペイン語が日常語というエリアもたくさんありますし、教育レベルも地区によってまちまちです。

しかしUCLAが州立大学である以上、州民には平等の教育チャンスを提供しなければなりません。したがって、じつはUCLAの学生のレベルにはかなりバラつきがあるというのが実際です。意外に思うかもしれませんが、UCLAにはよくできる学生とそうでもない学生とが混在しているのです。これはUCLAに限らず、アメリカの州立大学の一般的な特徴です。

よく「UCLAの偏差値はどれくらいですか?」という質問が寄せられますが、アメリカの大学にはそもそも偏差値がありません。また「州民優先」の考えかたもありますので、なかなか日本の大学と比べてレベルを位置づけることができません。

名門大学UCLA、その学費も「超」一流

カリフォルニア州の高校生であれば、UCLAはレベルが高く学費も安いということで志望校選びの選択肢に入るでしょうが、他の州の高校生がUCLAを第一志望とすることは、ちょっと考えられません。学費に関しても州民優先ですから、州外の学生はウンと高い学費を支払わなければならないからです。そうまでしてUCLAに行くよりも、自分が住んでいる州で最もレベルが高い州立大学を狙うほうがいいというのが、ごく普通のアメリカ人の考えかたです。

UCLAの学費と寮・食費(2023年度)
学費(州民): 14,478ドル
学費(州外の人): 47,052ドル
寮・食費: 17,148ドル

世界的に有名なリサーチ大学としてのUCLA

UCLAは、名実ともに世界トップクラスの大学です。しかしこの「トップ」の部分を担っているのは、おもに大学院での学術研究です。UCLAは、大学院レベルのリサーチに重点を置いた「リサーチ型大学(Research University)」です。日本の著名な実業家や研究者もたくさんUCLAに留学していますが、だいたい大学院生として学んでいます。

またUCLAは、大学レベルでは留学生に対して奨学金を出していませんが、大学院ではフェローやリサーチアシスタント、ティーチングアシスタントといったかたちで、留学生にも奨学金のチャンスがあります。したがって「大学院生としてUCLAをめざす」ことも視野に入れるといいかもしれません。

UCLAへの留学にあたっては、さまざまな選択肢をよく検討することが大切です。アメリカには4,000もの大学がります。「名門大学」と呼ばれる大学も、アイビーリーグからセブンシスターズ、ミニアイビーやパブリックアイビーまで、さまざまです。最初からUCLAだけに進路を限定するのではなく、さまざまな可能性に対してオープンな視野をもって、自分にとってベストな留学をめざしてください。

UCLAやアメリカの名門大学への留学は私たちにご相談ください

栄 陽子留学研究所では、独自のアメリカ進学プログラムを通じて、アメリカの数々の名門大学への合格を実現させてきました。
学費全額免除という快挙を遂げて名門大学に入学した例もあります。ぜひお問い合わせください。

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