ボストンは、アメリカ屈指の学園都市です。
このエリアには、ハーバード大学からマサチューセッツ工科大学、タフツ大学やボストン大学といった、世界的に有名な一流大学から、ブランダイス大学やウェルズリー・カレッジといった、隠れた名門大学まで、たくさんの魅力的な大学があります。
アメリカの大学に留学するなら、ボストンはきっと候補地の1つになるはずです。このページでは、そんなボストンの魅力をたっぷりご紹介します!
もくじ
1.ボストンとは
2.留学先としてのボストンの魅力
2-1.全米No. 1の学生街
2-2.刺激的なアート&スポーツシーン
2-3.留学生の就活のメッカ
2-4.グルメ志向の高さ
3.ボストンの魅力的な大学たち
3-1.ハーバード大学
3-2.マサチューセッツ工科大学
3-3.タフツ大学
3-4.ボストン大学
4.ボストン近郊の魅力的な大学たち
4-1.ブランダイス大学
4-2.ウェルズリー・カレッジ
4-3.バブソン・カレッジ
5.ボストンの大学へ留学するときに考えておきたいこと
大学に留学するなら見逃せない、学園都市ボストンの魅力
1. ボストンとは
まずはボストンの特徴を、いくつかのポイントにしぼって紹介しましょう。
ボストン(Boston)は、アメリカ北東部のマサチューセッツ州の都市で、同州の州都でもあります。マサチューセッツ州を含むアメリカ北東部のエリアは「ニューイングランド地方」と呼ばれ、長い歴史と質の高い教育によってよく知られています。
1630年に、イギリスからやってきた清教徒たちによって開かれたボストンは、アメリカでも最も長い歴史を誇る都市の1つです。フリーダムトレイルという通りには、アメリカがたどってきた歴史を感じさせる建物が並んでいて、人気の観光スポットになっています。フリーダムトレイルの起点にあるボストンコモンは、アメリカで最古の公園です。
ボストンはまた、スポーツが盛んな街としても有名です。
・バスケットボール(NBA)のボストン・セルティックス
・野球(MLB)のボストン・レッドソックス
・アメリカン・フットボール(NFL)のニューイングランド・ペイトリオッツ
・アイスホッケー(NHL)のボストン・ブルーインズ
これらプロスポーツの試合はとても盛り上がります。ハーバードの学生は伝統的に熱心なレッドソックス・ファンで、試合のチケットも大学内で買えます。ボストンっ子(Bostonian)たちにとって、スポーツはなくてはならないものなんですね。
そしてボストンにたくさんの人が惹きつけられるもう1つの理由が、アートです。東洋美術のコレクションで有名なボストン美術館、小沢征爾が30年あまりも指揮者をつとめたボストン交響楽団など、世界一流のアートに接することができます。演劇シーンも活発で、ボストンで演技を学んでいる俳優の卵たちもたくさんいます。
2. 留学先としてのボストンの魅力
ボストンは、留学先としての魅力もたっぷりです。その理由をお話ししましょう。
2-1. 全米No. 1の学生街
ボストンはなんといっても、全米トップの学生街です。冒頭に挙げた数々の名門大学が1つのエリアに集まっているのは、全米広しといえどもボストンくらいでしょう。ボストンの人口の4分の1が学生だともいわれています。
街には学生たちが行き交い、おのずと学術都市としての知的な空間をつくりあげています。世界中から名だたる研究者たちもボストンに集いますし、大学間の交流もありますから、街全体が大きなキャンパスといった感じです。
2-2. 刺激的なアート&スポーツシーン
先に述べたように、ボストンはスポーツのメッカであり、また豊かなアートシーンが繰り広げられる街でもあります。
大学スポーツもとても盛んです。アメリカのエリート学生たちは、小さいころから文武両道にいそしんでいます。いわゆるガリ勉タイプの学生はそんなにいません。また彼らはアートへの造詣も深く、そんな学生たちの気質がボストンを活気づけています。
2-3. 留学生の就活のメッカ
毎年、秋の3日間に、全米の日本人留学生がボストンに集まります。
留学生最大の就活イベント、ボストンキャリアフォーラム(通称ボスキャリ)が開催されるからです。
このボスキャリは、バイリンガルの人を対象とした就活イベントで、200以上の企業がブースを設け、人事担当の人が面接してくれます。俗に「3日で内定がとれる」といわれていて、留学生にとってはとても魅力的なビッグイベントになっています。
留学すると就職にデメリットになるのでは? と思っている人もいますが、とんでもありません。留学生の就職はバツグンによく、企業は留学経験者を求めています。
2-4. グルメ志向の高さ
ボストンはグルメの街です。とくにシーフードが有名で、クラムチャウダーやロブスター、オイスターはぜひ味わいたい「ボストン・ディッシュ」です。有名なシーフード・レストラン「リーガル・シーフード」でディナーというのも定番です。
シーフード以外にも、各国料理のレストランが軒を並べています。学生たちは、もちろんキャンパス内の学食がメインになりますが、気晴らしに外食する際にも、よりどりみどりで困りません。中華街もあります。
ほかにも、
・公共の交通機関が整っている
・大都市にしては治安がいい
・四季が感じられる
・大学キャンパスや公園が多く、緑にあふれている
・インターンシップの機会が豊富にある
などなど、ボストンの魅力は尽きません。
3. ボストンの魅力的な大学たち
それでは、ボストンを代表するいくつかの大学を紹介しましょう。
3-1. ハーバード大学
いわずと知れた「超」名門、そして全米最古の大学、それがハーバード大学(Harvard University)です。1636年の創立で、アメリカ合衆国の建国よりも140年前のことです。
学生たちはもちろん、教授陣や施設もすべて一流。典型的な学生像は、自由闊達で、裕福なお坊ちゃん・お嬢さんということになりますが、「多様性」はハーバードが掲げる大きなテーマで、豊富な資金をもとに奨学金を奮発して、さまざまなバックグラウンドの学生を集めています。
東大かハーバードか、といったこともいわれますが、合格率はだいたい5~6%で、倍率からいえば東大の比ではありません。英語はできて当たり前。世界を背負って立つリーダーの育成、これがハーバードのモットーであり、それを実現させているわけですので、それだけの資質が求められます。
3-2. マサチューセッツ工科大学
西のカリフォルニア工科大学(CalTech)、そして東のマサチューセッツ工科大学(MIT)が、アメリカの工科系大学の両雄です。
世界の先端科学をリードしてきたMITは、いまでも革新的でイノベイティブな研究を続け、私たちをあっと驚かせています。人工知能(AI)の研究はとくに有名で、ワクワクする実験が日夜行われています。
どこかに「ユーモア感覚」を大切にする学風があって、学生たちによる大がかりないたずらも恒例です。
3-3. タフツ大学
ハーバードやMITに比べると、日本ではちょっと知名度が落ちるかもしれないタフツ大学(Tufts University)は、アメリカではれっきとした名門大学としてあまねく知られています。
ハーバードやイェールなど「アイビーリーグ」(名門私立8大学の総称)のすべり止めといった位置づけがされていますが、どうして、なかなか合格は簡単ではありません。
とくに国際関係学の分野が有名で、数々の著名な政治家・外交官がタフツから巣立っています。学生たちもつねに国際的な視野を忘れずに、世界の政治のありかたを考えています。キャンパスの美しさでもよく知られています。
3-4. ボストン大学
ボストン大学(Boston University) は、その名の通りボストンの中心にある都市型の大学です。近隣のノースイースタン大学とともに、ボストンでは学生数が最も多い大学です。留学生もたくさんいて、留学先の大学としてもとてもポピュラーです。
300以上の専攻をもつのも大規模大学ならではで、それだけの教授陣や施設も整えています。インターンシップの機会が豊富にあるのは都市型大学のメリットの1つといえるでしょう。
大都市にある大学は寮が不足しがちになりますが、ボストン大学は、4年間の寮住まいを保証していて、実際に4人に3人の学生がキャンパス内の寮で生活しています。
またBoston Collegeという、やはり名門の大学がボストンにはありますが、これはBoston Universityとはまったく別の大学です。
4. ボストン近郊の魅力的な大学たち
次に、ボストン近郊にあって、日本ではハーバードほどの知名度はないけれども、とても魅力的大学を3校、紹介しましょう。
4-1. ブランダイス大学
ボストン郊外にキャンパスをかまえるブランダイス大学(Brandeis University)は、規模の小さな、まさしく「隠れた名門大学」です。
神経科学(neuroscience)の分野が有名で、ライフサイエンス系のカリキュラムが充実しています。
小規模な大学らしく、勉強熱心な学生たちと指導熱心な教授たちが力を合わせて理想の学術・研究環境づくりに取り組んでいます。
週末には、ボストンまで無料のシャトルバスが出ていますので、勉強の息抜きにもこと欠きません。
4-2. ウェルズリー・カレッジ
ウェルズリー・(Wellesley College)は、全米の名門女子大7校から成るグループ「セブンシスターズ」の1校で、ボストンから鉄道で1時間ほどのところに美しいキャンパスをかまえています。
これまで150年以上にわたって、リベラルアーツ教育を通じて世界の女性リーダーを育ててきました。卒業生はヒラリー・クリントン氏をはじめ、各界で活躍しています。卒業生たちのネットワークも強固です。
女子大ではありますが、ブランダイス大学など近隣の大学でも授業をとることができますので、共学大学の経験も積めます。インターンシップの機会も豊富です。
4-3. バブソン・カレッジ
バブソン・カレッジ(Babson College) は、ビジネスの専門大学です。とりわけ起業家を養成するプログラムは全米でも随一といっていいでしょう。起業精神が旺盛な学生たちのエネルギッシュな談論風発が、この大学の学風そのものを特徴づけています。卒業までにはほぼすべての学生がインターンシップを経験しています。
この大学のMBA(経営学修士)の課程にも、世界中から優秀な人たちが学びに来ています。やはり起業家のプログラムが質・人気ともに群を抜いています。
5. ボストンの大学へ留学するときに考えておきたいこと
さて、これまでボストンの街とボストンの大学の魅力をお話ししてきましたが、最後に「ボストン留学」のデメリットを述べましょう。
それはずばり「お金がかかる」ことです。
このページで紹介した大学はすべて私立大学です(アメリカでは州立よりも私立のほうがレベルが高いというのが常識です)。そして都心または近郊にあります。学費も、寮・食費も、どうしても高くなってしまいます。
ハーバード大学の2022年度の学費+寮・食費は72,000ドルです。1,000万円以上もするのです。奨学金を出してくれる可能性はありますが、それにしても高すぎると思いませんか?
またボストンは語学学校の授業料も高く、さらに物価や家賃も東京を上回ります。語学留学でボストンに行く人も少なくありませんが、あまりにお金がかかるので勉強を続けられないという人もいます。かかるコストについては、慎重な情報収集が大切です。
ボストンはすばらしい学園都市ですが、コストのことはあくまでも現実的に、そして長期的な視点をもって考えなければなりません。博士課程の学生は学費が免除になりますから、大学は田舎に行って、大学院でボストン辺りを狙うというのでもいいかもしれません。
以上、ボストンエリアへの大学留学の魅力についてお話ししました。ボストンに限らずアメリカ留学に興味をおもちのかたは、ぜひ当研究所の
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