海外に留学すると就職に不利になるのでは? そんな不安を抱いている人もいます。

でも、「英語ができると給料が上がる」とか、「アメリカの大学を卒業すると就職に有利」という声もあります。一体どちらが本当なのでしょうか?

留学はチャレンジしたい。日本を飛び出して何かに挑戦してみたい。だけど就職が不安で踏み出せない。そんな人のために、アメリカの大学を卒業した後の就職と進路についてお話しします。

目次

1. 就職活動は卒業してから

アメリカでは、大学生は卒業式の直前まで勉強がずっと続きます。日本のように授業をそっちのけで企業の説明会や面接に行く、なんて暇はありません。ですから本格的な就職活動も「卒業してから」が基本です。

日本のように同じ時期に一斉就職するという考えかたも、リクルートスーツを着て就職活動するという風習もありません。

卒業まで必死にがんばったんだから、卒業後1年くらいはプラプラしようなんて人もいっぱいいます。

とはいえ、アメリカの大学生が就職のことをまったく考えないわけではありません。在学中にインターンシップを通じてコネをつくっておくこともよくあります。インターンシップを必須としている大学もたくさんあります。インターンシップは「科目」なので、短くても1学期間は続きます。日本の大学の(職場見学のような)インターンシップとは違って、それなりにがっつりと働いてその分野の仕事の経験を得ることになります。

レベルが高い大学を出た人は、まずほとんどが大学院進学を考えます。そのためのお金を貯めるために(また大学院の専攻分野によっては入学要件として職歴が求められるので)どこかで何年か働く、というのが一般的なパターンです。

地元密着型の(一般的にはレベルが低いとされる)州立大学やコミュニティ・カレッジでは、看護学とか教育学、Public Security などを学んで地元で就職する人がほとんどです。そういった人たちも、将来はステップアップのために大学院に行くこともあります。

最初に入社した会社にずっといるとは考えていません。別のキャリアにチャレンジするとか、大学院に行くとかして、つねに自分を高めていくことを考えているのです。

そんなことから、大学の就職課は卒業後も利用できるようになっています(就職セミナーや企業説明会なども大学で行われています)。

2. アメリカで就職:就労ビザが必要

留学生がアメリカで就職するためには「就労ビザ」( H-1ビザ)が必要です。期間は3年(1回だけ更新できるので最長6年)。雇用主の企業(スポンサー企業)にもいろいろ義務が発生するので、スポンサー企業を見つけるのは簡単ではありません。

ビザの申請もスポンサー企業を通じて行います。H-1ビザの発行数は、年間 65,000(四大卒)(修士は20,000)。このビザの取得は 2020 年度までは抽選でしたが、2021 年度は給与ベースで選考されることになりました(トランプ政権時に決まったことなので、また変更になる可能性があります)。

就労ビザを取得せずに学生ビザのままで働ける制度もあります。OPT(Optional Practical Training)といいます。卒業後、専攻分野に関連する仕事に1年間まで就けるという制度です(90 日間までは無職のままでも OK です)。STEM* 系はこの期間が3年になります(STEM Extension といいます)。2019~2020 年度には、20 万人以上の留学生が、アメリカでこの OPT に参加しました。

OPT はバイトでも無給のインターンシップでも OK なので、企業側の負担やリスクも小さくなります。OPT 期間中にスポンサー企業を探す留学生もたくさんいます。STEM 系だと 3 年もあるのでチャンスもより大きくなります。

なかにはアメリカ人と結婚して永住権をとる人もいます(大学留学はそれなりに長期にわたるので、その間に運命の出会いをする人はめずらしくありません)。その場合はビザの心配をせずにアメリカで働けます。

3. 留学生向けの求人イベントで就職

留学生向けの求人イベントとしては「ボストンキャリアフォーラム」(略して「ボスキャリ」)が有名です。毎年秋にボストンで開かれる、バイリンガルの人を対象とした就活イベントです。200 以上の企業(いわゆるグローバル企業や政府系機関など)が参加する、バイリンガルを対象とした就活イベントとしては最大規模のものです。

各企業がブースを設け、面接を行います。3日間の催しですが、このために全米から留学生(3、4年生中心)が集まります(5,000 人以上の学生が参加します)。イギリスや中国に留学中の人がわざわざボストンまで来ることもあります。

この3日間は、留学生もリクルートスーツを着ます。人事裁量権をもつ社員が来るので、うまくいけばこのイベント中に内定をもらえます。

「3日で内定をもらえる」イベントとして留学生の間では有名ですが、実際には当日までにエントリーシートや履歴書を提出したり、オンラインで面接を受けたりします。ボスキャリほど大規模でなくても、同様のイベントは全米及び日本の主要都市で行われています。

ボスキャリについては以下の記事も参考にしてください。

4. 語学+α を活かして日本で就職

いまでは日本の企業も「グローバル人材」を求めています。その場合、日本の大卒者よりも留学経験者のほうが、企業にとっては魅力的です。とくに外資系の企業は留学経験者を積極的に採用しています。

「英語はできて当たり前」の時代ですが、留学経験者の英語力はそれなりに重宝されます。アメリカの大学を卒業した日本人学生の、企業にとっての魅力を挙げてみましょう。

  • 英語ができる(それもかなり高いレベルで)
  • グローバルな視野を身につけている
  • さまざまなバックグラウンド(出身国/地域、人種、価値観、文化など)の人とコミュニケーションがとれる(多様性を身をもって体験している)
  • これまでの企業風土にとらわれることなく、自由で斬新な発想ができる
  • 主体的に物事を考え、実行できる
  • おもしろい、ユニークな人材が多い
  • すぐに海外派遣できる、海外駐在要員になれる
  • (遊びがちな日本の大学生に比べて)しっかりしている、根性がある

いかがでしょうか。自分の将来の姿を思い描いてみましょう。

日本でも通年採用する企業が増えていて、新卒者を4月に一斉に入社させることにこだわらなくなってきています。アメリカの大学の卒業時期は5月なので、希望する日本の企業の入社時期がどうしても翌年の4月になってしまうなら、1 年近くはフリーになります。その1年間を時間のロスととらえる必要はありません。その間、バイトするもよし、読書に耽るのもよし、何にもしないのもよし、です。

5. 大学院に進学

アメリカの大学を卒業するわけですから、アメリカの大学院にはもちろん進学できます。アメリカの大学院では、博士課程は学費が無料になります。

アメリカの大学院へ進学する場合、大学で B 平均( 80 点平均)以上の成績を修めていることが必要になります。また大学院の課程(とくに MBA など)によっては、職歴(プロフェッショナル・バックグラウンド)を必須としていますので、そうした課程をめざす場合は、何年かの社会経験を経てから出願することになります(実際、いったん社会に出てお金を貯めてから大学院にチャレンジする人のほうが多い)。

また、日本の大学院に行くのも1つの選択肢です。帰国生特別選別枠を設けている日本の大学もあります。

  • ※ アメリカの大学院への留学については「大学院留学」のページをご覧ください。

6. 世界を旅する!

せっかく大変な勉強を乗り切って卒業したのだから、しばらく好きなことをする、というのもいいのではないでしょうか。

留学中は、アメリカはもちろん世界からの学生と親交を深めることになります。その友だちを訪ねて世界旅行、なんてのもおもしろそうです。

その機会にあらためて「自分は何をしたいのか」をゆっくり落ち着いて考えてみる。そこで何か別の選択肢が見つかるかもしれません。

さて、あなたはどうしますか? 迷ったらぜひ「留学相談」にお越しください。

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