(1) 自分が変わる? アメリカ留学のメリット6つ
アメリカの大学に留学するメリットはたくさんありますが、ここでは6つ挙げてみます。
1. 孤独に打ち勝てる
友人も家族もいない、初めての国に1人で行くと、大きな孤独を感じます。言葉は通じない、食べ物は違う(大学の食堂ではお寿司もラーメンもありません)、何を話しているのかさっぱり聞きとれない。そんな慣れない毎日に目の前がグラグラして、倒れてもおかしくありません。
ルームメイトがゲラゲラ笑っていても何で笑っているのかわからない。なんとなくひとりぼっちだと感じてしまいます。
でもそれが 3日 たち、3 週間たち、3 か月、1年・・・とたつうちに、友だちもでき、毎日が少しずつ充実していきます。1歩ずつ前進する中で「孤独」を忘れるのではなく、その意味を理解し、耐える力も身についていくのです。
2. 他人と比較しなくなる
アメリカの大学では、肌の色、髪の色、目の色の違う学生たちが、日々、お互いに接しながら、生活しています。なぜその大学に入ったのか聞いてみると「親が卒業生だから」とか、「奨学金をたくさんくれるから」とか、「地元とは違う州に来てみたかったから」とか、「ここの気候が好きだ」とか、理由もさまざま。本当にいろいろな人たちがいます。
偏差値というものもありません。日本のように A ランク、F ランクなんていう考えもありません。一斉の就活もありません。そもそも、日々の勉強が大変なので、在学中に就活のことなんて考える暇がないのです。ですから、まずは大学を卒業してから、就職のことを考えるのが普通です。
スポーツはシーズン制。そのシーズンのときにしかやりません。野球とフットボールの両方の選手なんていう学生もめずらしくありません。アメリカでは、「1人ひとりが違うことを認める」のが平等だと考えられています。人とは違って当たり前。留学すると、人と比べてどうとか気にならなくなります。
3. 自分を客観的に見ることができる
アメリカの大学への願書には、希望する専攻を選ぶ項目の中に「まだ決まっていない(Undecided)」というものがあります。専攻は 2 年生の終わりまでに決めれば OK 。専攻を変更してもかまいません。
さまざまな分野を試したり、それで自分を見つめ直したりしながら、少しずつ自分の得意なこと・めざすことを見つけられるのがアメリカの大学の大きな特徴です。理系/文系という区別もなく、異なる2つの分野を専攻するのも可能。「ダンスと物理」「コンピュータとビジネス」といった組み合わせもできます。
自分は理系? 文系? と悩んできた人なら、一度自分をバラバラに分解して、立て直すチャンスです。アート、IT、哲学、音楽、心理学、ビジネス etc...。いろんな分野にチャレンジすることで、新たな自分(それこそが本当の自分かも?)を発見できます。
4. 分析力、判断力、決断力が身につく
アメリカでは、大学で学ぶのは〈分析力〉〈判断力〉〈決断力〉だといわれています。自分でよく観察して、その本質を見きわめ、進むべき道を定める。そして、1 歩を踏み出す決断をするのです。また大学は、親ばなれ・子ばなれの場所でもあります。寮生活は、自分の力で社会を生き抜いていくための予行演習として位置づけられているのです。
5. 自分の意思で考え、意見が言えるようになる
授業はディスカッション中心です。たとえば「リンカーン大統領は何年に奴隷解放をしたのか?」と聞かれるのではなく、「あなたがリンカーンなら奴隷制にどう対処しますか?」と問われ、クラスメートと議論することになります。このような授業ですから、つねに自分で考え、意見を言う訓練を重ねることになります。
授業の前に予習して、クラスでは自分の意見を言う、ということの繰り返し。毎日、翌日の授業で何かひと言でも意見を言うためのネタを考えておかなければなりません。
慣れてくると、考えることがとてもおもしろい・楽しいと思えるようになってきます。そして自分なりの考えを発言する力も身についていきます。
6. 知らない世界でも1人で生きていける
これからの人間は 120 歳くらいまで寿命が延びていくそうです。つまり、いまの若い人たちは、かなりの年齢まで働く必要があるということになります。ひょっとすると定年が80歳とかになるかもしれません...。
いま、世界はどうなっているか、自分はどこでどう生きていけるのか、AIの能力がますます上がっていく中で、戸惑ったり先が見えなくなったりもします。でも、そんな中で、留学で得られる力は、世界の果てでも生きていけるくらいの力になります! どんな世の中になっても生き抜く力を身につけることができるでしょう。
ここまでのお話で、自分がどんな風に変われるのかワクワクしてきませんか?
では、デメリットのお話もしてみます。