推薦状とは
推薦状(Letter of Recommendation)は、エッセイと同様に、アメリカの大学院の合否に大きく影響する審査項目です。
ほぼすべてのアメリカの大学院が、出願者に2、3通の推薦状の提出を求めています。多くの場合、3通必要になります。
推薦状は、大学の先生に書いていただくのが一般的です。アメリカの大学院はやはり学術研究の場ですから、アカデミックな観点からの評価を重んじます。大学院で学ぶ分野とかかわりのある内容を専門としている大学の先生に書いていただくとよいでしょう。たとえばカウンセリングを学ぶのであれば、心理学や教育学の先生から推薦状をいただくようにします。留学するからといって、英語力について褒めていただくことはあまり意味がありません。職務経験がある場合は、上司と大学の先生からそれぞれ1、2通ずつ書いていただくのでもよいかもしれません。大学院からの指示に従うこと、そしてより多角的・客観的に見て出願者の魅力が伝わるように書いていただくことが大切です。
推薦状の内容
推薦状には、できるだけ客観的に、具体例をあげて評価していただくようにします。総合的な学力はもちろんのこと、文章力、コミュニケーション力、批判的思考能力、論理性、リサーチスキル、分析力、協調性、リーダーシップなどを、具体例をまじえて描写していただけると、とても説得力のある推薦状になります。
推薦状を依頼する際には、先生がより書きやすいように、留学の動機や学びたい分野など、できるだけ先生に書く材料を提供するとよいでしょう。あわせて、その先生の授業で何を学んだのか、どんな課題が印象的だったのか、どんなスキルや知識を習得したのか、論文のテーマなどを提供すると、先生も書きやすくなります。もちろん、日ごろから先生と信頼関係を築く努力も欠かせません。
推薦状の書式
大学院によっては推薦状の書式が指定されています。その書式には出願者についての簡単なアンケートと、場合によっては自由記述のためのスペースが設けられています。自由記述については、300~500単語くらいが適当です。
最近では、推薦状もオンラインで提出できるようになってきました。この場合は、推薦者に宛てて出願大学院からEメールが届き、どのようにオンラインで推薦状を提出できるかについての指示がされます。