多様性とバランスを重視するアメリカの大学院
アメリカの大学院の合否は、書類審査と、場合によっては面接によって決められます。大学の成績、バックグラウンド、エッセイ、課外活動、推薦状、テストスコアなどを通じて、さまざまな観点から、じっくり時間をかけて一人ひとりの出願者を総合的に評価します。このように多角的でていねいな審査をすることによって、アメリカの大学院は、個々の出願者の人間像や魅力をきちんと捉えようとするのです。
アメリカの大学院は、多様性とバランスを重視しています。その大学を卒業した学生を優先的に大学院に進学させるということはありません。授業はディスカッションを中心に展開されますので、できるだけさまざまな価値観や意見をもった人を入学させて、ディスカッションを活発にさせようと考えます。そのため、テストや成績といった数字だけではなく、エッセイや推薦状などからにじみ出る人間性や個性にも注目するのです。
アメリカの大学院の合否のカギを握る三つの要素
アメリカの大学院が望むのは、以下のような人です。
- その大学院で、充実した学生生活を送れる人
- ディスカッションなどを通じて、クラスメイトや大学に対して貢献できる人
- 卒業後、社会に出て活躍できる人
そして、このような人かどうかを評価するにあたって、さまざまな書類を審査するのですが、とくにアメリカの大学院が重視するのが、
- 大学の成績
- バックグラウンド
- 英語力
です。これらが、いわばアメリカの大学院の合否のカギを握る「ビッグ3」というべきものです。
もちろん、アメリカの大学院はこれら三つの要素のみで合否を決めることはしません。エッセイや推薦状、レジメなども考慮に入れながら、総合的に評価して合否を判断します。
(○大学院への道p98の図を挿入)