「お金がかかるから留学できない」というあなたへ

留学のための奨学金制度

アメリカの大学は学費がとても高く、日本人が留学を希望しても、金銭的負担があまりに大きいという問題があります。

最近は、大学1年生として留学する人にも奨学金を給付する団体が少しずつ出てきていて(昔はフルブライトなど大学院留学を対象としたものばかりでしたが)、ユニクロの柳井財団なども年に20人ほど支援してくれますし、自治体などがお金を出してくれるシステムもあります。

それにしても全国で50人ももらえるかどうかという話で、おまけによくできる人は、どの奨学金に応募しても選ばれるので、選抜者が重複して困るという話もチラホラ聞きます。

また、アメリカの大学と日本の大学を「併願」している人がいて、東大に合格したりすると(当然そのくらいのレベルの人が奨学金に申し込んでくるんですよねー)、とりあえず東大に入学してしまう、ということになって、奨学金を支給する財団のほうも、なかなかむずかしい対応が迫られているようです。

コミュニティ・カレッジへの留学は安くない!?

財団などの奨学金を狙うほどよくできるわけではないけれど、それでもアメリカに留学したいという人も、もちろんたくさんいます。

よくできる人に比べると、そのほうが圧倒的に多いのですが、そんな人は、「安くて簡単に入れるコミュニティ・カレッジへの留学」を考えてしまいます。

ところがコミュニティ・カレッジへの留学が、そんなに安くつくわけではないのです。

というのも、ほとんどのコミュニティ・カレッジは寮を備えていません。

したがってアパート暮らしかホームステイということになりますが、いまやアメリカの各都市の家賃は急上昇していて、たいへんです。

日本人がたくさん行くカリフォルニアあたりはITブームで、たいへんに高額な給料をもらっている人でも、まともな家に住めないと言われるほど、家賃が上がっています。

おまけに民泊も盛んで、泊めるほうも民泊のほうが稼ぎがいいので、ホームステイ先もどんどん減っています。

それにホームステイ代もけっこうします。

月に1,000ドルとか1,500ドルなんていうのもザラです。

食事も高くて、ハンバーガーが10ドル近くしますし、スタバのコーヒーも日本より高いのです。

こういったことが原因で、「安い」と言われてきたコミュニティ・カレッジへの留学も、想像以上のお金がかかって1年で帰国せざるを得ない、ということが起きています。

留学費用の節約は、留学期間の短縮に尽きる!

さて、留学費用を安くする1つの方法は、留学期間を短くすることです。

四年制大学を2年で卒業できれば、4年間の留学に比べて、費用は半額になります。

日本の大学で60単位を取得して、それらをすべて移行できれば、アメリカの大学の3年生として編入できます。

アメリカの大学では「編入」は当たり前で、短大から四大への編入はもちろん、四大から四大への編入も普通に行われています。

※編入についてくわしくはコチラ⇒「意外と知られていない! 日本の大学からアメリカの大学に"編入"できること」

ちなみにオバマさんもトランプさんも四大から四大に編入しています。

ちなみに通信制の大学、放送大学などでの単位も移行できます。

とにかく1年でも2年でも勉強して単位を取得し、その間にアルバイトでお金を貯めるというのが、留学費用を節約する最も有効な方法です。

当研究所から留学した学生には1年で300万円も貯めた人もいます。

※参考 「奨学金だけじゃない!知られざる留学費用の節約方法」

アメリカの大学が支給する奨学金

アメリカの大学が出してくれる奨学金を狙うのもいいと思います。

ブラジル人やメキシコ人などに比べて日本人はお金持ちだと思われていますので、「日本人もアメリカの大学の学費高騰についていけなくて困っている」ことを大学側に大いにアピールしなければなりません。

当研究所では、2018年9月にアメリカの大学に入学・編入した人の全員が、大学から奨学金をもらうことができました。

カウンセラーのねばり強さの賜物です。この奨学金は給付型ですので、返済しなくてかまいません。

「東大もハーバードも楽勝」とまではいかないまでも、それなりによくできる人で、家の年収が20万ドル以下の人は、International Student Financial Aid Applicationという書類を提出すると、かなりの額の返済不要の奨学金をもらえます。

この書類を書くのはなかなかむずかしく、当研究所のカウンセラーも親と一緒にフーフー言いながら作成しています。

年収から家計の支出、兄弟の教育費や家・車のローンまで、細かく書き込まなければなりません。

地域によって異なる留学費用

留学費用には地域差もあります。

ロサンゼルスやサンフランシスコ、ボストン、ニューヨークなどの都市は物価が高く、当然、学費も寮・食費も高くつきます。

また、田舎より都会のほうが、ついつい外食したり余計なものを買ったりするので、お金が出ていってしまいます。

最近ではアイオワ州やペンシルバニア州、カンザス州、ミシガン州、ウィスコンシン州、ミネソタ州、オハイオ州などの、教育レベルが高いわりに学費が比較的安い州の、大自然に囲まれたキャンパスのある大学が人気です。

あまり南のほうに行くと教育レベルもまちまちで、エリアによっては人種差別的なことも起こるので、日本人は行きたがりません。

またアイオワ州やカンザス州には寮のあるコミュニティ・カレッジがあって、学費と寮・食費を合わせて年間16,000ドルくらいで済みます。

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世界の多くの国々は、18歳の若者がどんなに努力をしても年間300万円なんて得られません。それに比べて日本人は、ちょっとした努力でアメリカ留学が可能になります。それだけ恵まれているといえます。また、留学するときからお金のことを考えたり計画をたてたり、自ら働いて稼いだり、といった努力をしておくことは、実社会に出たときにとても大きな力になります。

 ◆参考:2018年度 栄 陽子留学研究所からの留学生の費用(1年度の学費+寮・食費)

・ 1番学費が少なかった大学
Neosho Community College 12,000ドル/年

・ 奨学金をもらって1番安かった四年制大学
Washburn University    14,700ドル/年
  (※奨学金8,500ドル/年)

・ 1番たくさん奨学金をもらった大学
Adrian College  17,500ドル/年
(※奨学金31,000ドル/年)

ちなみに、みんなよくできる人たちというわけではありません。多くは、成績も普通、英語力も英検2級くらいです。

◆奨学金を得られる財団・基金などの例

・ グルー・バンクロフト基金
・ 船井情報科学振興財団
・ 柳井正財団
・ 江副記念財団
・ 孫正義育英財団
・ 日本学生支援機構

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著者情報:栄 陽子プロフィール

栄 陽子留学研究所所長
留学カウンセラー、国際教育評論家

1971年セントラルミシガン大学大学院の教育学修士課程を修了。帰国後、1972年に日本でアメリカ正規留学専門の留学カウンセリングを立ち上げ、東京、大阪、ボストンにオフィスを開設。これまでに4万人に留学カウンセリングを行い、留学指導では1万人以上の留学を成功させてきた。
近年は、「林先生が驚いた!世界の天才教育 林修のワールドエデュケーション」や「ABEMA 変わる報道番組#アベプラ」などにも出演。

『留学・アメリカ名門大学への道 』『留学・アメリカ大学への道』『留学・アメリカ高校への道』『留学・アメリカ大学院への道』(三修社)、『ハーバード大学はどんな学生を望んでいるのか?(ワニブックスPLUS新書)』、ベストセラー『留学で人生を棒に振る日本人』『子供を“バイリンガル”にしたければ、こう育てなさい!』 (扶桑社)など、網羅的なものから独自の切り口のものまで、留学・国際教育関係の著作は30冊以上。 » 栄陽子の著作物一覧(amazon)
平成5年には、米メリー・ボルドウィン大学理事就任。ティール大学より名誉博士号を授与される。教育分野での功績を称えられ、エンディコット大学栄誉賞、サリバン賞、メダル・オブ・メリット(米工ルマイラ大学)などを受賞。

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