16~17歳でアメリカの大学に「飛び級」で留学する方法&するべき学生

(2021.2.1更新)

16歳でアメリカの大学に入学

16~17歳でアメリカの大学に入学する方法があります。

いわゆる「飛び級」ですが、見方によれば「高校中退」という場合もあります。

かつて「大検」と呼ばれていた制度は、いまは「高認(高等学校卒業程度認定試験)」と呼ばれています。案外、簡単なテストで、普通の成績であれば1回でパスします(※各教科100点満点中、40~50点以上で合格)。

そして、このテストに合格すれば、高校中退であっても、晴れて高校卒業と同等の資格が認められます。

日本はカチカチの教育システムのため、高認試験に合格しても18歳にならないと大学を受験してはいけないといった、何のためのテストかよくわからないルールがあります。

しかし、アメリカはもともと飛び級なんて当たり前の世界ですので、このテストに合格すれば、途中で高校をやめて16歳や17歳で大学へ入ってもOKです。

つまり、「飛び級=高校中退=高認合格=アメリカの大学に進学」という図式が成り立つのです。

「あなただけ違う」が認められない日本

両親の転勤で海外に暮らしていた子が、日本に帰って来て中学校や高校に合わない、というのもよくあるケースです。

ある帰国子女の女子は、美術の時間に人物を描くという課題で、一生懸命、耳の絵を描いたら先生に怒られたそうです。

「他の人を見てご覧なさい、みんな顔か全身を描いているでしょう。どうしてあなただけ違うの?」

彼女のいたイギリスの学校では、考えられないことです。みんな一緒のものを描かなくてはならないなんて。

こういうケースの場合、日本の高校をやめてしまえばいいのです。せっかくの個性を日本の型にはめる必要なんてありません。

だいたい日本で高校は義務教育ではありませんので、そもそも行かなくてもいいのです。

どこの予備校にも高認コースがありますので、さっさと合格して海外の大学に飛び級で行けばいいのです。

高校留学の失敗も「高認」が救う

高校留学中に問題が生じる場合も多々あります。

ホームステイ先と合わない。留学エージェントで聞いていたのと話が違う。英語の勉強に1年とられて、3年で卒業できそうにない。卒業時の年齢が20歳になってしまう。

海外の進学システムが違うことを知らなくて、このままでは大学を受ける資格がない(高校を卒業することが大学受験の資格となっているのは日本とアメリカだけです)等々。

英語やスラング混じりの意見がエスカレートして、家庭では親子ともども疲労困憊です。こんなときは、さっさと日本に帰って来て、高認を受ければいいのです。

そして、心新たにアメリカの大学をめざせばいいのです。

「高校卒業」の固定観念を打ち消すべき

さて、日本の高校をやめたいという人のお話です。

いじめに遭った。高校受験に失敗して、そもそも望んでいた高校じゃない。本当は留学したかったので、高校をやめてアメリカの高校に行きたい。そんな学生や保護者に向けて、まずアメリカの高校がどういうものか説明しましょう。

アメリカは高校卒業までが義務教育です。公立高校は日本の公立中学校と同じようなシステムをとっています。

学区で通える学校が決まり、その地域の生徒が通います。学校の運営は地域住民の税金でまかなわれていますので、学校は地元の子どものためのものです。

留学生は1年間しか在籍できず、卒業することができません。「交換留学」がこれに当てはまります。

私立の場合、デイスクール(Day School)と呼ばれる通学制の高校は、公共交通機関が発達していないアメリカでは、親が車で送り迎えをしなければなりません。

したがって留学生には現実的ではありません。ホームステイ先で、そこまで面倒を見てくれる家庭はほぼないといってよいでしょう。

そこで、高校留学といえば私立の寮制のボーディングスクール(Boarding School)に留学することになります。しかし、ボーディングスクールは、11年生(日本の高校2年生)や12年生(日本の高校3年生)を入学させることをとても嫌がります。

新入生となる9年生(日本の中学3年生 ※アメリカの高校は四年制のため)や10年生(日本の高校1年生)からの入学を基本としています。

また、学生寮の生活では朝7時起床・夜10時30分消灯など、とてもルールが厳しく、むずかしい年頃のルームメイトもいます。そして何よりも、費用が高いのです。

1年度(9月~5月)の学費と寮・食費の合計が約60,000ドルです。ほかにお小遣いや海外保険、渡航費などを考えると1年で800~900万円くらいかかってしまいます。

10年生(日本の高校1年)から3年間留学するとなると、とてつもない出費です。すんなり支払えるというご家庭はなかなかありません。

そこで、どうしても日本の高校が合わないなら、17歳くらいで高認を取って大学へ留学することを考えたらどうかと提案してみても、大抵は大反対されてしまいます。

帰国子女でもないのに、高校を出ないでアメリカの大学に行ってもついていけるわけがない。自分は高校留学をしたいんだ、という考えを譲りません。

だって能力的にみても、高認に合格するということは、日本の高校卒業者と同じ能力をもつということでしょう。

人生は、小学校・中学校・高校・大学を順番通り入学・卒業することが絶対だと思い込んでしまっているようです。

留学をするということ自体が「他人とは違う道を選択する」といういいキッカケです。

人生もっと柔軟に考えなければ、生きていけない時代です。もっといろいろな選択肢に目を向けてほしいものです。

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著者情報:栄 陽子プロフィール

栄 陽子留学研究所所長
留学カウンセラー、国際教育評論家

1971年セントラルミシガン大学大学院の教育学修士課程を修了。帰国後、1972年に日本でアメリカ正規留学専門の留学カウンセリングを立ち上げ、東京、大阪、ボストンにオフィスを開設。これまでに4万人に留学カウンセリングを行い、留学指導では1万人以上の留学を成功させてきた。
近年は、「林先生が驚いた!世界の天才教育 林修のワールドエデュケーション」や「ABEMA 変わる報道番組#アベプラ」などにも出演。

『留学・アメリカ名門大学への道 』『留学・アメリカ大学への道』『留学・アメリカ高校への道』『留学・アメリカ大学院への道』(三修社)、『ハーバード大学はどんな学生を望んでいるのか?(ワニブックスPLUS新書)』、ベストセラー『留学で人生を棒に振る日本人』『子供を“バイリンガル”にしたければ、こう育てなさい!』 (扶桑社)など、網羅的なものから独自の切り口のものまで、留学・国際教育関係の著作は30冊以上。 » 栄陽子の著作物一覧(amazon)
平成5年には、米メリー・ボルドウィン大学理事就任。ティール大学より名誉博士号を授与される。教育分野での功績を称えられ、エンディコット大学栄誉賞、サリバン賞、メダル・オブ・メリット(米工ルマイラ大学)などを受賞。

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