ブロードウェイデビューも夢じゃない! ダンス留学の心得

(2021.03.15更新)

アメリカにはダンスを専攻できる大学がたくさんあります。とくにニューヨークにはブロードウェイもあって留学先としても大人気です。

1番有名なのがニューヨーク大学(New York University)で、大学・大学院修士・博士課程まであります。

多彩なパフォーマンス分野の選択肢

ダンスを専攻して大学を卒業するなんて、日本ではちょっと考えられないですよね。

だから「アメリカにはダンスを専攻できる大学が300校以上ある」なんて言うと、みんなビックリします。

ミュージカルを専攻する学生もいます。

ちなみにアメリカには、音楽を専攻できる大学がおよそ1,200校、演劇を専攻できる大学も1,000校ほどあります。

まぁ、どこの大学でも音楽や演劇を専攻できますので、あとはダンスのクラスがあれば、十分にミュージカルを学べるということになります。

ハードルが高い「ニューヨーク留学」

こういう分野を専攻したい人は、ニューヨークにあこがれます。ミュージカルの本場ですからねぇ。

ニューヨークで暮らしたい、ニューヨークで学びたい、という人はとても多いのです。

しかしながら、昨今の学費の高騰や、ニューヨークの物価の高さを考えると、そうホイホイ、ニューヨークに行くことはできません。

ランチが10~15ドルもするんですから、たいへんです。

ニューヨーク大学の1年間の学費+寮・食費はじつに7万ドルです。

田舎の大学に行けばお金をつかうこともそんなにありませんが、ニューヨークは東京と同じで、お金をつかう場所がいっぱいあります。

寮の部屋や学食でコーヒーを飲むより、ついついスタバに行っちゃうでしょう。ラーメン屋さんやおすし屋さんも身近にありますから、高いとわかっていても、ついつい食べに行きます。

そんなことで、1年間に1,000万円近いお金がかかるわけです。

書いている私も、もう本当にビックリです。「一体だれが行くのよ」って思ってしまいます。

またニューヨークは、英語や地理やアメリカ人に不慣れな人には、少々危険な地区でもあります。

私の長男がその昔、ニューヨーク大学に入学した次の日のことです。

バスから降りた途端、「お前、あのビルに住んでるんだろう。俺、昨日まで掃除の仕事やってたんだけど、クビになって金がないんで、恵んでくれ」としつこくつきまとわれたそうです。

彼は、その前に別のアメリカの大学で学んでいて、その間にちょくちょくニューヨークに行って慣れていましたので、なんなくかわせました。

まぁ一般には、こういうことが起きると、すぐ日本人同士でくっついて安全を確保するみたいになって、アメリカ人とつきあう機会がどんどん減ります。

「ニューヨーク留学」のチャンスは夏休み

そんなこんなで、ダンスを学びたい人もミュージカルを学びたい人も、なかなかニューヨークには留学できません。

それでもアメリカに行きたいのなら、田舎や郊外の大学を選ぶことになります。

アメリカの大学の夏休みは、3か月もあります。

アメリカ人の学生は、長い夏休みに故郷に帰ったり、ロンドンやパリのサマースクール(夏期講習)に行ったり旅行をしたりします。

ニューヨークでアパート暮らしをしている学生は、この間、別の学生や留学生に部屋をまた貸しするのです。

このような部屋を借りれば、田舎の大学に留学しても夏はニューヨーク三昧です。

ニューヨーク大学やコロンビア大学でもサマースクールを開いていますから、なんとかお金を工面して授業を一つくらい受けるのもいいでしょう。

そうしてニューヨークで生きていく方法を身に付けていくのです。

プロのダンサーとして働けるチャンス

また留学生は、専攻分野にかかわることであれば、大学を卒業して1年間、アメリカで仕事をしてもいいことになっています。

この制度をオプショナル・プラクティカルトレーニング(OPT)といいます。

このOPTを活用して、大学を卒業して一目散でニューヨークに行き、踊ったり歌ったりする場所を見つけて、今度こそ本当のニューヨーク生活を送ればいいのです。

ダンスや歌で、少しはお金を得ることができるかもしれません。

英語力も十分にあるはずですし、アメリカ人との付き合いかたも上手になっていますから、日本人同士でかたまる必要もありません。

早くニューヨークに行きたくて、大学を3年とか3年半で卒業する人もいます。

そんなノウハウを教えるのも、当研究所の仕事なのです。

そのうちブロードウェイのスターになるような子が出ないかしら、と期待しつつ・・・。

最後にニューヨーク大学のダンス学科がどんな授業をしているのか、参考までに紹介しておきましょう。

・ダンスの技術
・ダンスの振り付けと表現
・音楽理論と作曲
・解剖学的に見る運動感覚
・制作実習(照明、音響、衣装などを含む)
・芸術批評
・インプロビゼーション(即興)
・演技
・ダンスの歴史
 等・・・

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著者情報:栄 陽子プロフィール

栄 陽子留学研究所所長
留学カウンセラー、国際教育評論家

1971年セントラルミシガン大学大学院の教育学修士課程を修了。帰国後、1972年に日本でアメリカ正規留学専門の留学カウンセリングを立ち上げ、東京、大阪、ボストンにオフィスを開設。これまでに4万人に留学カウンセリングを行い、留学指導では1万人以上の留学を成功させてきた。
近年は、「林先生が驚いた!世界の天才教育 林修のワールドエデュケーション」や「ABEMA 変わる報道番組#アベプラ」などにも出演。

『留学・アメリカ名門大学への道 』『留学・アメリカ大学への道』『留学・アメリカ高校への道』『留学・アメリカ大学院への道』(三修社)、『ハーバード大学はどんな学生を望んでいるのか?(ワニブックスPLUS新書)』、ベストセラー『留学で人生を棒に振る日本人』『子供を“バイリンガル”にしたければ、こう育てなさい!』 (扶桑社)など、網羅的なものから独自の切り口のものまで、留学・国際教育関係の著作は30冊以上。 » 栄陽子の著作物一覧(amazon)
平成5年には、米メリー・ボルドウィン大学理事就任。ティール大学より名誉博士号を授与される。教育分野での功績を称えられ、エンディコット大学栄誉賞、サリバン賞、メダル・オブ・メリット(米工ルマイラ大学)などを受賞。

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