優しいねっ! 日本のコロナ騒動を心配してくれるアメリカの大学

アメリカの大学にとって中国人留学生はドル箱、だけど・・・

アメリカのカンザス州の小さな大学からメールが来ました。

日本のことを心配してくれています。

もうアメリカでもニューヨークをはじめコロナが広がっているというのに、他人の心配をしている場合じゃないでしょう、と思いますが、広大なアメリカの小さな町では、まだコロナは対岸の火事みたいな雰囲気があります。

コロナは治療薬ができない限り、そう簡単に収まるものとは思えません。

中国でコロナが発生したときは、アメリカの各大学は、中国人留学生が来なくなるのではないかと心配していました。

何しろ30万人の留学生が中国から来ているわけですし、州立の大学などでは、州外出身者に適用される高い学費を支払ってくれるわけです。

私立大学にしても、中国の人は奨学金がほしいなどとグダグダ言わないでフルの学費を支払ってくれますから、大助かりです。

したがって中国から学生が来られないとなると、経済的に大変な痛手を被ることになります。

コロナの主症状、やっぱり熱と咳

中国は、湖北省以外は新しい感染者が出なくなって、ほぼ制圧に成功したという見解で、さまざまな面で強気に出てきています。

症例が多いので、さまざまなデータも発表しています。

人民網による、国家衛生健康委員会の報告によると、典型的な症状は以下の通りです。

発熱 87.9%
空咳 67.7%
脱力 38.1%
喀痰 33.4%
息切れ 18.6%
喉の痛み 13.9%
頭痛 13.6%
筋肉・関節痛 14.8%
寒気 11.4%
不快感、吐き気 5.0%
鼻づまり 4.8%
下痢 3.7%
喀血 0.9%
結膜充血 0.8%

また、すでに回復期に入った患者が注意すべきことなどもいろいろ挙げています。

コロナは陰性になった人が、次の検査で陽性になったりするので注意が必要です。

退院しても体内のウィルスが完全に消えているとは限らないとして、消化のいいあっさりとしたものを食べ、ビタミンの補給に努めること、保温を心がけマスクをすること、などを奨励しています。

台湾のあの大臣、19歳でシリコンバレーで起業していた!

治療薬の開発にも各国がしのぎを削っていますが、やはり中国はウィルスの科学的データの公表が早く、1月10日にはゲノム配列を公開しています。

2002年のSARSのウィルスと遺伝子が8割以上共通だそうで、日本をはじめAIを使って新しい治療薬を見つけるのに必死です。

台湾ではIQ180という女性大臣が、インターネットを使ってマスクの在庫管理から購買方法まですべてをコントロールして、感染拡大を防いだと話題になっています。

アメリカ好きの私としては、こういう人はどこかでアメリカと関係があるだろうと、ちょっと調べてみたら、やはり中学校を中退してドイツに留学し、その後シリコンバレーで19歳で起業した、とありました。

こういう変わった人はアメリカでこそ花開くのよねー、と喜んだ次第です。

しかしこういう人を呼んで大臣にするなんて、台湾もなかなかのものではありませんか。日本ではまずないでしょう。

日本のスタートアップ企業も、何か役に立ちそうなアイデアを出せないものでしょうかねぇー。

ピンチをチャンスに変える、アメリカの真骨頂

アメリカでは、手が、目・鼻・口に近づくと振動して知らせるリストバンドが開発され、売り出されるようとしています。

ドアノブなどから手に移ったウィルスが、目や鼻を通して体内に入るのを防ぐためです(これがどの程度、効果があって売れるのかまだわかりません)。

また『シアトル・タイムス』によると、ビル・ゲイツ財団の支援するプロジェクトがコロナウィルスの感染を自宅で調べられる検査キットを近々、提供するそうです。

ワシントン大学での、インフルエンザなどの流行を追跡する研究から発展したものです。

この検査は、鼻から検体を採取するもので、結果は2日以内に衛生当局に通知され、陽性の人はオンラインで行動履歴を伝え、当局の担当者が、隔離に必要なその他の人たちにも連絡するシステムを構築する、とのことです。

家庭用検査キットの開発には、ほかにも手をつけている人がいて、競争が激しくなりつつあります。

またアメリカ政府がホロジック社(診断機器メーカー)に対して、簡易検査キット開発のための金融支援を行うと発表しています。

コロナは人類への警告なのか

コロナが勝つか、人類の英知を集めた科学が勝つか、というところですが、今回のことは、最近の地球温暖化によるさまざまな大災害も含めて、どこかから人類に「ええかげんにせえよ」という警告が来ているようです。

さて、カンザス州の田舎町の小さな大学では、今週中にも大学内の留学生を集めて、5月の学期が終わった後にどうするか、会議を開くそうです。

国境が閉鎖されている国も多いわけですから、それがいつ解除されるのか、もっとひどくなるのかもわかりません。

そこで大学側では、このままアメリカにとどまる学生には、夏の間も寮を開放して、みんなが住めるようにするとのことです。

そのうち、そんな小さな町にもコロナが襲ってくるかもしれませんが、それでもアメリカの小さな大学はいつも優しいですね。

早くコロナの治療薬ができますように・・・。

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著者情報:栄 陽子プロフィール

栄 陽子留学研究所所長
留学カウンセラー、国際教育評論家

1971年セントラルミシガン大学大学院の教育学修士課程を修了。帰国後、1972年に日本でアメリカ正規留学専門の留学カウンセリングを立ち上げ、東京、大阪、ボストンにオフィスを開設。これまでに4万人に留学カウンセリングを行い、留学指導では1万人以上の留学を成功させてきた。
近年は、「林先生が驚いた!世界の天才教育 林修のワールドエデュケーション」や「ABEMA 変わる報道番組#アベプラ」などにも出演。

『留学・アメリカ名門大学への道 』『留学・アメリカ大学への道』『留学・アメリカ高校への道』『留学・アメリカ大学院への道』(三修社)、『ハーバード大学はどんな学生を望んでいるのか?(ワニブックスPLUS新書)』、ベストセラー『留学で人生を棒に振る日本人』『子供を“バイリンガル”にしたければ、こう育てなさい!』 (扶桑社)など、網羅的なものから独自の切り口のものまで、留学・国際教育関係の著作は30冊以上。 » 栄陽子の著作物一覧(amazon)
平成5年には、米メリー・ボルドウィン大学理事就任。ティール大学より名誉博士号を授与される。教育分野での功績を称えられ、エンディコット大学栄誉賞、サリバン賞、メダル・オブ・メリット(米工ルマイラ大学)などを受賞。

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