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アメリカの大学では成績が悪いと退学になると言われましたが、本当でしょうか?

アメリカの大学では成績が悪いと退学になる、ということを聞きました。留学してやっていけるか心配です。


アメリカの大学では「悪い成績=退学」です。

「アメリカの大学は卒業するのがむずかしい」といわれる理由の1つが、成績不良者に対する厳しい措置です。

一般的には、GPA(成績の平均値)が 2.0未満だと、大学から警告書 (warning) が発行され、probation(仮及第)となります。Probation はいわば保護観察・執行猶予の期間で、GPA2.0を2学期続けて下回ってしまうと退学 (dismissal) となります。

GPAが2.0というのは、100点満点だと70点です。つまり70点平均を2学期続けて切ると、退学になるということです。

たとえば、1年生の最初の学期でGPAが1.8だったとします。すると大学から、次の学期の終わりまでにGPAを2.0まで上げなかったら退学に処する、という旨の警告(warning)が来ます。

次の学期が仮及第 (probation) の期間になります。

その学期の終了までにGPAを2.0まで上げるには、最初の学期がGPAが1.8だったわけですから、この学期に最低2.2以上のGPAを獲得しなければ平均で2.0には達しません。この学期でもし2.2以上のGPAをとれなかったら、退学処分となります。

退学の措置に伴って、大学から発行されている I-20(入学許可証)が無効となるので、留学生の資格が失われます。つまり帰国を余儀なくされるわけです。

ある大学では、単位数に応じて最低限とるべきGPAを以下の通り定めています。

取得単位が、

・35単位まで:1.66
・61単位まで:1.80
・89単位まで:1.95
・90単位以上:2.00

この場合、取得単位が61単位の時点で GPA1.8であればセーフ。
取得単位が61単位を越す時点で GPAを1.95以上まで上げられなければ、仮及第もしくは退学。

アメリカの大学に留学すると、このGPAにいやでも神経質にならざるを得ません。成績は学期の中間と期末に通知されます。この通知が「怖い」という体験も留学生ならではといえるでしょう。

新学期を迎えたときに、同級生の何人かの姿が消えていた、なんてことはよくあります。退学になっていた、というわけです。「日本の大学生」の感覚で留学しないことが大切。みなさんもくれぐれも気をつけましょう。

なお、アメリカの大学は「単位制」ですので、取得単位の数によって学年が決まります。「留年」という考えかたはありません。成績が悪いから進級できないということはなく、成績が悪ければ退学になる、ということです。

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