3年間の高校留学を終えて。アメリカの高校の卒業セレモニー
みなさんこんにちは。Ayakoです。
去る6月2日、3年間学んだMiss Hall’s School(アメリカのマサチューセッツ州にある高校)を晴れて卒業しました!
卒業のセレモニーは2日(卒業式とその前日)に渡って開催されます。今回の記事では、このセレモニーのお話をします。
Miss Hall’s Schoolの卒業式
両親が日本から来てくれた!
まず卒業式の前日、Senior Awardという表彰式がありました。
その日に私の両親は日本からはるばる、マサチューセッツの田舎にある私の高校まで来てくれました。入学したときから1度も来たことがなかったので、これが両親にとって最初で最後の高校訪問になりました。
3年前の入学のセレモニーでは1人で寂しい思いをしていたので、初めて親と一緒に式に出席しすることができてとても嬉しかったです。
まさかの表彰!?
表彰式では、高校生活を通していろいろな分野で実績を残した人、成長した人などが表彰されます。教科によって表彰されるアカデミック・アワード、学校の精神に基づいて高校生活を送った人に与えられるアワードなどさまざまです。
私はESOL Awardという、留学生がとる言語のクラスの賞をいただきました。予想もしていなかったのでとても驚きましたが、私がまったく英語が話せなかったときから、ずっと厳しく指導してくださった先生からのサプライズで、私ががんばっていたことを先生はよく知っていてくれたんだなと嬉しくなりました。
アメリカの高校の伝統
その後で、在学生から卒業生になるための伝統的な行事が行われます。それは、Miss Hall'sの創立時からある分厚い本にスタンプを押すことです。
Miss Hall’sの生徒は入学時にその本に自分の名前と出身国を書きます。卒業するときは、そのサインの横に、学校の校章のスタンプを押すのです。
入学したときに書いた自分のサインの横にスタンプを押すことで、公式にMiss Hall'sを卒業し、同窓会のメンバーになったことになります。
同時に可愛い小さなメダルもいただきます。そこにはClass of 2024と刻まれてあって、これを持っていれば、卒業生ということを証明できます。過去100年以上の卒業生がスタンプを押した本にスタンプを押し、無事に卒業生になることができました。
本にスタンプを押しているところ
卒業式前夜に寮友と
卒業式前日の夜は、寮でみんなで最後のひとときを楽しみました。
私の住んでいた寮は、みんなとても仲がよく、毎夜、寮の仲間たちと井戸端会議をしていたので、それがもうできなくなってしまうと思うと寂しかったです。最後にたくさんしゃべりたい気持ちも山々でしたが、明日の大事な日に向けて24時前には解散しました。
あわただしい準備
朝は7時前から起きてみんなドタバタ準備をします。卒業式とMove Out(部屋をを片づけ、寮を退出すること)が同じ日にあるので大変です。
部屋の中は段ボールとスーツケースでいっぱいで、寮全体をみんなが走り回っているというカオスな状況でしたが、みんなでわちゃわちゃするのも最後なので、その時間さえも楽しみながら準備をしていました。
朝ごはんももちろん行く時間はなく、でも食べないとステージの上で倒れちゃう、と言って部屋にあるちょっとした軽食を友だちとメイクアップとドレスアップをしながら食べました。
いよいよ卒業式がスタート!
卒業式は屋外の大きな白いテントの下で行われます。毎年、卒業式の日は6月とは思えないような寒さで下級生も卒業生も凍えながら参列しますが、今年の卒業式は快晴の暖かい日でした。
式は10時から始まります。卒業生は列をつくり、テントに近い建物で式が始まるのを緊張しながら待ちます。そこでは、1人ずつ1輪のピンクのバラをもらいます。
何が一番緊張するかというと、入場です。
列になって式場に入場しますが、前後の人と距離を開けないといけないんです。距離が開いているため、拍手で迎えられているときでも1人で歩いているような気分になり不安になりました。
卒業したという実感
大きな拍手で迎えられた後は、ステージに3列に並びます。そこから校長先生や、卒業生代表が話をします。コロナ禍に高校生活をスタートさせた学年ということもあり、代表者の話を聞いていると3年間のことが鮮明に蘇ってきて、涙が自然と溢れてきました。
その後、アメリカの卒業式に欠かせないゲストスピーカーの祝辞です。人気歌手のテイラー・スイフトが以前NYUの卒業式でスピーチをしたことが話題になりましたが、ゲストスピーカーは有名人から卒業生の親戚までさまざまです。
私たちは、1年かけて、いろいろなかたに招待状を送り、最終的にはMary Pope Osborneといって、有名な絵本Magic Tree Houseの作家さんが来てくださることになりました。私はそのかたの本は読んだことがなかったのですが、日本語にも訳されている有名なかたでした。
その後1人ずつ名前を呼ばれて、Diploma(卒業証書)を受け取ります。そのときに幼少期の先生がたからのコメントが1人ひとり読まれるのもMiss Hall’sならではの伝統だと思います。私は幼稚園のときのお便り帳からの先生の一言でした笑。
名前を呼ばれて、ディプロマをもらい、お世話になった先生がたに握手をしたら、やっと卒業したんだ、高校をちゃんと終わることができたんだ、と安心しました。このときにやっと卒業する実感が湧いてきたくらいです。
卒業証書をいただく
最後はジュニア(日本の高2)の学年から歌をプレゼントしてもらい、校歌を歌って卒業式は終了です。
2時間弱の卒業式ですが、ステージから見る式は、在校生のとき見ていた景色とはまったく違いました。アメリカの卒業式はみんなとお別れするのが寂しいよりも、高校生活をやり切ったというお祝いムードのほうが大きいですが、お世話になった先生や、仲のよかった下級生、ずっと支えてくれた両親の顔を見ると、感謝の気持ちとやっぱり少し寂しい気持ちになりました。
高校留学の3年を振り返って
私の高校留学の3年間は、いま振り返ると、長いようであっという間の3年間だったと思います。
初めの1年は辛いことも多く、本当にこの高校生活を終えられるのか不安で仕方がありませんでしたし、学校はリラックスできたり安心できる場所とはほど遠かったです。
でも3年が終わったいま、Miss Hall’s Schoolは私の第2の家のようなものになっていて、離れるのが寂しく辛かったです。
キャンパスはもちろん、私が英語でコミュニケーションがうまくとれないときからずっとそばにいてくれた友だちや先生がたには、感謝の気持ちでいっぱいでした。
卒業後も連絡をとりあいたい、遊びたいと思える友だちを見つけられたこと、自分ってどんな人? という難題に真剣に向き合えたこと、びっくりするくらい濃い時間でした。
このような貴重な経験をできたことに対して、またサポートしてくれた家族への感謝も忘れず、これからの大学生活も楽しみたいと思います。
(第27回終わり。第28回に続く)
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