アメリカの高校でスポーツ体験。遠征からトーナメント戦まで
こんにちは、Ayakoです。私はアメリカのマサチューセッツ州にあるMiss Hall’s Schoolという高校に留学しています。
アメリカの高校では、1年の間に少なくとも1つのスポーツチームに入ることを奨められます。
これは、体を動かして健康にすごせるようにという意図もありますが、それより大事なのが、スポーツを通して、チームワークを育てるということだと思います。
私自身もスポーツを通して友だちの輪を広げ、一致団結して目標を成し遂げる大変さと楽しさを学びました。
スポーツは日本のように3年間同じものを続けるのではなく、季節によってスポーツを変え、1年で3つのスポーツを体験できるようになっています。
今回は、私が参加したバレーボールのチームでの体験をお話ししたいと思います。
同じ学年(シニア)のチームメイトと
トライアウト
私は留学して最初のFall Term(秋学期)で、バレーボールのチームに入りました。
それ以前は、日本の中学校で休み時間にバレーボールらしいことをしたくらいなので、これが初めての本格的なバレーボールの経験でした。
多くのスポーツチームが、プレイヤーのレベルごとに2つまたは3つのチームに分かれています。
一番レベルが高いチームがVarsity、初心者が上手くなってVarsityにレベルアップするためのチームがJVです。スポーツによっては、他校との試合などはなく、ただ楽しむためにスポーツをするIntramuralチームがあることもあります。
本格的に練習が始まる前の週に、「トライアウト」という入団テストのようなものがあり、希望者が多数だった場合、そのテストの結果によって、チームに入れるか、違うスポーツに移らないといけないかが決まります。
私はトライアウトが何かもわからないまま、体育館に行き、コーチに言われるがままに、サーブやアタック、レシーブなどの課題をこなしました。そのときは、チームに入れるか、入れないかの重要なテストとはまったく知らずに呑気にやっていましたが、結果的にはJVという初心者のためのチームに入ることができました。
大変! 勉強とスポーツの両立
最初はチームに入れたことがただただ嬉しかった私ですが、実際練習に参加してみると、意外にキツい!
平日は授業が終わってすぐに1時間半の練習が始まり、水曜日と日曜日はほぼ必ずといっていいほど他校との試合がありました。
正直、クラスや宿題で手一杯な私にとって、1年目からこのスケジュールをこなすのは簡単ではありませんでした。自分のフリータイムを使って図書館で勉強したり、数学や理科などの宿題は授業中に終わらせるように努力したり、時間を見つけて勉強とスポーツを両立していきました。
片道4時間の遠征
試合のための遠征も初めての経験で新鮮でした。
他校のチームと対戦するために遠征するのですが、その道のりは少なくともバスで片道1時間半、長くて4時間という、いままで経験したこともないような遠出でした。試合がある日は11時ごろに出発して、帰りが6時過ぎになることも少なくなかったです。
バスの中では、だれかが歌っていたり、みんなでオンラインゲームをしたりと、できる限り楽しむようにしていました。
ただ車酔いには要注意です! アメリカの道は凸凹すぎてただ座っているだけでも気分が悪くなります。酔い止めは必須でした。ただそのおかげもあってか、日本で車に乗るときはどんなに小さい字を読んでいても、動画を見ていても酔わなくなりました笑。
最後のホームゲーム(引退試合)
英語のハンデがあってもOK
普段の練習は本当に楽しく、チームメイトと和気あいあいと練習します。
スポーツは言語の壁が小さいというのは、本当なんだと実感しました。意見を出したり、コミュニケーションをとるためには、もちろん英語を話せるに越したことはありませんが、チームメイトを応援したり、相手を褒めるときなどは、それほど高い英語力は必要ありません。笑顔でハイタッチするだけでもチームメイトとの距離はどんどん近づいていきました。
挫折も味わったけど
友だちの輪が広がり、バレーボールの練習をただただ楽しんでいた私でしたが、チームメイトは仲間でもあり、ライバルでもあります。
JVには、試合に必要な人数より多くのプレイヤーがいたため、チーム全員が試合に出られるわけではなく、シーズンの途中から私は試合に出られないことが多くありました。
また、大きな声を出すのが苦手で試合中のコミュニケーションがうまくいかなかったり、自信がなくて自分からボールを積極的に取りに行けなかったり、ちょっとした挫折を味わいました。
でもそんなとき、チームメイトが練習後に残って、できないことを教えてくれたりサポートしてくれました。たとえみんなライバルでも、だれ1人置いていかれないように、先生のみではなく友だち同士みんなでうまくなろう、という助け合いの精神に何度も救われました。
トーナメントにも出場!
おかげで、次の年にはVarsity という上級のチームに入って、JVのときよりもっとハイレベルな練習と試合で実力を伸ばしています。
私がVarsityに移ってからの2年間、私たちはニューイングランド地方のボーディングスクールからなるNEPSACのトーナメントに連続で出場することができました。
これは、学校にとっても久しぶりの快挙で、トーナメントに出場できることが決まった瞬間、学校はお祝いモードになりました。同じレベルからなるグループの中で、8位より上だとトーナメント出場権が得られ、1位は8位の学校と、2位は7位の学校と戦い、勝ち抜くと準決勝、決勝に進めます。
去年は、全体6位でトーナメントに出場し、初戦勝ち、惜しくも準決勝敗退の4位でした。今年は、7位で出場し、格上のチームと初戦に対戦し、負け、初戦敗退という残念な結果で終わってしまいました。
試合が終わった後は、悔しさで涙するチームメイトもいましたが、このチームでプレイできるのが終わってしまう悲しさのほうが大きかったです。
短いシーズンですが、チームメイトと同じ目標に向かって努力できる時間は、私の高校生活の中でも大切な思い出です。
(第16回終わり。第17回へ続く)
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