高校生の交換留学と卒業をめざす留学はどう違う? 流れや費用も知ろう

高校生の留学は、感性が柔軟な十代のうちに異文化の中でさまざまな経験を積むことができ、将来に向けて新たな挑戦への扉を開くチャンスです。

高校生が留学する方法には、「交換留学」と「ディプロマ留学」の2つがありますが、具体的にどのように違うのでしょうか。

この記事では、高校生のみなさんが将来の選択肢を広げることができる交換留学に焦点を当て、ディプロマ留学との違いや流れ、費用などを解説します。

交換留学とは高校生の留学方法のひとつ

高校生の交換留学は、日本の高校生が留学先の家庭でホームステイをしながら、現地の公立高校に通う留学方法です。

現地の高校生と共に学校生活を送り、日本と留学先の架け橋としてお互いの異文化理解を深めることが、交換留学の大きな目的となります。

交換留学の期間は1年(実質10か月)に限られており、留学中の学費や滞在費はかからないことが大きな特徴です。

留学先の高校は、交換留学を取り扱う団体によって決定され、自分で選べないという点はあらかじめ理解しておきましょう。

また、交換留学では現地の高校を卒業することはできません。現地の高校を卒業したいのであれば、「ディプロマ留学」をすることになります。

ディプロマ留学(卒業を目的とする留学)との違い

「「ディプロマ留学」とは、留学先の高校を卒業することを目的とした留学です。「ディプロマ(diploma)」は、卒業証書のことを意味します。

一般的には、日本の中学校を卒業した後に現地の高校へ10年生(日本の高1)として入学し、卒業まで在校します。卒業までにかかる年数は3年です。留学にかかる費用については、すべて自費でまかなう必要があります。

留学先の高校は、現地の私立高校の中から自分で選択します。

アメリカの私立高校には、次の2つの種類があります。

  • 通学制のデイスクール(Day School)
  • 寮制のボーディングスクール(Boarding School)

ディプロマ留学の場合は、滞在先(寮)が確保され、教室や図書館、スポーツ施設など必要な設備がキャンパス内にそろっているボーディングスクールが適しています。

交換留学とディプロマ留学の違いについて、以下の表にまとめました。

交換留学 ディプロマ留学
目的 国際交流 卒業・大学進学準備
留学先 国公立高校 私立高校(ボーディングスクール)
滞在先 ボランティアの家庭にホームステイ キャンパス内の寮
留学先高校の選択 留学取り扱い団体が決定し、自分では選べない 全米約300校のボーディングスクールから自分で選べる
費用
  • 授業料・滞在費は無料
  • 留学プログラム参加費用として年間100万~200万円程度
年間の学費・寮費・食費・お小遣いなど合計800万~1,000万円程度
留学期間 1年間 約3年間る
入学手続
  • 留学取り扱い団体の応募規定に従う
  • 留留学先高校との直接のやりとりはない
各ボーディングスクールに願書や必要書類を直接出願し、面接を受ける
留学後 日本の高校に復学 アメリカや日本の大学へ進学

アメリカの高校やボーディングスクールについて、詳しくは以下のページもご覧ください。
アメリカの高校教育の特徴と留学時期
アメリカ高校留学は「寮生活」が基本! ボーディングスクールとは

高校交換留学の流れ

高校生が交換留学をするためには、以下のいずれかの方法を利用する必要があります。

  • 高校の交換留学制度を利用する
  • 交換留学取り扱い団体を利用する

通っている高校に交換留学制度があれば、相談してみるとよいでしょう。ここでは、交換留学取り扱い団体を利用した際の留学の流れを解説します。

交換留学プログラムへ応募

まずは、高校生の交換留学を取り扱う団体の情報収集を行いましょう。

実際に複数の団体の説明会などに参加してみた上で、ひとつに決めて交換留学プログラムに応募します。

応募書類としては、願書や学業証明書、課題作文などが必要となります。団体によって必要書類は異なりますので、しっかり確認しましょう。

留学準備・出発

選考試験に合格したら、いよいよ本格的に交換留学の準備をしていきましょう。

交換留学には、次のような準備が必要となります。

  • 交換留学受け入れ国に提出する書類の作成
  • 渡航手続き
  • ビザ申請
  • 留学取り扱い団体が実施するオリエンテーションへの参加など

留学取り扱い団体の手配によって、交換留学に出発する1か月前頃に、留学先の高校と滞在先のホストファミリーが決まります。

これらの準備ができたら、交換留学へ出発です。冬出発の場合は1~2月頃、夏出発の場合は7~8月頃に出発することになります。

高校交換留学の費用

交換留学中の授業料や滞在費については、先述の通りかかりません。これは、留学先の学校や国が負担してくれるためです。

滞在費についても、現地でボランティアの家庭へホームステイするためかかりません。

ただし、留学取り扱い団体の交換留学プログラムの費用が別途かかります。目安として、100万~200万円ほどとなります。

毎日の昼食代や日用品購入などの生活費も自費となり、毎月5万~10万円が目安です。1年で60万~120万円ほど必要になります。

また、交換留学先へ行くための渡航費も自分で支払う必要があります。アメリカの場合は、シーズンや地域によって異なりますが、往復で20万~30万円が目安です。

<高校の交換留学にかかる費用の例>

交換留学プログラム費用 100万~200万円
生活費 60万~120万円
渡航費(往復) 20万~30万円
諸手続き費用(パスポート・ビザ申請費など) 5万~10万円

高校交換留学のメリット

高校で交換留学をするメリットには、次のようなものが挙げられます。

  • 留学費用が抑えられる
  • 留学のハードルが低い
  • 短期間で現地の文化理解を深められる

アメリカの高校留学についてのメリットは、以下のページもご覧ください。
アメリカ高校留学のメリット

留学費用が抑えられる

ディプロマ留学はかかる費用がすべて自費となるのに対して、交換留学では大幅に費用を抑えることが可能です。

ただし、「高校交換留学の費用」で説明したとおり、交換留学プログラムの費用や留学期間中の食費、生活費などは自費でまかなう必要があることに注意しましょう。

留学のハードルが低い

交換留学は期間が1年間と決まっており、ディプロマ留学と比べると短期間なので留学に対するハードルが低くなるといえるでしょう。

留学によって達成したい目標が明確な場合、交換留学なら短期間でアプローチすることが可能です。

短期間で現地の文化理解を深められる

交換留学では、勉強以外にも次のようなイベントを経験することができます。

  • ホストファミリーの家事のお手伝い
  • 週末にホストファミリーや級友の家族たちと過ごす
  • イベントやパーティなどで日本の文化を紹介する

このような体験を通じて、現地のたくさんの人と交流し、相互の文化理解を深めることが可能です。

高校交換留学のデメリット

「高校交換留学のデメリットには、次のようなものがあります。

  • 留学先の高校や期間を自分で決められない
  • 留学当初から一定レベルの語学力を求められる

留学先の高校や期間を自分で決められない

「交換留学とは高校生の留学方法のひとつ」で説明したように、交換留学では留学先の高校を自分で決めることはできません。期間についても、必ず1年間と決まっています。

行きたいアメリカの高校があるという場合には、留学先の高校を自分で選ぶことができるディプロマ留学を選択しましょう。

留学当初から一定レベルの語学力を求められる

交換留学は、現地の生徒と同じようにいきなり英語で授業を受けることになります。

聴き取り力や読解力などが必要となるほか、他の生徒や先生たちとの積極的なコミュニケーションが必要となります。

一定レベルの英語力が必要となるため、十分な英語対策が重要です。

まとめ|“若さ”を活かせる高校留学で将来の選択肢を増やそう!

高校生の留学方法として、交換留学を中心に紹介しました。

交換留学にもディプロマ留学にも、それぞれのメリットがあります。自分の目標や実現させたいことを軸に、留学方法を選択しましょう。

栄 陽子留学研究所でも、高校留学に関する相談を承っています。皆さんと二人三脚で、留学をていねい・親切にサポートします。

アメリカの高校留学について、詳しくは以下のページもご覧ください。
アメリカの高校へ留学しよう!

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