自然に抱かれたキャンパスで
アメリカのボーディングスクールはそのほとんどが田舎にあり、キャンパスは緑豊かな自然に抱かれています。そこで生徒たちは寮生活を送ります。
寮の建物はキャンパス内にいくつかあって、教室やスポーツ施設などへは徒歩で行ける距離にあります。男女別々の棟に住みます。
だいたい二人で一部屋を共有するという場合がほとんどです。新入生にはルームメイトは学校に割り当てられますが、2年目以降は自分のルームメイトを選べます。Senior(高校3年生)には一人部屋が与えられることもめずらしくありません。
シャワーやトイレは、同じ階に住む生徒たちが共同で使います。部屋の掃除、洗濯、身の回りのことは、すべて自分でします。掃除については、ときどき先生にチェックされることも。共同スペースについては、その寮に住む生徒たちが協力して掃除・メンテナンスを行います。
ルームメイトの存在
寮生活においてはさまざまな規則がありますが、とくに下級生ほど消灯時間が決められているなどルールが厳しく、上級生になるとけっこう自由に暮らすことができるようになります。
留学生にとって、慣れない英語での生活を励まし、厳しい勉強を助けてくれるルームメイトは非常に大きな存在です。つらいことや楽しいことを分かち合えるルームメイトは、言葉の壁を越えた交流を初めて実感できる存在となるでしょう。
寮生活における10の原則
寮生活を快適に過ごすためには、次の10の原則を守るといいでしょう。
- 寮の先生に従う
 寮内には親代わりになる先生が一人は住んでいます。どんなことでも相談にのってくれます。親しくしておきましょう。
- 公共物を大切にする
 テレビやソファを壊したりすると損害金を支払うことになります。
- 洗濯はこまめにする
 コインランドリーを使うことになりますが、混まないタイミングを考えて、人が少ない日中にするなどしましょう。
- 自分の携帯でなく、寮内の電話を使うときは短めに
 長電話は迷惑のもとです。
- 部屋はきれいに使うこと
 先生からチェックされることもあります。
- 荷物はほどほどに
 自分の荷物でルームメイトのスペースを侵略しないようにしましょう。
- 音に気を配ること
 音楽はイヤフォンかヘッドフォンを使うなどして気を配りましょう。
- 明るく振る舞うこと
 日本では美徳とされる「控えめ、謙遜、遠慮」はアメリカ人には不可解なこともあります。「恥ずかしさ」を捨てて、ハキハキとモノを言い、笑顔で乗り切ってしまいましょう。
- 思いやりを持つこと
 寮生活では、お互いの思いやりが必要です。欠点や失敗はだれにでもあります。助け合って生活していきましょう。そこに友情が生まれます。
- アメリカ流で行こう
 「郷に入れば郷に従え」です。尻込みしないで、思い切って慣れてしまいましょう。
放課後も充実しているボーディングスクール
アメリカのボーディングスクールでは、午後2~3時くらいに授業が終わると、夕食までさまざまなクラブ活動に参加します。たいていどのボーディングスクールでも、放課後のクラブ活動、とくにスポーツへの参加を義務づけています。スポーツ施設もとても充実しています。
シーズン制のスポーツ
アメリカのスポーツはシーズン制で、秋・冬・春の3シーズンそれぞれに別のスポーツに取り組むのが大きな特徴です。日本のように1年中同じスポーツをするわけではありません。
スポーツ以外にも、ボーディングスクールではさまざまな課外活動の機会があります。校内新聞、ディベート(討論)、スピーチ、マーチングバンド、合唱、ボランティア、演劇など、だれでも一度は「部長」を経験できるだけの、多彩なクラブやサークルが用意されています。自分で新たなクラブを立ち上げることも、アメリカの高校ではめずらしくありません。

大きなファミリーのような絆が生まれる
寮制のボーディングスクールでは、生徒たちは1日24時間、同じキャンパスで生活しますので、友達をつくりやすい環境が整っています。授業だけでなく、寮生活やクラブ活動、週末の行事などを通じて、生徒たちはすぐ顔見知りになり、親しくなっていきます。ボーディングスクールのキャンパスは、生徒だけでなく先生やスタッフも一緒に生活を共にしますので、さながら大きなファミリーのような絆が自然とできあがります。
世界に広がる友情
留学生活を通して築く友情の大きな特徴は、アメリカ人だけでなく世界中の人と交友できることです。アメリカのボーディングスクールには全米各地から、そして世界中から生徒が集まります。それぞれ生まれ育った環境が異なっていても、お互いの違いを認めることで、世界に広がる友情がはぐくまれていきます。
 
  
   
 
