生化学から神経科学、英語まで。アメリカの大学の印象深い授業
アメリカのマサチューセッツ州にあるブランダイス大学(Brandeis University)に留学中のさきです。
いまは夏休みなので学校が少し静かで不思議な感じです(2023年7月時点)。夏休みもそろそろ折り返し地点になり、学校が騒がしくなるのが待ち遠しいような待ち遠しくないような・・・。
私は来年大学院への受験を控えているので、この夏は、学期が始まってからでは行くことができない距離にある大学院の見学をしています。
今回は、いままでブランダイス大学でとった科目の中で、印象に残っているものを紹介していきます。
ニューヨーク州のシラキュース大学で
Advanced Biochemistry: Cellular Information Transfer Mechanisms
この科目は自分の専攻の必須科目だったので、何も考えずにとったのですが、いままでにないユニークな授業スタイルでした。
学生数は20人ほど。小さなクラスで、とくにスピーキングを重視したクラスでした。
この授業の一番の特徴は、一切教科書を使わず、論文をベースとしたところです。宿題も、論文を読んで質問に答える形式でした。
授業中は教授がメインで話しますが、学生が指名されて質問に答えるので、とてもアクティブな授業です。私は話すのがとても苦手なので、最初はこの授業が本当に嫌でした。
さらに、この授業ではプレゼンテーションも必須でした。4,5人のグループに分かれて1つの論文を読み、その内容について発表します。プレゼンテーションのルールは、1人5分前後の持ち時間で、事前にパワーポイントを作ったりするのは禁止されています。
発表10分前からホワイトボードに使用したい図や表を描くのは許されていますが、10分しかないので、文章などは書く時間がありません。
この授業スタイルやプレゼンテーションのルールは、いままでアメリカで勉強した6年の間でも出会ったことがありませんでした。
さらに、TAや、この授業の教授の研究室で研究している大学院生が、いま研究している内容を発表してくれることもありました。
論文に使われている単語や内容がむずかしくて苦労しましたが、最前線の情報をつねに教わる授業はとてもためになりました。
授業スケジュール。右の列が論文情報
有機化学
有機化学は、ほとんどすべての理系(Brandeisには工学部はありません)専攻、そして医科系大学院(メディカルスクール)志願の学生には必須の科目です。
そのため、中規模の大学にもかかわらず1クラスに80人以上の学生がいたと思います。私がいままでBrandeisでとった科目の中で、一番クラス規模が大きかったです。授業もレクチャー形式でした。
ほとんどの学生が有機化学の前に一般化学を履修しますが、一般科学の内容は高校の化学を少し発展させたものです。
ところが有機化学の内容は、高校までに習っていた範囲とはまったく異なるので、ここで壁にぶつかる人もいます。私もそのうちの1人でしたが、TAに助けてもらいなんとかなりました(学生の数が多かったので、TAが6人もいました)。
私の友だちのほとんどがこの科目をとっていたため、一緒に勉強したり助け合ったりしていました。また、他の専攻の人と会うことができ、新しいことを知れたりもしたので、とてもよかったです。
神経科学
私の専攻とは関係がありませんが、おもしろいと評判だったのでとりました。そして評判通り、おもしろい授業でした。
専門用語で苦労すると思っていましたが、私たちが親しみやすいエピソードを教授が話してくれるので、むずかしいことを習っているはずなのに、スムーズに理解することができました。
一番記憶に残っているのは、Electroencephalography という脳波を測る機械に関する説明です。
その機械は、1つひとつのニューロンを調べるのではなく、集団的な動きがあったとき現れる変化を注意して観察する、というようなかたちで利用します。この仕組みを、教授は以下のように説明してくれました。
夜、勉強しているときに隣人がパーティをしている。気になって壁に耳をあてて様子をうかがう。一人ひとりが別々に喋っていると、「音が聞こえること」しかわからないけど、みんながいっせいに笑ったり、静かになったり、歌い始めたりしたら状況がわかる。このような説明です。2年前にとった科目ですが、いまでも細かな内容まで覚えています。
Electroencephalography
英語
1年生のときに必須の科目でした。少人数(20人以下)で、ディスカッションも多々ある授業だったので、引っ込み思案の私は決してこのクラスが好きというわけではありませんでした。
私がこの授業で気に入ったのは、エッセーです。期末試験の代わりにエッセーを書く課題が出たのですが、アンケートをとるなどの調査をすることと、2,3の論文を引用すること以外は自由でした。ですので、自分の好きな題材を、本当に自由に選んで書くことができました。
さらに、クラスのサイズが小さいこともあり、先生がとてもていねいに指導をしてくれます。期限が近づいたころに先生と一対一で進行状況を報告し、困っていることなどを相談することもできました。
課題の自由度が高いのに、こんなに手厚くサポートしてくれるクラスはなかなか出会ったことがなかったので、とても印象に残っています。
おわりに
今回は、いままでとってきた科目の中でとくに印象に残ったものを書きました。
Brandeisには勤勉な学生が多く、ときには授業についていくのも大変なときもありました。ただ、とてもユーモアのある教授も多く、ハロウィンのときはおもしろい仮装をしている教授もいます。さすがアメリカです。
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