ハーバードを含むアイビーリーグ8大学すべてに合格した学生

2014年度にアイビーリーグ8大学すべてに合格したKwasi Enin君。彼の「アイビーリーグ全大学に合格!」のニュースはたちまち全世界に広がり、教育界では久しく話題になっています。

Kwasi君はアメリカ人ですが、彼がいかにこれら超難関校から合格を勝ち取ったのかを知ることで、ハーバード大学をはじめとするアイビーリーグ合格へのヒントがつかめるでしょう。

アイビーリーグ全大学に合格した学生の個性

 

〔高校の成績〕

まず高校の成績についていえば、その平均値(Grade Point Average=GPA)は不明ですが、ほぼオールAだったといわれています。学年順位(Class Rank)は647人中11位です。アメリカの大学のAdmissions Officeは、高校のGPAのほかに、このClass Rankを重視します(※日本の高校生の場合は、順位づけされないことがほとんどですので、審査項目になりません)。11位というのは、ちょっと意外なほど低い感じもします。

 

〔SAT®のスコア〕

SAT®のスコアは、2400点満点のうち2250点でした。かなりの高スコアではありますが、アイビーリーグすべての大学に合格するにしては、これも驚くほどではありません。

 

すなわち、高校の成績とSAT®スコアを見る限りにおいては、必ずしもアイビーリーグの合格を確実に約束するだけの資質は見いだせないということです。学年で11位、SAT®のスコアが2250でも、不合格となった人は少なくないでしょう。したがって、これら以外の項目が際立ってすぐれていたことが予想されます。

 

〔課外活動〕

まず課外活動に目を向けると、Kwasi君は優秀な高校生アスリートでした。とくに陸上競技(とりわけ砲丸投げ)が得意だったとのこと。ほかにもアカペラグループや演劇サークルで活躍し、ボランティアにも熱心でした。ヴィオラほか複数の楽器を演奏でき、高校のオーケストラにも加わっていました。スポーツが得意で芸術に造詣が深いというのは、アメリカの名門大学からすると、とても魅力的な資質です。

 

〔エッセイ〕

エッセイは、大学によって課題が異なりますが、コモン・アプリケーション(500以上の大学に共通して提出できる願書)では、Kwasi君は「音楽とのかかわり」を中心として、いかに音楽を通じて社会とかかわり、リーダーシップを発揮してきたかを書きました。こういうといかにも典型的な出願エッセイに思えるかもしれませんが、シンプルでわかりやすく、誠実さを感じさせる作文になっています。

 

〔パーソナリティ〕

また彼の人柄として、謙虚さが指摘されています。接しやすさとかユーモアセンスも、彼のインタビューなどから感じられます。これらの資質は、推薦状や面接を通じて高く評価されたことでしょう。彼の高校では、アイビーリーグ8校すべてに出願した前例はなかったといいますから、そのたぐいまれなチャレンジ精神もプラスにはたらいたはずです。

 

〔人種〕

そしてKwasi君のご両親が、いずれもガーナからアメリカに移住してきた看護師であったことも、多様性を重視するアイビーリーグには魅力的だったでしょう。彼がアメリカ人一世であること、人種的マイノリティ(白人以外の人種的「少数派」のこと)であることも、考慮されたと考えられます。

 

〔リベラルアーツへの親和性〕

ご両親は二人とも看護師でしたから、それなりにインテリだったといえます。そのご両親がKwasi君に望んだのは、“well-rounded”な人になること。“well-rounded”とは、何か一つのことに秀でるのではなくて、バランスよくさまざまな知識や多様な視野を身につけた「円満な」人格のことをいいます。これはじつはアメリカのリベラルアーツ教育がめざすことと一致しています。Kwasi君がアイビーリーグにとって魅力的だったのも、ご両親の薫陶のたまものといえるでしょう。

日本人留学生のアイビーリーグ入試対策

 

以上のことから、Kwasi君がアイビーリーグすべての大学に合格した要素を以下のようにまとめることができます。



 ・高校の成績がよい
 ・SAT®のスコアが高い
 ・スポーツが得意
 ・芸術に造詣が深い
 ・ボランティア活動に熱心
 ・課外活動を通じてリーダーシップを発揮
 ・人柄が謙虚
 ・チャレンジ精神が旺盛
 ・両親が外国人/本人がアメリカ人一世
 ・人種的マイノリティ
 ・リベラルアーツ教育にふさわしい

日本の高校生がこれだけの素質を身につけることが、果たして可能かどうかはともかく、少しポイントを絞って対策を考えてみましょう。

 

〔高校の成績〕

これが一番肝心です。高校の成績をよくすることは、アメリカの名門大学をめざすためには欠かせません。高校3年間にとったすべての科目が審査の対象になりますから、主要5科目だけでなく、体育や美術などでもよい成績を修めるようにしましょう。

 

〔テストスコア〕

SAT®のほかに、英語を母語としない留学生にはTOEFL®テストのスコアが求められます(ハーバードはTOEFL®テストの受験を課していません)。

これらのテストで高いスコアをとるための努力も大切ですが、まずは自分の実力にふさわしいスコアを出せることを目標にするのがよいと思います。いずれのテストも複数回受けられますが、アメリカの高校生はSAT®を2回くらいしか受けません。それ以上受けても、自分の本当の実力を超えるスコアは望めないからです。

 

〔課外活動〕

アメリカでは、スポーツはシーズン制です。春・秋・冬ごとに異なるスポーツに取り組みます。それだけ数多くのスポーツに参加できますし、リーダーになるチャンスも多くあります。

これをそのまま日本の高校の部活に当てはめることはできませんが、一つのことを長く続けるのもプラスに評価されますので、無理せずに自分の能力を発揮するように努めてください。

できればスポーツのほかに、文化系・芸術系の活動にも取り組めるとよいでしょう。ボランティア活動は高く評価されますので、学校や自治体などで情報を収集して、積極的に参加することをお奨めします。アルバイトも課外活動の実績になりますが、学業優先を忘れずに。

 

〔エッセイ〕

エッセイとは、アメリカの大学に出願する際に提出を求められる作文です。いわゆる小論文とは異なり、自分の体験や考えかたにもとづいて書くものです。日ごろから問題意識をもち、自分の考えを組み立て、それを言葉で表現していくことをコツコツ練習していくことが、遠回りのようでも正道です。

 

〔推薦状〕

学校の先生に書いていただくもので、だいたい2~3通の提出が求められます。日ごろから先生とよい関係・信頼関係を築くことが大切です。これもエッセイと同じく、日々のコツコツが功を奏します。

 

以上に述べた資質をどうしても身につけられない、という場合は、日本あるいはアメリカのそれなりにしっかりした大学に入学し、英語力やSAT®スコアを伸ばし、課外活動で実績を重ねてから、アイビーリーグへの編入をめざすという方法もあります。

大学院でこれらの名門をめざしてもいいでしょう。

 

アイビーリーグ大に在籍する留学生の割合
ハーバード大学 11%
イェール大学 10%
ペンシルバニア大学 11%
プリンストン大学 11%
コロンビア大学 13%
ブラウン大学 12%
ダートマス大学 8%
コーネル大学 10%

(※College Boardより)

Kwasi君のご両親がガーナ人で、本人が人種マイノリティであることは先に述べたとおりです。もしこれらのことがアイビーリーグにプラスに評価されるのであれば、日本人留学生は、多くのアメリカ人学生に比べて有利な立場にあるといえるかもしれません。

アイビーリーグを含め、アメリカの大学は多様性・国際性にとても力を入れています。名門大学で学ぶ留学生の数も増える傾向にあります。Kwasi君は、「1校も受かると思っていなかった」そうです。それでこの輝かしい結果を出せたのですから、みなさんも前向きに臨んでください。

ちなみにKwasi君は、イェール大学に進学しました。今後の活躍が楽しみです。

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