アメリカの大学にスポーツ推薦枠で入るために。カギを握るのはコーチとのコミュニケーション

留学・教育動向ニュース  2021年03月30日

みなさん、こんにちは。日本はもうすぐ入学シーズンですね。アメリカの大学はこれから期末試験のシーズンになります。

さて、ここアメリカでは、大学スポーツがとても盛んです。

「大学に入学したら何がしたい?」と高校生に聞くと、「スタジアムで自分のスポーツチームを応援するのが一番楽しみ!」という答えが返ってきたりします。

今回は、アメリカの大学の「スポーツ推薦枠」についてお話ししたいと思います。

 


盛り上がるアメリカンフットボールの試合

アメリカの大学への「スポーツ推薦枠」入学への道

オリンピックをめざすようなトップアスリートは別ですが、ほとんどの高校生は、まず大学のコーチに連絡をとり、自分を売り込むことが第一歩になります。日本でいうところの「監督」がアメリカの大学ではHead Coachです。

だいたい高校1〜2年からその「売り込み」のプロセスを始め、メールやスカイプあるいはズームなどで、毎月コーチと連絡をとっていきます。

かなりの数の大学コーチと連絡をとることになるので(一般的には10〜30人くらい)、その時間も馬鹿にはなりません。

またコーチのほうも本当にたくさんメールが送られてくるので(毎週何百と送られてくるそうです)、候補者を選抜するのも大変です。

種目などにもよりますが、通常の出願時期の半年から1年前くらいまでには推薦者が決まります。

アメリカの大学生アスリートたち


コロンビア大学生の屋内プール

アスリート枠で推薦される学生の数は、大学にもよりますが、新入生の5〜35%ほどといわれています。

とくにリベラルアーツ・カレッジなど、小さな大学のほうが、割合が高い傾向にあります。

私の長女はコロンビア大学に水泳枠で推薦入学しましたが、女子の水泳では毎年8人ほどが推薦枠で入学しています。推薦枠で入学する学生の数は種目によってまちまちで、フットボールが一番多いと思います。

コロンビア大学では、総学生(およそ7,500人)のうち約10%がアスリートです。

水泳部には、アメリカはもちろん、デンマーク、フランス、カナダ、香港、オーストラリアなど、いろいろな国から留学生が集まっています。

今シーズンはコロナのせいで残念なことにキャンセルになりましたが、少なくとも今月から練習だけはできるようになりました。

学業優先の原則

とても盛んな大学スポーツですが、大学生である以上、やはり学業が優先です。

推薦枠で合格するにあたっては、もちろんスポーツの実力も重要ですが、高校での成績及びSAT®ACT®のスコアもとても重視されます。

いくら優秀なアスリートでも、大学で成績を維持できないと試合には出られません。練習にも参加できません。チームにも貢献できなくなってしまいます。それではコーチも困ります。

学生アスリートには、学業を優先しながらスポーツに打ち込むことが求められているので、授業も普通の大学生と一緒にとります。宿題も、練習の合間にこなします。

NCAAの存在

このような学業優先のシステムを成り立たせているのが、NCAA(アメリカ大学スポーツ協会)です。

アメリカの大学スポーツは、すべてNCAAによって、じつに細かいことまでルールが決められているのです。

シーズン中の練習も週20時間以下と制限され、オーバーすると罰金を支払わなければならず、もちろん試合にも出ることもできません。

オフシーズンは基本的には練習は禁止されています。NCAAはさまざまな厳しいルールを設定することにより、学生の勉強時間を確保しようとしているのです。

NCAAはビジネスに傾きすぎているといわれたりしてますが、私としては、学生のためを思ったこのような規制があるのは本当に嬉しいことです。卒業後プロになるのは、ごくわずかな学生だけだということをしっかり踏まえた上でのルールだと思います。

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2年ほど前のことですが、普通の高校生をアスリートに仕立てて、アスリート枠で大学に不法入学させたというニュースがあり、大きな話題になりました。アスリートの顔をPhotoshopですり替えたりしていたらしいです。これは”Operation Varsity Blues- The College Admission Scandal”というタイトルで、Netflixのドキュメンタリーにもなりました。興味がある人は、ぜひ見てみてください。

著者紹介

アメリカのオレゴン州在住の山本佐和です。アメリカ生まれで、子どもの頃からずっと日本とアメリカを行ったり来たりして育ちました。大学生の息子と娘、高校2年生の娘がいます。

 

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