アメリカ留学の費用やメリット、必要な
準備をわかりやすく解説

グローバル化が進み、海外進出する日本企業が増えている中、世界で最も使われている「英語」を話せることは、 日常生活だけでなくビジネスの場でも大きな強みとなります。

英語を習得するための有効な手段のひとつが「海外留学」です。特に現地で生きた英語を学びたいのであれば、アメリカ留学をおすすめします。

留学は単に「英語を学ぶ」だけでなく、人生における大きな挑戦にもなるため、人間として成長する大きなチャンスにもなるでしょう。

この記事では、アメリカ留学の費用やメリット、必要な準備を紹介します。

アメリカ留学の種類と特徴

まずはアメリカ留学の種類について説明します。大きく分けると、次の4つです。

  • 大学留学
  • 大学編入留学
  • 高校留学
  • 大学院留学

なお、留学には現地の学校に入学して卒業をめざす留学のほかに、現地の語学学校に通い言語を学ぶ「語学留学」と、日本の学校に籍を置いて現地の大学に通う「交換留学」があります。

ここでは卒業をめざす留学を中心に、それぞれのアメリカ留学の特徴を説明します。

大学留学

大学留学は、日本の高校を卒業した後にアメリカの大学へ進学する方法です。

アメリカの大学には次のような特徴があり、日本の大学とは位置づけが大きく異なります。

  • 広大なキャンパス内で勉学に集中できる
  • 寮生活を通じて協調性を養う
  • リーダーシップを発揮するチャンスがたくさんある

このように、アメリカにおいて、大学は「親元を離れ独り立ちするために、人間形成を行う場」と位置づけられます。

また、アメリカには4,000以上もの大学があり、自分の目的や学力に合った大学の選択肢が多いのも特徴です。

アメリカの大学に入学する際には、日本の大学入試のような一斉テストはありません。高校の成績や英語のテストスコア、エッセー(自己紹介の作文)、推薦状などを総合的に判定した上で、入学が許可されます。

大学留学について、詳しくは以下のページもご覧ください。

» アメリカの大学の特徴
» 大学留学 大学留学のメリット・大学選び 費用&奨学金 etc.

大学編入留学

大学編入留学は、日本の大学に途中まで通い、大学2、3年生からアメリカの大学に編入する方法です。

アメリカでは、まずは自分に合ったレベルの大学に入学して、学力を上げたり興味の幅を広げたりしてから、より高レベルの大学に編入する学生は少なくありません。実際、学生の4人に1人が編入を経験しているほど一般的な選択肢となっています。

日本からアメリカの大学に編入する場合、日本の大学のレベル・学部を問わず、日本で取得した単位をアメリカの大学に移行した上で留学できます。日本で取得した単位のうち、60単位まで認めてくれるのが一般的です。日本の大学で優秀な成績を修めれば、より高いレベルの大学へ編入できるチャンスもあるでしょう。

また、編入留学はアメリカの大学を2~3年で卒業できるので、近年高騰している留学費用を節約する方法としてもおすすめできます。

大学編入留学について、詳しくは以下のページもご覧ください。

» アメリカ編入留学とは? 日本の大学からの編入、メリット、費用の節約
» 大学編入留学 日本の大学の単位を使ってアメリカの大学へ

高校留学

高校留学では、日本の中学を卒業後、アメリカの高校に留学します。交換留学プログラムを利用するか、卒業をめざし自分で入学手続を行うことになります。

交換留学プログラムを利用する場合、現地のホストファミリーと1年間(実質10ヶ月)暮らしながら公立高校に通います。卒業を目的とする高校留学の場合は、アメリカの私立高校(とくに寮制のボーディングスクール)に入学します。

高校留学について、詳しくは以下のページもご覧ください。

» アメリカ高校留学のメリット
» 高校留学 この想い、私は真剣。

大学院留学

大学院留学は、大学卒業後にアメリカの大学院へ進学する方法です。アメリカでは、専門的なことは大学院で学ぶのが一般的で、日本よりも大学院へ進学する学生が多い傾向にあります。

アメリカの大学院には、専門職系大学院(professional school)と学術系大学院(graduate school)の2種類があります。前者には、メディカルスクール(大学院医学部)やビジネススクール(経営大学院)、ロースクール(法科大学院)などが含まれます。後者は、アカデミック系の分野(歴史学、哲学、宗教学、社会学、経済学)の教育・研究を行う大学院です。

大学院留学について、詳しくは以下のページもご覧ください。

» 大学院留学の魅力
» 大学院留学 アメリカの大学院で世界に通用する専門性と実践力を

アメリカ留学にかかる費用

ここでは、アメリカの大学に留学した場合を想定して、おもな費用をまとめました。アメリカ留学は、期間・種類によってかかる費用はさまざまなので、あくまで参考としてご確認ください。

授業料

アメリカの大学の1年間における授業料の平均は、州立大学で約28,500ドル(416万1,000円)、私立大学で約39,500ドル(576万7,000円)となります(2022年度/1ドル146円で換算/寮費・食費は含まない)。

地域や大学のレベルなどによっても、学費に差があるので事前に確認しましょう。

そのほかの費用

授業料以外でかかる費用は、次のとおりです。

<アメリカ留学にかかる費用の例(年間/1ドル146円で換算)>

寮費・食費(年間) 1万~2万ドル(146万~292万円)
教材費(年間) 1,000ドル(14万6,000円)
海外留学保険費(年間) 20万~30万円
渡航費(往復) 20万~30万円
諸手続費用(パスポート・ビザ申請費など) 5万~10万円

アメリカ留学の1年間の合計費用の目安としては、授業料のほかに年間約200万~350万円ほどかかると考えておくとよいでしょう。

なお、アメリカは医療費が高く、保険に入っていないと予期せぬ病気やケガの発生時に自費で高額な医療費を支払うことになるので、とくに留学して1年目は海外留学保険に加入しておくといいでしょう。

上記で挙げたもの以外には、アメリカ国内での交通費や交際費などが別途かかります。

アメリカ留学にかかる費用について、詳しくは以下のページもご覧ください。

» 大学留学の費用
» 高校留学にかかる費用を教えてください

奨学金も活用しよう

すでに説明したように、アメリカ留学ではさまざまな費用が発生します。「できるだけ費用を抑えたい……」と考えているかたもいらっしゃるでしょう。奨学金も積極的に獲得したいところです。

ここでは、留学生を対象とした奨学金として、日本で申請できるものとアメリカの大学が支給するものに分けて、紹介します。

日本で申請できる奨学金

海外留学支援制度(日本学生支援機構)

独立行政法人の日本学生支援機構(JASSO)が、海外留学を支援(貸与)する制度です。
「学部学位取得型(大学を卒業して学位を取得する留学)」の場合、月額約59,000円〜118,000円の奨学金を受けられます。

柳井正財団海外奨学金プログラム

ユニクロの創業者・柳井正氏が創設した財団が支給する奨学金です。 年間95,000ドル(約137万円)を上限とし、大学から請求される授業料、寮費、保険料(年間上限80,000ドル)と学習・研究・生活支援金(年間上限15,000ドル)が支給されます(アメリカの場合)。

アメリカの大学が支給する奨学金

メリット型奨学金(Merit-based Scholarship)

成績優秀者や、スポーツで活躍している学生、芸術表現の実績がある学生、ボランティアに率先して参加している学生などに与えられる、給付型の奨学金です。

この奨学金は申請制ではなく、合格通知とともに大学から提示されます。支給額はさまざまで、まれに卒業まで全額免除が提示されることもあります。

ニード型奨学金(Need-based Scholarship)

学費を全額支払うのが難しい場合に不足分をまかなってくれる奨学金で、やはり返済は不要です。出願の際には複雑な申請が必要で、家計の事情を詳細に記す必要があります。 メリット型・ニード型いずれも、日本からの留学生が奨学金を得ている事例はたくさんあります。

奨学金について、詳しくは以下のページもご覧ください。

» 大学留学のための奨学金

アメリカ留学をするメリット

アメリカ留学(おもに大学留学、大学編入留学)には、使える英語が身につくこと以外にも、次のようなメリットがあります。

  • 自己表現力が向上し、自分で物事を考え解決する力が身につく
  • 世界中から集まった学生とともに学習できる
  • 多様な価値観に触れ、人間的に大きく成長できる

自己表現力が向上し、自分で物事を考え解決する力が身につく

アメリカの大学では、日本の大学にありがちな、講義の出席率やテストの点などのみの定量的な評価ではなく、課題やディスカッションなどを総合的に判定し、成績を評価します。

ディスカッションを重ねていくうちに、「自分ならどう思うか」と物事に対して自主的に考え解決する力を身につけられることが期待できます。

世界中から集まった学生とともに学習できる

アメリカの大学には、世界中から学生が集まります。 キャンパスはさながら世界の縮図です。彼らから刺激を受けながら学習できる環境は、日本ではなかなか経験できないでしょう。

多様な価値観に触れ、人間的に大きく成長できる

アメリカでの留学生活は、基本的に寮で過ごすことになります。

世界中から集まった多種多様な学生とともに生活していくので、最初はコミュニケーションに苦労することも少なくありません。英語を聞き取れず自分の意思を伝えられなかったり、誤解が生じたりといったこともあるでしょう。

しかし、それらを克服し、日本にはない考えを身につけられるのもアメリカ留学のメリットのひとつです。これまでとは異なる環境に身を置き、多様な文化や価値観に触れることができれば、人間的な成長も期待できるでしょう。

アメリカ留学のメリットについて、詳しくは以下のページもご覧ください。

» アメリカ留学のメリットとは?

アメリカ留学に必要な英語力や成績

アメリカに留学するにあたって、「いまの英語力で留学できるだろうか……」と不安なかたも少なくないでしょう。 ここでは、アメリカの大学へ入学することを想定して、必要な英語力や成績を中心に解説します。

英語力に関するテストのスコア

アメリカ留学において、留学前の段階で高い英語力が求められるわけではありません。留学の目的が、英語“を”勉強するのではなく、英語“で”勉強することを重視しているからです。

そのため、留学中に受講する科目を調べて、留学前に日本語でもよいので調べて予習しておくと、留学先での勉強がより充実したものになるでしょう。

とはいえ、出願の際に英語力を判定するものとして、次のようなテストのスコアの提出が必要になります。

  • TOEFL® TEST(トーフルテスト)
  • IELTS™(アイエルツ)

また、全米共通の統一テストとして、SAT®(エスエーティー)があります。 ここでは、それぞれの試験の概要や、留学の基準となるスコアについて見ていきましょう。

TOEFL® TEST

TOEFL® iBT®テスト(インターネット版)は、「読む」「聞く」「話す」「書く」の4技能を総合的に測定する英語能力測定試験です。 一般的な大学で、70~80以上、名門であれば90~100以上のスコアが入学の目安となります。

IELTS™

英語圏の国々に留学や就労、移住するための英語力を測定する、イギリス発祥の英語試験です。 試験結果はバンドスコアで表され、「バンド6.0~6.5(有能なユーザー)」に分類されると、入学できる大学の幅が広がります。

SAT®

アメリカの高校生が受ける標準テスト(全米共通のテスト)です。読解と数学のセクションから成り立ち、200~800点の範囲で採点されます。

留学前の英語の事前準備ポイント

英語のテストの必要なスコアは大学によって異なるので、事前に確認しましょう。ただし、英語テストのスコアだけで合否が決まるわけではないことも、理解しておきましょう。

英語力に関するスコアについて、詳しくは以下のページもご覧ください。

» 大学留学に必要な英語力

学校の成績やそのほか必要な書類など

アメリカ留学をめざす場合、英語のテストスコア以外にも、高校の成績表やエッセー、推薦状の提出が求められます。

高校の成績表

アメリカの高校は4点満点評価ですが、日本の成績表(5段階評価)の提出で問題ありません。高校の成績の平均値はHigh School GPA(ジーピーエー)といい、5段階評価なら平均3以上が望ましいとされています。

入学の選考では、高校の成績が重視されます最も重視されます。英語力よりも、よほど成績のほうが大切です。留学を考えているなら、学校の勉強をおろそかにしないようにしましょう。

エッセー

エッセーは、自分をアピールするための作文です。これまで「何を学んできたか」「どんな活動をしてきたか」「いかに困難を克服したか」「どのようにリーダーシップを発揮したか」「いかに社会貢献してきたか」などを述べます。自分のよい面を論理的かつ具体的に書きましょう。

推薦状

推薦状(Letter of Recommendation)の提出も必須です。出願者の人間像を多角的に評価しようとするため、2~3通の推薦状の提出を求められます。 高校の担任の先生や得意な教科の先生、部活の顧問の先生など、自分のことをよく知っていて評価してくれる先生に書いていただきましょう。

課外活動

高校の授業や塾の勉強以外で活動したことをアピールします。たとえば以下のようなものです。

  • クラブ活動
  • 生徒会
  • 委員会
  • ボランティア
  • アルバイト
  • 趣味

学校の成績やその他に必要な書類について、詳しくは以下のページもご覧ください。

» アメリカの大学に合格するための準備と心構え
» 合格のための書類作成
» 英語ができなくてもアメリカの留学にチャレンジ!

アメリカ留学準備のステップ

留学についてある程度イメージが固まったら、本格的に留学に向けて準備を進めていきましょう。

留学準備は、以下のステップで進めます。

STEP 1
学校選び

自分に合った学校を見つけましょう

STEP 2
留学先の情報収集

英語での情報収取が必要な場合もあります

STEP 3
書類作成・準備

エッセー、推薦状などを準備します

STEP 4
英語対策

英語のテストも受けておきましょう

STEP 5
受講科目の事前選択

留学先で受講する科目を選びます

STEP 6
授業対策

事前に受講科目を予習しておきましょう

STEP 7
ビザ取得

Fという学生ビザの申請が必要です

STEP 8
渡航手続

アメリカ留学の準備には、自分ですべて準備する方法と、留学エージェントを活用する方法があります。

自分でやる場合は、ある程度の英語力と労力が必要です。エージェントに依頼する場合は、英語力に多少不安があっても、志望校選択や書類作成などをサポートしてもらえるので、安心して留学の手続を進めていくことができます。困ったときに気軽に相談できる体制が整っていて、アメリカの教育システムをよく理解しているところを選びましょう。

「栄 陽子留学研究所」では、一人ひとりの留学にかける思いや不安を受け止め、専任のカウンセラーがマンツーマンでていねいにサポート。学校選びから、奨学金獲得に向けた書類作成や大学との交渉まで、出願に関するあらゆることをお手伝いするので、安心して留学準備を進められます。

アメリカ留学に必要な準備について、詳しくは以下のページもご覧ください。

» アメリカ留学に必要な「学生ビザ」の申請について
» アメリカ大学進学プログラム 合格率100%を生み出し続ける個別指導

まとめ|アメリカ留学には魅力がいっぱい!輝く未来への一歩を踏み出そう

アメリカ留学には、英語力の向上はもちろん、さまざまな国から集まった学生との異文化交流を通じて視野を広げたり、自主的に物事を考える力を付身につけたりと、人間的に成長できるメリットがたくさんあります。

留学して何を学びたいか、何を実現したいかといった目的が明確な人も、自分の可能性にチャレンジしてみたいという人も、しっかりと準備・相談して留学に望みましょう。あなたの輝かしい未来への一歩を、栄 陽子留学研究所は全力でサポートします。

» 来年のアメリカ大学留学 この秋に準備を始めよう!