アメリカの大学は英語で合否を決めません
アメリカの大学教育のシステムは、日本とまったく異なります。日本人は「みんなと同じこと」を大切にしたがりますが、アメリカ社会では「多様性」が非常に重視され、ユニークな人材が求められているのです。
典型的な例がアメリカの大学入学者の選考方法です。
アメリカの大学では、日本のように、成績の良い順に合格になるわけではありません。成績が悪くても、一芸に秀でた人の中からも合格者を出し、わざといろいろなタイプの学生を選ぶようにしています。英語が少しくらい弱くても、外国からきた学生で、ユニークで、おもしろいと思われれば、合格させてくれます。逆に、英語さえできればよいという間違った知識のために、悪い大学に入ってしまったり、無駄に英語学校に入ってしまったりして、留学に失敗するケースが数多くあります。
英語力は単に The Significant Six のひとつに過ぎない
アメリカの大学は、入学志願者を評価する際に、「The Significant Six(重要な6要素)」と呼ばれるものを考慮して、入学希望者を選抜しています。
- 高校の成績
- エッセイ
- 推薦状
- 課外活動
- テスト(SAT®,ACT®,TOEFL®テスト)スコア
- 面接
アメリカの大学は、ある一つの要素だけで合否を決めるのではなく、上の6つの要素をまんべんなく考慮して、総合的に評価して合否を判断します。
単に英語ができるというだけの薄っぺらな人間ではダメなのです。
きちんと努力ができる人間か? 人のために尽くすことができる人間か? この大学でやりたいことを持っているか?
人と異なる秀でた点があるか? 周囲から評価されている人間か?
など、入学希望者を様々な観点から評価した上で、総合的に合否を判断します。
当研究所からは英語の力がそこそこでもたくさん留学しています
ほとんどの大学が留学生の受け入れ条件として、「TOEFL®スコア61点以上」を挙げていますが、実はそれさえも、絶対条件ではありません。
実際にはそれ以下のレベル、例えTOEFL®スコアが45点でも、アメリカの大学に合格することは可能です。
現に、私たちがサポートした留学生の中にも、TOEFL®スコアが61点以下で、そこそこの大学に留学できたケースはたくさんあります。
逆に、TOEFL®テストの点数がどんなに良くても、それだけで合格できるという考えは間違いです。
合格のために必要なことは自己アピール
アメリカの大学の入学者選考は書類審査です。 日本のような、全員が集まって入学試験を受けるような、一斉テストはありません。
したがって、合格するためには、提出した書類の中で、きちんと自分の魅力を大学に伝える、自己アピールが必要なのです。
例えば、エッセイでは、アメリカの大学の理念を理解した上で、いかに自分が大学にとって魅力的な学生であるかをアピールする必要があります。
つまらないエッセイを書いてしまうと、つまらない学生だと評価されてしまいます。
面接においても、きちんと自分の魅力を伝える、セルフプロデュースが重要になります。英語ができなくても、熱意のある自己ピーアールができれば、英語ができるけれど自分をアピールできない人より合格の可能性が高いのです。
栄陽子留学研究所の推薦も合格への大きな力です
また、英語力が弱くても、推薦状の力で合格できる場合もあります。
当研究所代表の栄陽子は、アメリカの大学の理事をしていたり、アメリカの大学から様々な賞を受賞している経歴があるため、「栄陽子が推薦している学生だ」という点を大学当局から高く評価され、TOEFL®スコアが61点に満たない学生が合格になる例もあります。
細かな説明は膨大になってしまうため、「留学相談」や「留学講演会」をご利用ください。
しかし、日本の大学とはまったく違う準備が必要だという点は、ぜひ理解してください。
「英語さえできれば」という思いが招く日本人の落とし穴
英語さえできればよいという間違った知識を持ってしまうと、逆に必要以上に英語力にコンプレックスを感じてしまい、自分のレベル以下の大学へ留学してしまうケースが多々あります。
これが落とし穴です。アメリカには、誰でも入学できるコミュニティ・カレッジという大学があります。
営利目的の留学エージェントの場合、本人にとって一番良い大学を選ぶのではなく、簡単に留学できるコミュニティ・カレッジへの留学を安易に勧めます。
英語ができないからとコミュニティ・カレッジに進む悲劇
コミュニティ・カレッジは、日本だと商業高校や工業高校の夜間部レベルの学校です。日本では有名私立に通っていた品行方正なお嬢さんが、コミュニティ・カレッジに留学したばかりに周囲の環境の悪影響を受けてしまい素行が悪くなってしまったケースなど、英語のレベルを上げたいということしか考えなかったために、間違ったコースを進んでしまい、留学を棒に振るケースが多くあります。
ちなみに、コミュニティ・カレッジへの留学が一番多いのは日本人です。最近急増しているインドや中国からの留学生がコミュニティ・カレッジに入ることは、まずありません。
「留学相談」と「留学講演会」のご紹介
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特に「留学相談」では、留学希望者の方が感じている疑問や知りたい情報など、それぞれの方のご要望に応じた相談を承っています。