留学して思う。ダイバーシティって何だろう?
こんにちは!アメリカのマウント・ホリヨーク大学(Mount Holyoke College)に留学中のみきです!
みなさんは、世の中で起こっている戦争や差別問題についてどのように考えていますか?
世界には、私たちがまったく想像もできないような暮らしをしている人がたくさんいます。
私たちの「当たり前」は他の人にとっての「当たり前」ではないのです。
私は日本というとても平和な国に生まれて、世界中の人がみんな平和な暮らしをすることはそんなにむずかしいのかなと考えたことがあります。
海外留学を考えている人の中には、そんな疑問を抱いている人や、将来それを解決したいと思っている人もいるのではないでしょうか。
いろいろな国で生まれた人みんながそれぞれの「違い」を共有しながらそれを尊重し合う、「ダイバーシティ(Diversity)」に富んだ社会になったらいいなと思いませんか?
その「ダイバーシティ」を身近に感じられるのも、アメリカ大学留学の貴重な価値の1つです。
そこで今回は、「アメリカの女子大に来て感じたダイバーシティ」をテーマに、みなさんにお届けしたいと思っています。
そもそもダイバーシティって何?
そもそもダイバーシティとは何のことでしょうか?
辞書で調べてみると「多様性」や「雑多」などという言葉や「多くの、さまざまな種類の人が存在していること」などと出てきます。
まだあまりピンとこない! そういうかたのために、これから私の経験を踏まえて、私が思うところのダイバーシティについてお話しします。
アメリカでは日本にいるときよりも自分と「違う」人々を見かけたり、かかわる機会が多くあります。その「違い」とは、出身に限りません。宗教や肌の色、育った環境や文化などさまざまな側面があります。
おそらく、日本にいると自分と似ている環境で育ってきた人と出会うのが当たり前だと思いますが、私はまだアメリカに来て私と同じような暮らしをしてきた人に出会ったことがありません。
私は he? she? それとも they?
個性豊かな私の友だち
私の大学はとてもダイバーシティに富んでいます。
私がまず大学に来て驚いたことは、自己紹介の際に、自分を指す際に使ってほしい代名詞を言うこと。
たとえば、I use she/her pronouns. と言うと、見た目の性別とは関係なく「女性として扱ってほしい」という意味になります。また、自分の性別をあまり言いたくない人や、明確に定まってない人などは、sheでもheでもなく、they/themを好む人もいます。この場合、複数の人を指しているわけではありません。女性でも男性でもどちらでもないと伝えたいときに使われます。
このような代名詞の使い分けは、日本ではあまり馴染みがありませんが、「どの代名詞を使ってもかまわないよ!」と言う人もいます。
アメリカでは、LGBTなどの多様な性の種類の人たちや、恋愛対象の人たちや、自分とは違う属性をもつ人たちへの接しかたに、さまざまな工夫があります。
Where are you from? はもう古い?
大きな講堂で行われたオリエンテーション
私が大学のオリエンテーション(日本の大学のガイダンス)のイベントで開催されたDiversity Session(※)に参加したときのことでした。
※Diversity Sessionとは、多様性を大切にするために、世界や身の回りで起こっている差別や偏見について深く考え、どう行動していくべきかを話し合うイベントです。
Microaggression(マイクロアグレッション)という言葉があります。これは無自覚に差別的な発言や行動をしてしまうことを指します。
たとえば、「アジア人は目が小さい」や「日本人は英語が下手くそだ」などの偏見や決めつけなどから来る差別的な発言のことです。これらの言葉を言われたらどのように感じるでしょうか?
私の経験では、カナダの高校のクラスの先生に中国人だと決めつけられたことがあります。それによってクラスのグループワークでは、他の中国人と同じグループに入れられてグループメンバーがみんな中国語で喋る中、私はどうしていいのかわからずとても疎外感を抱いた経験をしました。
しかし、こうした言動に共通しているのは、だれも意図的にだれかを差別したくてそのようにしたわけではない、ということです。
私はこのイベントでマイクロアグレッションという言葉を聞いたときに、世の中で起こっている差別や人権侵害などの問題をより身近に感じました。
また、このセッションに参加したアメリカ人の友だちとマイクロアグレッションについて話したときに、彼女もまた私のように差別的な偏見を目の当たりにしたことがあると話してくれました。
彼女はアメリカの中でも白人の割合が多い社会の中で生まれ育ったため、周りの人が異なる人種に対して偏見をもっていることにとても違和感を抱いていたそうです。そんな自分を変えたくて、彼女はダイバーシティが豊かなこの大学に入学を決めたと言っていました。
そのセッションの中で司会の人が言っていたのは、「Where are you from?(どこ出身なの?)」という言葉はもう古いということです。その人の国籍がどこであろうと、肌の色が何色であろうと、その人自身の心と向き合うことがとても大切であり、それによって世の中の小さな差別や偏見を変えていくことができると言っていました。
まとめ
アメリカの大学で生活していても、やはり日本やアジアの国から来た子たちのほうが、共通な話題が多く、身近に感じやすいと思います。
でも、この大学で出会ったすべての人は、自分と正反対の生きかたや性質をもった人たちとかかわることに新鮮味を感じて、それを楽しんでいるように感じました。
世界には、自分と「違う」ということだけで、差別をしたり仲間外れにする人もいます。
私も日本に住んでいたときは、体の大きい外国人と話すのは怖かったですし、表情もキツく見えていたりしました。自分と「違う」人とかかわる経験が少なかったからかもしれません。
いま私は、学友との「違い」を楽しんでいます。新しいこともお互いに学べています。世界をより身近に感じることができていると思います。キャンパスの環境が、そのようにさせてくれるからです。私はこのような環境を世界中で実現することで、世界平和は訪れると信じています!
そんな経験をたくさんさせてくれるMount Holyoke Collegeに来てとてもよかったと思っています。
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