留学して直面する「試練」の数々
みなさんこんにちは!
今回の「留学ブログ」では、アメリカの大学に留学した先輩から届いた体験談をお届けします。とくに留学して最初の1年目に直面するさまざまな試練という点からお話しいただきました。ぜひ参考にしてください!
もくじ
1.留学1年目は「試練」のとき
2.学業の試練
2-1.授業が理解できない
2-2.シラバスを手がかりに
2-3.膨大なリーディング課題
2-4.ディスカッションへの貢献
3.英語の試練
3-1.真似をする
3-2.名前を覚える
3-3.テレビやニュースを見る
3-4.恥をかく
4.友だちづくりの試練
4-1.好みがはっきりしているアメリカ人
4-2.無理しないことが大事
4-3.自己紹介はできたほうがいい
5.ホームシックの試練
6.留学は1年目がカギ
1.留学1年目は「試練」のとき
初めての留学、初めての海外生活、初めての寮生活。期待もあれば、不安や心配もいっぱいですよね。私自身も、周りの留学生を見ても、最初はみんな不安を感じたり、あれこれ悩んだりしていました。
留学して最初の1年目は、大なり小なり、だれもがさまざまな試練に直面します。
はっきりいって、英語も授業も友だちも、思い通りにいかないことばかりです。でも、その「試練」と向き合って、一つひとつ克服していけば、それが大きな自信になります。そして、1年を乗り切った自信が、2年目以降の「大丈夫! がんばるぞ!」という気持ちにつながります。
2.学業の試練
アメリカの大学キャンパスに着いて、数日すると授業が始まります。すると「先生が言っていることの半分も理解できない。クラスメイトが発言している内容は、もっとチンプンカンプン。どうしよう!」と、頭を抱えることになります。私も実際にそうでした。TOEFL®スコアが高い人も低い人も、そうです。
2-1.授業が理解できない
文学や心理学の授業で聞こえてくるのは、専門用語やむずかしい言葉ばかり。日本では英語にちょっと自信があった人でも、アメリカ人同士が早口で意見を言い合うのを耳にすると、その会話の速さに唖然とします。教室の外では、身振り手振りを混ぜながらのコミュニケーションでどうにかなっても、アメリカ人学生と一緒に授業に参加するのはムリ! という現実に直面します。
私も留学当初は、先生やクラスメイトの言うことをほとんど聞きとれませんでした。とりあえず聞こえた言葉を手当たり次第にノートにとりましたが、後から見直しても、何が重要なのか、さっぱりわからないこともあって悩みました。
2-2.シラバスを手がかりに
でも、悩んでいるだけでは事態はいっこうによくならないので、少しでも授業が理解できるように、いろいろなことを試しました。
まず、科目ごとに最初の授業で配られるシラバスにはよ~く目を通しました。シラバス(Syllabus)とは、その科目の講義の概要をまとめたプリントです。
・その科目の履修範囲や目的
・教科書、参考図書
・宿題、課題
・成績のつけかた、
・授業のスケジュール
・テストの回数と内容
・教授のオフィスアワー(アポなしで学生の訪問を受け付ける時間)
・出席についての規定
など、その科目についてのすべての情報がシラバスに書かれています。
最近は、インターネットでシラバスが公開されていることもあって、授業が始まる前にシラバスを確認できたりもします。
授業は、このシラバスに沿って進められます。ですからシラバスによく目を通せば、何をいつまでにしなければならないかがわかります。
とくに、ペーパー(レポート)のようなライティングの課題は、ある程度時間をかけて準備できるので、留学生にとっては、よい成績をとるチャンスです。シラバスには、ペーパーの課題や期限も記されています。私は、完成度の高いものを提出できるように、いつも早め早めに取り組んで、リサーチに十分の時間をかけていました。
2-3.膨大なリーディング課題
授業を理解するのに欠かせないのが、シラバスに記されている教科書や参考図書のリーディング課題です。
アメリカの大学の宿題といえば、「次の授業までに、この部分を読むように」というリーディングの宿題です。ほとんどの授業は、宿題のリーディングをもとに講義やディスカッションが進みます。ですから、このリーディングの宿題をしておかないことには話にならないのです。
といっても、そのリーディングの量がハンパないんです。百科事典のような教科書を数100ページとか、本まるまる1冊、または、その両方なんていうことも。それでも、「とにかくリーディングをこなさないと!」と思い、最初は、端から端まで全部読もうとしましたが、まったく頭に入っていないことにすぐ気がつきました。
そこで、テーマごとに最初と最後だけをしっかり読んで、あとは斜め読みしたり、段落ごとに重要そうな点だけまとめたり、読んですぐ理解できた部分だけ頭に叩き込んだり、いろいろ試しました。
歴史や政治など、日本語の資料がありそうな科目は、あらかじめ日本語で大筋を理解しておくことも助けになりました。
2-4.ディスカッションへの貢献
科目によっては、授業でディスカッションに貢献することが重視されました。ディスカッションで発言することが、成績に影響するのです。
そういう場合は、自分の意見が言えそうなトピックを考えて、何をどう話すか、あらかじめネタを用意しました。実際に授業で発言しようとしても、早口のアメリカ人たちがどんどん話題を進めていくので、なかなかタイミングよく発言できないですけどね。
それでも、このネタを考える作業は、なにごとにも「自分の意見をもつ」というトレーニングになりました(これ、アメリカでは重要です)。
そして数か月間、いろいろと試行錯誤すると、予習や復習の仕方、勉強の仕方が身について、少しずつ授業の内容もわかるようになってきました。それでもわからないときは、クラスメイトにノートを貸してもらったり、教授に質問に行ったり、チューター(上級生による補講)制度を利用して1対1で説明してもらったりして、なんとか乗り切っていきました。
3.英語の試練
多くの留学生にとっての1番の悩みの種は、やはり英語力です。
私自身、まず何を話せばよいかわからないし、通じるかどうかも不安で、自分から話しかけられない時期が長くありました。
周りのアメリカ人は機関銃のような速さで話すし、聞いたことがないスラングもてんこ盛り。1対1で話しているときはなんとかなっても、グループだと、まったく会話についていけない。みんな笑いながら会話しているのに、自分だけ笑えない、なんていうことがしょっちゅうありました。一人だけ置いていかれたような気分になって、けっこう憂鬱になりましたよ(笑)。
3-1.真似をする
でも結局のところ、実際にしゃべってみるのが一番の近道でした。アメリカ人学生の会話を聞いて、使いかたがわかった表現は、自分でも同じように使ってみました。「この人の話しかたいいな」「こういう風に話しかければいいんだな」と思った表現は、よく真似をしました。
3-2.名前を覚える
また、できるだけ人の名前を覚えるようにしました。アルファベットの名前はなかなか覚えられなくて苦労しましたが、少ししか話したことがない人でも、自分の名前を覚えていてくれると、嬉しいですよね。それに、名前を知っていると一気に話しかけやすくなります。
3-3.テレビやニュースを見る
時間があれば、テレビでニュースや人気のドラマも見ました。テレビを見ると、同世代のアメリカ人がどんなことに興味があって、何が人気なのかがわかり、話題を見つけやすくなるからです。
うまく会話ができないのは、英語だけのせいではなくて、話題が合わないことが原因だったりもします。
日本でもちょっと世代や趣味が違うと、見ているテレビ番組や知っている芸能人も違って、話が合わないことがありますよね。それと同じで、アメリカではみんなにとって当たり前のことでも、自分一人だけ知らない! なんていうことはしょっちゅうあります。
私は、留学当時アメリカで大人気だったSFドラマをルームメイトと一緒によく見ました。はっきりいって、内容がわからないこともありました。でも、「あの俳優さんいいね~」とか「あんな話ありえないよね」とか、同じ話題で盛り上がることができて、自分から会話に飛び込んでいくきっかけになりました。
3-4.恥をかく
アメリカの大学では、四六時中英語しか聞こえないような環境なので、日本にいるときより英語は上達します。
でも、だからといって「アメリカに行けば、英語は勝手にできるようになる」と楽観しないほうがいいと思います。というのも、楽しく会話したり、友だちと笑い合ったりしながら英語が上達するというよりも、憂鬱になったり、辛い思いもして、悩んだり、失敗しながら英語ができるようになるからです。
いま振り返ると、私も「そうとう英語ができなかったな~」と苦笑するしかありませんが、最初の1年目に、殻に閉じこもらず、恥もかいて、しゃべる練習をしたのはよかったです! 2年、3年経つと、英語ができないことが言い訳にならなくなりますからね。
4.友だちづくりの試練
「なかなか友だちができない」と悩む留学生も少なくありません。
4-1.好みがはっきりしているアメリカ人
アメリカの大学生は、周りのことを過度に気にしません。着るものや持ちものは自分の好みで選びます。みんなが同じようなものを着て、同じようなものがはやる日本とは、ちょっと違います。友だちづくりにしても、だれとでも仲よくしたいと思う日本人とは違い、気が合う・合わないがはっきりしていて、無理はしません。
私も、最初は「いろんな人と話して、みんなと友だちになりたい」と思っていました。「自分の英語がうまくないから友だちができないんだ」と思った時期もありました。勇気を出して話しかけても、会話が続かないと、自分に人としての魅力がないのかと、かなりへこんだこともあります。
でも、ある留学生の先輩が「私は、気の合う友だちが1人か2人いれば十分。それも別にアメリカ人じゃなくてもいいし」と言っているのを聞いて、無理することはないんだ、と肩の荷がおりました。
4-2.無理しないことが大事
友だちは、いるほうがいいです。でも、「アメリカに来たんだからアメリカ人の友だちをつくらないと!」などと必死になる必要はありません。かえって、違う国からの留学生同士のほうが、気が合うこともあります。それでいいと思います。
とても気の合うアメリカ人もいるでしょう。留学生のたどたどしい英語を根気よく聞いてくれる人は、気のよい、いい人が多いです。私は、大学でも、インターン先でも、だいたい何人か、とても気の合う友だちができました。アメリカ人であったり、アジアからの留学生であったり、同じ日本人であったり、いろいろでした。
4-3.自己紹介はできたほうがいい
もし、友だちづくりのために何かをしたいのなら、自己紹介はきちんとできるようにしておくといいと思います。
日本人は「自己紹介をして」と言われて、とっさにできない人がけっこういます。好きな本、好きな映画、好きなスポーツや食べもの、特技や興味など、どんなことでもよいので、何かネタを用意して、英語できちんと話せるようにしておくといいと思います。
とくに、新学期が始まってすぐのときは、何度も自己紹介をするチャンスがあります。話のきっかけづくりにもなるので、他の人の自己紹介もしっかり聞くといいですね!
5.ホームシックの試練
留学して、授業も英語も友だちも、思い通りにいかないことばかりだと、日本の家族や友だちが恋しくなり、ホームシックにかかることもあります。
でも、寂しくなったり、日本に帰りたい気持ちを抱いたりするのは、ごく普通のことです。無理に気持ちを抑える必要はないので、家族に電話したり、日本の友だちとスカイプで話してみるのもいいと思います。いまはインターネットがあるので、通信料を気にせずに日本の家族や友だちとつながれるのがいいですね。
私も「うまくいかないな~」とへこんでいるとき、家族と思う存分に話ができると、気分が落ち着いて、またがんばれそうな力が湧いてきました。
6.留学は1年目がカギ
留学して最初の1年は、山あり谷ありです。ごく当たり前のことでも、けっこうな努力が必要になります。でも、最初の1年を乗り切れば、「ここまでがんばれたんだから、もう大丈夫!」という自信がつきます。
私は、留学当初からいままでも親しくしている先生に、「あなたが大学に来て半年くらいたって、『先生、もう大丈夫です!』と会いに来たときの顔は、いまでもよく覚えているわ」と言われます。自分ではそのときのことはよく覚えていなくて、「どんな顔をしていたのかな~」と思いますが、きっと迷いが吹っ切れたような笑顔だったのではないかな、と思います。
留学に対して漠然とした不安を抱いていらっしゃるかたもいると思いますが、だいたい1年目を乗り切れば、あとは波に乗れます。みなさんも、ぜひ前向きに留学に踏み出してください!
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