英語は? 寮生活は? アメリカの高校に留学した先輩たちが体験を語ります!

アメリカの高校に留学した先輩がたが夏休みで栄 陽子留学研究所を訪ねてくれました。その際、これから留学する後輩たちの質問に答えてくれましたので、その模様をお伝えします。

【出席してくれた先輩たち】

  • Anriさん Miss Hall’s School 在学中
  • Ayakoさん Miss Hall’s School 在学中
  • Izumiさん St. Timothy’s School 卒業/San Diego State University に進学
  • Rouriさん Wilbraham & Monson Academy 卒業

 

Q. なぜ海外の高校へ行こうと思ったのですか?

Anri 私は幼稚園から高校までずっと同じ学校で、中学生のときに環境を変えたいと思ったのがきっかけです。このまま日本の大学に行くべきかどうかという疑問もありました。いとこが海外に行っていたことも影響したと思います。新しいことにチャレンジしたい、という思いで留学に踏み切りましたが、後悔はしていません。

Ayako コロナ禍で、中学校のときにいろいろなことができなくなってしまいました。とくに私にとって人生の一部といっていい吹奏楽部の活動ができなくなったのは残念でした。私のことをだれも知らない環境に飛び込んでみたいという思いはあったので、それをコロナが後押ししたかたちで、留学を決意するに至りました。

Rouri 僕は、留学することに悩んだ時期はありませんでした。日本で行きたい高校に行けず、コロナでいろいろなことが混乱していて、いっそのことまったく知らないところに行ってみよう、というのが留学の動機です。もちろん不安はありましたが、この決断は正しかったと思います。

Izumi 私が高校への留学を思い立ったのは中学校を卒業する1か月前です。私は何年かに1回、衝動的にいままでの環境をガラッと変えたくなるときがあって、このときも「いま、アメリカに行こう」というノリでした。日本の高校にも進学したのですが、初日に退学届けを出しました(笑)。

Izumiさん
Izumiさん

Q. 留学する前から英語はできたのですか?

Izumi 英語力はゼロと言ってよかったと思います。留学当初は自己紹介もできませんでした。英語をしゃべれない日本人として有名で、それをおもしろがってみんな話しかけてくれたのですが、ワーッと笑うんですね。英語がしゃべれないのがおもしろがられていたことに後になって気づいたのですが、それだけ英語の伸びが大きくて、発音もよくなりました。留学はサバイバルゲームです。留学して1年目はこのサバイバルに必死で、記憶がないくらい。生きるためには下手でも英語は話さなければなりません。そうして英語力は身についていくものだと思います。私も2年目からは楽しめる余裕ができました。

Rouri 僕も英語力に関してはほぼゼロからのスタートでした。授業にもついていけなかった。でもそのぶん、成長できたことを実感しています。

Ayako 私は、英語は力を入れて勉強していたほうだと思います。文法はしっかり頭に入れていたつもりです。でも、これが留学したら役に立たない。しゃべることに慣れていないし、語いも不足していました。日本で英語を学ぶのであれば、映画などはいいかもしれません。

Anri 私も、英語は好きだったし、グラマーの勉強もしていたのですが、やっぱりアメリカ人はしゃべるスピードが速すぎて、頭が追いついていけない。英語は学ぶ対象というよりも、生きるツールだと実感しました。留学して3週間くらい経つと、なんとなく聞けるようにはなったのですが、頭の中でそれが整理できないのです。そのころから比べると、いまは成長できているなぁと思います。日本で英語を勉強するなら、たとえば英語がネイティブの人のYouTubeを見たり音楽を聴いたりしながらシャドーイング(聞きながら真似をして発話すること)をするのはいいと思います。

Ayako よく、夢が英語になったら英語が身についた証拠だと言われますが、私の場合、最初の冬休みの前に英語の夢を見ました。そして冬休み明けには、ルームメイトに「英語で寝言を言っていた」と言われて。留学してだいたい3か月ですね。自分自身も、耳が変わったのかなと思いました。

Ayakoさん
Ayakoさん

Q. 寮生活で大変だったことはありますか?

Ayako 私は寝具が合わなかったです。毎朝、首と背中がこって困ったのですが、やがて体のほうが寝具に慣れました(笑)。あとは、机の高さが合わないとか、エアコンがないので夏は暑いとか。

Rouri 自分にとって居心地のいい場所を探すのが大変でしたね。場所によって気分も変わりますから。

Izumi 親元を離れるのも初めてだし、知らない人と一緒に暮らすのも初めてのことですから、それなりにストレスは感じました。私はもともと1人でいるのが好きなので、共同生活は慣れるまで大変でした。ルームメイトと寝る時間が違うとか、ドライヤーの音が気になるとか。あと、部屋で靴を脱ぐ習慣がないのも違和感がありました。自分で玄関マットをつくって解決しましたが、いまでは私も靴を履いたままベッドに横になったりします(笑)。やっぱり「慣れ」は大きい。2年目以降は好きな子とルームメイトになれるので、ずいぶんラクになりました。

Anri 暑いから窓を開けるのですが、虫が入ってくるのに閉口しました。寮生活では、自分が住みやすくするために工夫するのがいいと思います。私もポスターを貼ったり、部屋をデコったりして気分を上げるようにしています。

Anriさん
Anriさん

Q. 寮の中では火を使ってはいけないと聞きました。料理はできないのですか?

Anri 電気ケトルを買ったのですが、ルームインスペクション(部屋のチェック)のときにそれが見つかって、1週間取り上げられました。その後、返してくれましたが使用禁止ですので、日本に送る羽目に。共用の電子レンジは使えます。

Izumi カフェテリア(食堂)でお湯を注げるので、マグカップにお湯を入れてインスタントの簡単なものは食べられました。カフェテリアの食事は本当に単調で、3年間、毎朝同じスクランブルエッグを食べ続けました。アジア系の食材は近くのスーパーで買えます。Amazonでもサトウのご飯などは入手できるので、それでしのぎました。

Ayako 食べなければ生きていけませんから、とりあえずなんでも食べます。こちらでお米といえばいわゆるタイ米のようなものですが、ふりかけとかしょうゆ(これはカフェテリアにあります)と一緒に食べたり、特別な日には自分へのごほうびとしてレトルトカレーを食べたりしています。

Rouri 僕の学校のカフェテリアでは昼と夜は炊飯器のご飯を出してくれて、水加減はときどきおかしなこともありますが、米のご飯があればなんとかなるという感じです。

Rouriさん
Rouriさん

Q. 友だちづくりのコツを教えてください。

Rouri スポーツを通じて友だちができました。サッカーチームに入って、チームメイトと親しくなって、一気に友だちが増えました。

Ayako アジア系の留学生に話しかけるようにしました(日本人留学生は私1人でした)。彼らは英語の苦労も知っているし、ゆっくり話してくれるので。ISAという留学生の組織があって、交流の場となっていました。

Anri いろいろなイベントに顔を出すようにしました。Hi! だけでもいいので、顔を広げておこうと。カフェテリアで、ここに座っていい? って聞いたり。でも、友だちがほしいと思っているときって、かえって友だちができにくいような気もします。フトしたときに気の合う子と出会うこともありますし。

Izumi 留学したてのときは本当に1人ぼっちでした。でも、アメリカ人にもそういう子はいます。私は大勢が集まる場所はそんなに好きではないので。無理してそういうところに行っても英語はできないし楽しくないんですね。

Ayako 留学したら親友をつくりたいと思っていたのですが、私の場合は、留学して1年たってようやく仲のいい子ができました。友だちがいなきゃ、と思い込まなくてもいいし、焦らなくてもいいと思います。

Q. 留学してよかったことを教えてください。

Ayako 高校生である間は、まだ将来のことを決めつける必要もないので、気分的にも余裕があるうちに留学できたのがよかったと思います。

Izumi 留学して本当によかった、人生が変わったと思っています。家族のありがたみがわかりましたし、日本にいたときよりも母と仲よくなりました。思い立ったら行動、これがすべてですね。

Rouri 栄 陽子留学研究所に来て、陽子先生に「じゃ、行けば?」と言われたのが大きかったと思います。そうか、それでいいんだと。それから本気で留学を考えるようになりました。留学して、自分のことをよく知ることができたと思っています。日本のことも好きになりましたね。

Anri 留学は、自分の世界が変わる体験だと思います。日本のことも、自分自身のことも客観視することで新たな発見がありました。もちろんネガティブなこともありますが、それをはるかに超えるだけのポジティブな経験を得られています。

Q. 未来の留学生へメッセージを!

Izumi 「来ない明日はない」これが私のモットーです。課題とか大変なことはたくさんあるけど、いつかきっと終わる。辛い今日が終われば、明日がやってきます。どうにかなると思って生きる。それが肝心だと思います。

Rouri はい、多分(笑)なんとかなります。気負いすぎないことですね。高校留学はお金もかかりますし、いろいろなプレッシャーやたくさんの人の期待を背負うことになりますが、自分を追い込まないようにしています。

Ayako 留学は苦しいこともあります。でも苦しんでいるのは留学生だけではありません。私のアメリカ人のルームメイトも夜中の2時まで勉強したりしています。私だけがなんでこんな辛い目に? とは思わないことを心がけています。

Anri 自分に厳しく、そして甘やかす。とにかく目の前のことで精一杯になりますし、Rouriさんの言うようにいろんな人から期待されることでのプレッシャーも大きい。だからこそ、辛いことがあったときは、その後で自分を甘やかすようにしています。

 

・・・先輩がた、ありがとうございました! まだ高校に在学中の人も、すでに大学に進学した人も、それぞれに精一杯の留学生活を送ってきてことが伝わりました。これからも体に気をつけて、充実した留学生活を送ってください。また遊びにきてくださいね!

またAyakoさん、Rouriくん、Anriさんは、体験談の連載も開始しました! とても貴重な体験を詳しく語ってくれていますので、ぜひあわせてご覧ください!


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