University of Mount Unionのスコットさん、東京来訪!

オハイオ州のUniversity of Mount UnionのCenter for Global Educationのスコットさんがオフィスを来訪されました。



広島や兵庫在住の生徒さんはスカイプを通しての参加となりましたが、今日のインフォメーション・セッションに参加していた生徒さんは、日本に住んでいたこともあるスコットさんが流暢な日本語(関西弁)に驚きながらも徐々に緊張がほぐれていったようです。大学紹介のプレゼンテーションの後は、生徒の皆さんからの質疑応答の時間もたっぷり取ってくれました。


毎年この時期にアジア各国を周っているスコットさん。(日曜日まではベトナムに、これから中国に飛ぶようです)毎回東京に寄ってくれる時に大学の近況や新しい情報などを聞くのですが、もう20年近く栄 陽子留学研究所に立ち寄ってくれる彼からUniversity of Mount Unionの新たな日本とのつながりを聞くことができました。


戦後間もない1950年代、広島のとある高校にUniversity of Mount UnionのあるAllianceという町からの宣教師が英語を教えに来ていたそうです。その高校の学生だったムラカミ・ヨシノさんは、ユネスコ主催の英語のスピーチコンテストの全国大会で優勝をし、それをみた宣教師が彼女の可能性にほれ込み、アメリカに留学することを進め、1952年に2カ月かけ船でアメリカに渡ったムラカミさんはUniversity of Mount Unionに入学します。(彼女が、戦後初めての日本からの留学生です)


大学在学中は、勉強の他に大学の合唱団に参加しアクティブに活動されたそうです。大学卒業後、同じオハイオ州のOhio State Universityの大学院に進学し、アメリカ人の旦那さんとの間に息子さんも生まれました。


その矢先、そんな矢先、広島出身で原爆により被爆していたムラカミサンはがんを患い、1966年に32歳の若さで他界します。
彼女の死後、University of Mount Unionの合唱団がワールドツアー中に日本を訪問した際、顧問の教授が広島でムラカミさんの人生の物語を聞き大変感銘を受けたことで、今日にも続くMurakami Scholarshipが設立されたのです。


この奨学金により、彼女が卒業した広島の高校の卒業生1人が4年に一度、4年間全額奨学金をもらいUniversity of Mount Unionに留学しているそうです。この秋学期には第12代目の奨学金受賞者が入学したようです。(第3代目の受賞者は現役のUniversity of Mount Unionの教授の方です)


このようなこともありよく広島に足を運ぶスコットさん。個人的に広島はよく訪問するのですが、私の知り合いで被爆者である方とスコットさんには共通の知り合いがいたり、その共通の知り合いの方が被爆者とアメリカを訪問した際にUniversity of Mount Unionで講演をしたり、平和市長会議にも携わっている彼を大学の学長と広島に訪問した後、Allianceは平和市長会議への加盟を決めたり、とスコットさんの日本との関わり方の広さと深さ、そしてアメリカの大学の未来の世代のための奨学金制度の在り方に、学ぶことが多い1日となりました。


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