高校中退だった私が、アメリカ大学の卒業式でスピーチをするまで
お久しぶりです。オハイオ州のMarietta Collegeをこの夏卒業し、この秋からロンドンの大学院へ入学します。かなです。
高校中退を経てアメリカの大学へ進学し、4年間でたくさんのことを学び、さまざまな人に出会い、いろいろなことに挑戦しました。
入学した頃は、英語でコーヒーひとつ買うのにも苦労していましたが、卒業時には卒業生を代表してスピーチをするまでになりました。
今回は、私のアメリカでの4年間を振り返ってみたいと思います。
1.最初の扉をノックして、アメリカへ
地元の高校の勉強に馴染めず、学校に行けなくなり、高校を中退しました。
その後、栄 陽子留学研究所でカウンセリングを受け、「私でも留学できるかもしれない」と思いアメリカ留学を決めました。
カウンセラーの皆さんのサポートを受けながら勉強していたはいいものの、高校中退当時は、英語のテストの点数も悪く、そもそもどう勉強すればいいのかも分かりませんでした。
英会話にも自信がありませんでした。
高校を中退してから留学を決めるまでについては、以前の記事で詳しく書いています。
実際に留学してからも、言語や文化に馴染むまでは、友達と話すだけでも気力を使いました。
授業では、毎回出される宿題の内容すら理解できず、授業後に教授のところへ行って「何をすればいいのか」を聞くこともありました。
「自分には無理かもしれない」と思うことも何度もありました。
それでも、卒業できなかったらその後どうすればいいのかという不安もあり、「とりあえず最低ラインでもいいから卒業しよう」というのが当初の目標でした。
2.それでもノックし続けた4年間
心が折れること、寂しくなること、将来が不安になることは、4年間で何度も経験しました。
そんなとき、同じ境遇にいる日本人留学生の仲間と励まし合ったり、一人ひとりの学生を諦めずに向き合ってくれる先生やスタッフの方々に助けてもらったりしました。
メンタルヘルスケアや勉強、スケジュール管理などの大学のサポートにも何度も助けられました。
そして、私が「とりあえず卒業できればいい」という目標から、「自分も何かに挑戦してみよう」と思えるようになった大きなきっかけの一つが、各国から来た留学生の友人たちでした。
ビザを取得すること自体が難しい国、戦争が続いている国、母国との物価の違いからアメリカでの生活費をとても慎重に考えなければならない国など、さまざまな環境から来た友人がいました。
そんな状況でも真剣に勉強に向き合い、挑戦し続ける友人たちを見ていると、英語が分からないことばかりに落ち込んでいた私も、「もう少し頑張ってみよう」「自分も何かに挑戦してみよう」と思えるようになりました。
その経験から、友人と大学内の留学生団体International Student Unionを立ち上げました。
留学生に必要な情報やサポートを共有したり、留学生同士がつながりやすい環境をつくったりと、少しでも異国で生活する学生の力になれるよう活動しました。
そのほかにも、現地でのインターンシップ、大学の広報動画を制作する仕事、イベントの開催、コンペティションへの参加など、さまざまなことに挑戦しました。
もちろん、すべてがうまくいったわけではありません。
失敗することもたくさんありましたが、そのたびに周りで挑戦を続ける仲間の姿に励まされました。
授業にも徐々に慣れ、先生方に指導してもらいながら自分なりの勉強方法を見つけたことで、4年生になる頃には、1年生の頃より少ない勉強時間でも、より良い成績を残せるようになりました。

卒業式後にメンターの二人(左 トニー、右 リンダ)と撮った写真
3.最後に開いた扉 ― 卒業スピーチ
私の大学では卒業式で、2人の卒業生代表がそれぞれ7分間のスピーチをする機会があります。
その代表を決めるため、卒業式前にスピーチコンテストが行われ、構成やメッセージ、大勢の前で話す力などをもとに評価されます。
幸運なことに、私は退職されたコミュニケーション学の教授とお話しする機会が多く、その教授がスピーチ作りから練習までマンツーマンで指導してくださることになりました。
実際のコンテストの約1年前からトピックや構成について話し合い、コンテストが近づいてからは、話し方や間の取り方、英語のアクセントまで何度も練習しました。
ただ、どれだけ準備しても、審査するのは機械ではなく人です。評価する人の考え方や経験によって結果は変わります。
コンテスト当日は、ここまで手厚く指導してくださった教授に「落ちたら申し訳ない」という気持ちもあり、とても緊張しました。
それでも、たくさん練習した甲斐があり、卒業式でスピーチをする機会をいただくことができました。
卒業式当日、壇上からは先生方、両親、インターンシップで一緒に働いた方々、そして4年間を同じ環境で過ごした学生たちの姿が見えました。
そのとき思い浮かんだのは、この4年間でどれだけ多くのことに挑戦し、たくさんの人と関わってきたかということ。
そして、多くの人に支えてもらいながら勉強に集中でき、今ここに立っている自分がどれほど恵まれているかということでした。

スピーチの様子
4.次の扉へ
私が留学で本当に得たものは、英語力だけではありません。
母国以外の場所で生活したからこそ気づけた自分自身の課題、自分がどれほど恵まれた環境にいるのかという自覚、そしてそこから生まれた「挑戦する力」と「学問や人に向き合う力」だったと思います。
卒業後は、留学生と関わってきた経験やこれまでの授業を通して興味を持ったことについて、さらに知識を深めるため、London School of Economics and Political Science(LSE)で社会人類学の修士課程に進学します。
世界中からさまざまなバックグラウンドを持つ人が集まるロンドンで、これからどんな人に出会い、何を学べるのか、とても楽しみです。
これから留学を考えている方がこのブログを読んでいたら、もし自分が挑戦できる環境にいるのなら、ぜひ一歩踏み出してみてほしいと思います。
一歩踏み出せば、それまで自分が知らなかった扉が開き、想像もしなかった人や経験に出会うことがあります。
私自身、4年前には、アメリカの大学を卒業し、卒業式の壇上でスピーチをしている自分を想像することはできませんでした。
ぜひ、新しい扉をノックしてみてください。
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