大学院進学に必要なアカデミック・バックグラウンド
将来、アメリカの大学院に進学することを想定していて、そのためにアカデミック・バックグラウンドを身につけるという目的で、アメリカの大学に編入する人は少なくありません。アメリカの大学院は、「大学院で学ぶことと大学での専攻が異なっていてもかまわない」とするのが原則ですが、「大学院で学ぶことと関連する、あるいはその基礎となる科目を大学で学んでいること」を条件としていることがあります。この条件のことをアカデミック・バックグラウンドといいます。
たとえば大学院でカウンセラー教育学を学ぶにあたって、大学で心理学や社会学の科目を修めていることを条件としていたり、国際関係学であれば、政治学や経済学の科目を学んでいることを条件としていたりします。一方で、MBAなどプロフェッショナル系の分野は、アカデミック・バックグラウンドが問われないことも少なくありません。
アカデミック・バックグラウンドは、履修した科目の内容だけでなく、それらの科目の「成績」も含みます。大学院で学びたい分野と関連する科目であれば、B(日本の大学では「良」)以上の成績が求められます。
大学に編入してアカデミック・バックグラウンドをつける
アメリカの大学院に進学するにあたって、めざす大学院が求めるアカデミック・バックグラウンドを満たさないという場合、日本の放送大学などで必要な科目と成績を修めるという方法のほか、アメリカの大学に編入してアカデミック・バックグラウンドを身につけるという方法があります。
すでに日本の大学を卒業しているのであれば、編入先のアメリカの大学を卒業する必要はありません。大学院が求めるだけのバックグラウンドを身につければそれで編入の目的を達することになります。
遠回りではありますが、アメリカの大学に編入することによって、アカデミック・バックグラウンドを身につけ、よりレベルの高い大学院への進学の道が開けていくだけでなく、アメリカでの生活や学業に慣れ、リサーチやコミュニケーションの練習にもなるということでも、とても有効な大学院進学準備になります。