留学生のためのアメリカ大学キャンパス訪問記:Hesston College ヘストン・カレッジ

皆さま、こんにちは! ボストンオフィスです。

日本では、なでしこ Japan で盛り上がっていたのではないでしょうか。決勝戦では負けてしまいましたが、点差が開いても最後まで走りきる姿に釘付けとなりました。勝っても負けても、選手が相手をRespectし合う姿はとても清々しいですね。Congrats!  Nadeshiko Japan & Team U.S.A.!

ところで、アメリカではサッカーの人気が低いと言われることがよくありますが、実は女子サッカーはとても人気があります。ボストンの Public Field 等でも小さな子どもたちがサッカー教室で楽しんでいる姿をよく見かけます。

そうした子どもたちをサッカー教室まで車で送迎し、練習や試合を観戦するお母様方をアメリカでは "Soccer Mom" と呼ぶことがあります。"Soccer Mom" は、典型的には、都市郊外の一軒家に住み、小さな子どもがいて、SUV (RV) 自動車に乗る、等々の特徴があり、いわゆる Middle Class(中流階級)に属します。現在では "Soccer Mom" の用法が広がり、子どもがサッカーをする場合に限らず、これら特徴を満たす方々を形容することが多いような気がします。

 

さて、前置きが少し長くなりましたが、今回の訪問記でも前回に引き続いてカンザス州の大学についてお送りします。今回お届けする大学は、カンザス州のHesstonという街にある二年制大学、Hesston College です。この大学にも今年(2015年)6月下旬に訪問し、キャンパスや諸施設を案内していただきました。

Hesston Collegeは、以前の記事でもご紹介したとおり、20年以上にわたって当研究所の東京オフィスを訪れてくださっています。今回は訪問のご返礼ということになりました。

 

小さな町の小さな二年制大学

Hesstonという町は、人口5,000人にも満たないとても小さな町です。銀行や病院等、生活に不可欠な施設以外は特に何もないそうです。ただ、Wichitaというカンザス州内で最も大きな都市(*) から約40分の距離にありますので、地元の人はショッピング等にはWichita まで出かけることが多いそうです。留学生は通常は車を持っていませんので、大学が留学生向けにWichita までツアーを組んでくれることもあるそうです。

*Kansas City (Missouri) という有名な都市は、お隣のミズーリ州に属します(2012年7月11日の記事をご参照ください)。

Hesston College は二年制大学ですが、私立のリベラルアーツ系大学で、公立のCommunity Collegeとは異なります。学生数約420人の小さな大学です。

二年制大学ですので、多くの学生は卒業後に四年制大学へ編入していきます。”Start Here, Go Everywhere”という大学のキャッチフレーズもこうした進路の流れを反映しているのかもしれませんね。

Hesston Collegeのキャンパスは、芝生や木々の緑がとても美しいのが印象的でした。たくさん植えられた木々の背が(意図的に?)低く、場所によっては森の中を歩いているような感覚になります。都会のビル型キャンパスを好む方もいますが、やはり緑の多いキャンパスも気分がよいですね。キャンパスは広大というわけではありませんが、学生数を考慮するとかなり広いと思います。

 

編入を視野に入れたサポートと多様なカリキュラム

アカデミック的には、Hesston College は二年制大学で、AA(Associate of Arts)やAS(Associate of Science)の学位が授与されます(看護学については Bachelor’s Degree)。

Art、Biology、Business、Engineering、Mathematics、Music、Psychology、Sociology等々いずれの分野でも、基礎的な科目ではありますが、四年制大学でみられるような幅広い分野について勉強できます。以下の写真にある教室は、机が簡単に動かせるため、小規模大学のメリットを活かしたDiscussionやグループワークに適しており、多くの授業で利用される人気教室だそうです。

また、Hesston College の学生の多くは卒業後の四年制大学への編入を視野に入れているため、大学側も編入を前提とした履修をアドバイスしているそうです(たとえば、サイエンス系は最低2科目を履修する等)。

さらには、小規模大学の特性を活かしてか、Hesston College ではTutor(チューター:個別の補講)等のAcademic Support 体制がとても充実しており、「Academically Supportiveな二年制大学」のようなランキングで全米トップにランクされているそうです。四年制大学への編入を視野に入れている学生にとっては、留学生のみならず、アメリカ人にとっても心強いですね。

 日本人留学生情報としては、日本の大学と交換留学制度があるようで、複数の留学生が在籍しているそうです。こうした留学生の皆さんは、勉強をとても頑張っており、また、スポーツや音楽等、何かしらの課外活動に参加している学生さんも多いそうです。

 

地域社会との強固なつながり

次に、Hesston College の特徴として、ローカルコミュニティとのつながりが強い点があります。

まず、1年生のほぼ全員が寮に住んでいますが、これら寮が建物内部でいくつかのブロックに分けられており(各ブロックに7、8人)、ブロックごとにローカルのホストファミリーがあてがわれているそうです。これらホストファミリーのお家に泊まりにいったり、毎週一緒に食事をしたりするわけではありませんが、ホストファミリーを通じてローカルコミュニティとのつながりが強くなっているそうです。

なお、見せていただいた寮は、二人部屋の典型的な大学寮ですが、とてもきれいで快適そうでした。

また、Hesston College は、Mennonite Churchが設立した大学で、キャンパスには立派な教会があります。毎週のチャペル参加は全学生の義務となっています。この教会はHesston College のキャンパス内にありますが、所有者はローカルコミュニティの皆さんで、教会活動を通じてもローカルコミュニティとのつながりが強くなっているのだと思います。

Hesston College に興味のある方は、大学に問い合わせてみてください。 


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