アメリカの大学の成り立ち

アメリカで最初にできた大学

1600年代になって、イギリスから清教徒(ピューリタン)と呼ばれる人たちが、新天地を求めて続々とアメリカの東海岸にやってきました。そして1636年にはアメリカで最初の大学であるハーバード大学を創設します。大学といっても、いまのような大きなものではなく、小さな私塾のようなもので、牧師を養成することを主な目的としていました。まだ国家も州も成り立っていません。ハーバードという名前の人が蔵書を寄贈したことからその名がつけられました。ハーバードをはじめとして、伝統のある大学のほとんどは私立大学として誕生したのです。

いまでもアメリカでは、州立大学よりも私立大学のほうが一般的にレベルが高いと捉えられているのは、こうした歴史的成り立ちによるものです。

リベラルアーツという理念

「リベラルアーツ」とは、古代ギリシア語の「自由学芸」という意味で、具体的には、

  • 三学(trivium):文法・修辞学・弁証法(論理学)
  • 四科(quadrivium):算術・幾何・天文・音楽

の七つの分野からなり、「七つのリベラルアーツ」としてヨーロッパの中世の大学で教えられていました。とくにイギリスではこの学芸教育に力を入れていて、やがて新天地を求めてアメリカ大陸に渡ってきたイギリス人たちがつくった大学も、祖国の大学をモデルとしていました。

リベラルアーツ教育では、リーダー・知識人としての人格形成の基盤となる自然科学、人文学、芸術など、あらゆる分野を学び、幅広い教養を身につけることをめざしています。何か特別な分野に優れているというより、人間としてバランスがとれていて、知識が豊富で、リーダーシップをとれる人を育てるのがリベラルアーツ教育です。

当初は牧師がリーダーの役割も果たしていたために、牧師育成がリーダーの育成につながっていたのですが、やがて、いまでいう村長や町長になって、ひいては国家を築き上げる人を養成しようということになります。こうして「リーダーの育成」がリベラルアーツ教育の根幹を成すようになるのです。

ハーバード大学を筆頭に、アメリカで最初期に創設された大学は、すべてリベラルアーツ・カレッジでした。長い年月を経て総合大学として規模を大きくしている大学もありますが、いまでも約600のリベラルアーツ・カレッジが、アメリカの大学教育の中心を形成しています。

州立大学の成り立ち

私立のリベラルアーツ・カレッジからスタートしたアメリカの大学の歴史は、18世紀を迎える頃から西部開拓と足並みをそろえるようにして、新しい州ができていく中で、州立の大学を加えるようになります。

ヨーロッパのみならずアジアからの移民も増え、意欲のある若者たちが未開の土地を開拓し、牧場や畑を作っていきました。その過程で、その州を豊かにするために、農学をはじめとする実践的・職業的な指導をして、あらゆる人に教育を与えるべくつくられたのが州立大学です。

州立大学は、その地域や州の人が望めば、どんな人にも教育機会を与えるということでできあがりましたので、日本のように国立のほうが私立よりレベルが高いという考えはありません。いまでも東部には伝統ある私立大学が多く、新しい州ほど、「すべての人に教育を」という理念のもとにできた州立・公立大学が多いというのがアメリカの特徴です。

日本からアメリカの大学に留学する際には、以上に述べたようなアメリカの大学の歴史的成り立ちをよく理解して、そのうえで留学先としてめざす大学を考えましょう。



留学のご相談は、こちらからお問い合わせください
電話 東京03-3224-0777 電話 大阪06-6367-0205
月曜日~土曜日 10:00~18:00 ※木・日曜日及び祝日はお休みです。
留学相談 資料請求
留学のご相談は、こちらからお問い合わせください
電話 東京03-3224-0777 電話 大阪06-6367-0205
月曜日~土曜日 10:00~18:00 ※木・日曜日及び祝日はお休みです。
留学相談 資料請求