アメリカの州立大学とは?

アメリカには、四年制の州立大学が約700校と、二年制の公立大学(コミュニティ・カレッジ)が約1,100校あります。

日本でもおなじみのUCLAやUCバークレーなどはアメリカの州立大学の代表格ですが、「州立大学」とひとことでいっても、レベルや規模、難易度はさまざまです。

超難関大学もあれば、だれでも入れる大学もあり、学生数が5万人を超えるような大学もあれば、1,000人に満たない小さな大学もあります。

このページでは、アメリカの州立大学を「州立総合大学」と「コミュニティ・カレッジ」に大別して、それぞれの特徴についてお話ししたいと思います。

アメリカの州立総合大学とコミュニティ・カレッジの一般的な違い

州立総合大学 コミュニティ・カレッジ
学費 やや安いが、
レベルが高い大学は私立並み
安い
規模 中規模〜マンモス大学が多い 小規模が多い
入学基準 書類審査による 地域住民ならだれでもOK
(留学生はTOEFL®スコアが求められる)
レベル 名門大学から普通の大学までさまざま だれでも望めば入学できるのでレベルは問われない
課程 四年制~大学院課程 二年制
学生の年齢 やや高い大学もある 高い(平均:29歳)
学生の出身 州内出身者が多い その地域の住民が多い
働きながら通う学生 大学によってはやや多い 多い
カリキュラム バラエティに富む 職業訓練 or 一般教養
設けているところが多い 設けていないところがほとんど
スポーツ とても盛ん。強豪校も多い あまり盛んではない
留学生へのおすすめ度 大学によってまちまち
大規模大学は大学院留学向き
寮がある大学であれば、
費用を節約したい人に向いている

アメリカの州立総合大学

アメリカの州立総合大学の多くは、とても広い敷地をもつ大きな大学です。

もともと、政府が広大な土地を寄与したことから誕生した大学が多く、その地域の第一次産業(農業や畜産、林業など)を発展させることが大きな目的でした。

やがて工業にも力を入れるようになり、さらに教員や看護師などの育成も、州立大学がその役割を担ってきました。

このように州立大学は、その州の雇用と経済、福祉と教育を発展させることに、大きな力を発揮してきたのです。学問を追求するというよりも、その地域の雇用や経済振興に結びつく具体的なノウハウを教えることに、州立大学の本領があったといえます。

州立大学のもう一つのミッションが、州民たちに、「望めばだれでも学べるチャンスを与える」というものです。できるだけ学費を安くして、また入学基準も低くして、門戸を大きく開いて州民を迎え入れています。

一方で、たとえばUCLAやUCバークレーのように、「超」難関の州立総合大学もあります。UCLAは全米で最も人気のある大学で、2017年度にはなんと10万以上の願書が寄せられたそうです。

また、大学生への「教育」よりも、大学院レベルの「リサーチ」に力を入れている州立総合大学もたくさんあります。これは私立総合大学と同じですが、世界をあっといわせる研究・開発が日夜、行われています。UCバークレーはこれまで60以上のノーベル賞受賞者を世に送り出しています。

州立大学は州の税金で運営されているので、学費や入学審査の面で、その州の住民を優先します。

州民には学費の安さが州立大学を志望する大きな理由になりますが、留学生など州外の人は、その3倍以上の学費を支払わなければならないこともあって、費用負担が私立と変わらなくなったりもします。とくに名門大学ほど、学費も高くなります。

州立総合大学の中には、学生数が3万人を超えるようなマンモス大学もあります。

大きな大学ほど、スポーツがとても盛んという側面ももっています。「ビッグ10」と呼ばれるスポーツリーグに所属する強豪校の多くが、州立のマンモス大学です。いずれも巨大なスタジアムやフィールドを設けていて、試合は全米に放送され、その興行収入は日本のプロスポーツをしのぐほどです。

余談ですが、スポーツの強豪校ほど、パーティが盛んという傾向があります。アメリカで“Party School”と呼ばれるような大学は、だいたい州立のマンモス大学です。

規模が大きいだけに、なかなか個人レベルの学習サポートが行き届かないのが、州立総合大学の共通の悩みどころです。日本の高校を卒業したばかりの留学生が、学生数が1万人を超すような大学にいきなり踏み入れると、戸惑うことも少なくありません。

一概にはいえませんが、あまりに規模が大きい州立総合大学は、大学1年から留学するよりも、大学院で留学するほうが適しています。

大学名から州立大学のレベルを予想できる

アメリカの州立大学のレベルは、大学名からうかがうことができます。

その州でトップレベルの州立大学は“University of 州, 市”という名前がついています。カリフォルニア州でいえば、University of California, BerkeleyとかUniversity of California, Los Angeles(UCLA)などです。

そして、これらのうちの中心的な大学が、その州ではナンバー1の州立大学です。University of Californiaの中ではBerkeley校がそれにあたります。ウィスコンシン州ではUniversity of Wisconsin, Madisonが、ミシガン州ではUniversity of Michigan, Ann Arborが、それぞれの州のトップです。

次いで“州 State University(,市)”という大学。たとえばCalifornia State University, Los AngelesやArizona State Universityなどです。

そして、
“方角 州 University”(Eastern Michigan Universityなど)
“方角 州 State University”(Southeastern Oklahoma State Universityなど)
“University of 方角 州”(University of Northern Texasなど)
“市 State University”(Kent State Universityなど)
“University of 市”(University of Houstonなど)
といった大学が続きます。

この法則に当てはまらない大学もありますが、志望校選びにあたっては参考にしてみてください。

アメリカのコミュニティ・カレッジ

アメリカのコミュニティ・カレッジとは、二年制の公立大学のことです。全米に1,100校ほどあります。

コミュニティ・カレッジは、その名の通り、おもに地域(コミュニティ)住民のための教育を行っています。

「望めばだれでも学べる」というポリシーがありますので、入学審査は基本的に行いません。その地域に住んでいれば、無審査で合格できます。また学費もとても安くなっています。

職業訓練に力を入れているのもコミュニティ・カレッジの大きな特徴です。自動車整備士や土木工、電気技師、看護師など、さまざまな職種の基本的な技術を教えています。こうして地域の雇用促進に貢献しているのです。

コミュニティ・カレッジの最も大きな魅力は、なんといっても学費が安いこと。地域住民であれば年間3,000~4,000ドルほどで学べます。留学生でも、年間の学費は5,000~10,000ドルくらいです。留学生に奨学金は出してくれませんが、それでも四年制大学に比べるとずいぶん安くなります。

コミュニティ・カレッジを卒業すると四年制大学に編入できます。四年制大学に編入する人は、コミュニティ・カレッジでは一般教養科目を中心に学ぶことになります。

コミュニティ・カレッジは規模が小さいところが多く、学生数はだいたい1,000~3,000人です。在学生のほぼすべてが地域住民ですので、ほとんどのコミュニティ・カレッジでは寮を設けていません。自宅から車で通っている人ばかりです。

寮のないコミュニティ・カレッジに留学すると、ホームステイをするかアパートを借りることになります。すると通学や自炊に時間がかかってしまい、車を買ったり外食したりで、思わぬ費用がかかるので注意したいところです。

ホームステイもけっこうお金がかかります。ロサンゼルスやニューヨークなどでは、ひとつき1,000〜1,500ドルという例もめずらしくありません。

また働きながら学んでいる人が多いのも、コミュニティ・カレッジのきわだった特徴です。コミュニティ・カレッジの学生の平均年齢は29歳といわれています。高校を卒業したばかりでコミュニティ・カレッジに留学すると、ちょっと違和感を覚えるかもしれません。

したがって留学先のコミュニティ・カレッジを選ぶにあたっては、
・寮があること
・四年制大学にきちんと編入できるだけのカリキュラムを設けていること
・学生の平均年齢が低いこと
を、あらかじめよくチェックすることが大切です。

州立大学の種類別に見る合格への道

アメリカの州立大学には、UCLAのような超名門大学から、コミュニティ・カレッジのようにだれでも入学できる大学もあって、そのレベルは大学によってさまざまです。

入学基準も大学によって異なります。

共通していえるのは「州民優先」ですが、その他の基準は大学の種類によってまちまちです。

以下に、州立大学の種類別に、留学生の合格対策を述べましょう。

州立の超エリート大学に合格するために

ここでいう州立の「超エリート大学」とは、世界に名をとどろかす名門かつ難関大学です。

これらの大学は、研究機関としても内外にその名を知らしめていて、大学院レベルのリサーチは世界のフロンティアを走ります。

州の住民を優先しますので、留学生はもともと小さい定員に対して、しれつな競争を勝ちとらなければなりません。

まずは高校の成績とTOEFL®スコア、SAT®スコアがいずれもトップレベルであることが求められます。エッセーや推薦状は、私立大学に比べると合否への影響は小さくなっています。「数字」で評価する傾向がやや強いといえるでしょう。

【州立の超エリート大学の例】
 ・UCLA
 ・UCバークレー
 ・バージニア大学
 ・ノースカロライナ大学チャペルヒル校
 ・ミシガン大学アナーバー校
 ・ウィリアム&メアリー大学
  など

州立の名門大学に合格するために

ここでいう「州立の名門大学」とは、超エリート校には1歩及ばないものの、すぐれたリサーチ機関をもち、全米の知名度も高く、その州のトップレベルの高校生たちが出願している大学です。

やはり州民が優先されるため、留学生には狭き門になってしまいますが、それでも超エリート校に比べるといくらか間口は広いといえます。

成績、TOEFL®スコア、SAT®スコアが重視されますが、編入生にはSAT®が免除されることもあります。やはり基本的には「数字」の面で評価されがちで、エッセーや推薦状は私立大学ほど合否を左右しません。

かなり規模の大きな大学もありますが、あまりにも大きな大学では個人ベースのサポートを得られにくく、生活に慣れるまでが大変ですので、大学1年生として留学するよりも、大学院生としてチャレンジするほうが向いているかもしれません。

【州立の名門大学の例】
 ・ウィスコンシン大学マディソン校
 ・テキサス大学オースティン校
 ・ワシントン大学シアトル校
 ・インディアナ大学ブルーミントン校
 ・ペンシルバニア州立大学
 ・オハイオ州立大学
 ・パデュー大学
  など

州立の地域に根ざした大学に合格するために

州立の四年制大学の中には、全米的な知名度は低いものの、その地域での教育に力を入れている大学もたくさんあります。

これらの大学は、その地域に住んでいれば、比較的簡単に入学でき、学費も安いのが特徴です。とくに仕事に就くためのスキルや知識を得るために学んでいる人がたくさんいます。

留学生の場合、おもに高校の成績とTOEFL®スコアとで合否が判断されます。エッセーと推薦状は求められないケースのほうが一般的です。

学生の平均年齢が高い大学も多いので、高校を卒業したばかりで留学する人には、やや溶け込みにくいタイプの大学です。大学のホームページを見て、キャンパスの雰囲気を事前にしっかり把握するようにしましょう。

【地域に根ざした州立大学の例】
 ・サザンイリノイ大学
 ・ノーザンアリゾナ大学
 ・セントラルフロリダ大学
 ・セントラルオクラホマ大学
 ・ノーザンテキサス大学
  など

コミュニティ・カレッジに合格するために

コミュニティ・カレッジのモットーは、「望めばだれでも学べる」こと。その地域(コミュニティ)に住んでいる人であれば、だれでも入学できます。

留学生の場合は、TOEFL®テストのスコアの提出が求められます。また高校の成績証明書も提出しなければなりませんが、成績の良し悪しは問われません。

TOEFL®スコアによってのみ合否が決まることになりますので、そのコミュニティ・カレッジが要求するスコアをとっていれば、まず合格ということになります。

逆に、そのスコアに達していないときは、コミュニティ・カレッジに付属の(もしくは提携している)語学学校で学ぶように勧められます。しかし語学学校に通えば必ずTOEFL®スコアが上がるわけではありません。必ずしも大学進学のためではなく、「ちょっと長い旅行のつもりで」語学学校に通っている人も少なくないので、モチベーションを保つのも大変です。よく検討したいところです。

【コミュニティ・カレッジの例】
 ・サンタモニカ・コミュニティ・カレッジ
 ・ディアンザ・カレッジ
 ・エドモンズ・コミュニティ・カレッジ
 ・コフィービル・コミュニティ・カレッジ
 ・マーシャルタウン・コミュニティ・カレッジ
  など



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