留学生におすすめの本: 『二つの祖国』

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こんにちは!

今回の留学ブログでは、留学生におすすめの本をご紹介します。『二つの祖国』です。この本は太平洋戦争に翻弄されたアメリカ日系2世男性を主人公とした山崎豊子の小説です。緻密な取材とリサーチに基づくノンフィクションに近い小説で、正確かつ流れるような筆致で表現される物語の展開に、長編小説ながらその長さを全く感じることなく引き込まれていきます。

主人公は、日系1世の夫婦の長男としてアメリカで生まれ、多感な思春期から大学時代までの10年間を日本で過ごし、その後再びアメリカに戻り、ロサンゼルスの邦字新聞の記者として働いていました。そこで太平洋戦争が起こり、その戦争によって主人公は「父なる日本」と「母なるアメリカ」のどちらからも受け入れられず、自身のアイデンティティについて苦しみ抜きます。

戦後、主人公は「東京裁判」において、アメリカ軍の立場から当時の日本の指導者たちの裁判の通訳に携わります。その職務においてさえ二つの祖国の狭間に立ち、翻弄されます。主人公の銃自殺という何とも言い難い結末で小説は終わるのですが、その結末の意味については読者が考えることなのでしょう。

太平洋戦争で戦った日本とアメリカは、現在では極めて友好な関係を築いています。その友好関係において多くの日本人学生がアメリカに留学して、現地の人々と個人的にも親交を深めながら、教育を受けています。このような情況を当たり前ということではなく、先人の日系人たちが言葉に尽くせぬ苦労を重ねながらアメリカに根づき、市民となり、日米の架け橋となったことを決して忘れてはならないでしょう。

『二つの祖国』(新潮文庫)-- 主人公の思いとともに、当時のアメリカでの日系人の生活や生き方、日系人が連行された強制収容所の様子、太平洋戦争の戦況、原爆の悲惨さ、東京裁判の進行などが描かれています。歴史書などで無機質な歴史事実で学ぶ現代史と異なり、人間的な現代史の側面を垣間見ることができます。個人的には、この小説がNHK大河ドラマ化された作品『山河燃ゆ』をあらためて観たいと思っていますが、今のところDVD化されていないのが残念です。



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