パブリックアイビーとは

パブリックアイビー(Public IVY)とは、アメリカの名門州立大学の総称です。ハーバード大学など“私立”の名門8大学から成るアイビーリーグ(IVY League)に対して、「アイビーリーグ並みの教育を受けられる州立大学」を指していわれるものです。UCLAやUC Berkeleyなどはパブリックアイビーの代表格で、日本でもよく知られています。ここではパブリックアイビーと呼ばれる大学をはじめとするアメリカの名門州立大学を紹介し、その出願対策について考えてみます。


1. パブリックアイビーの由来

ハーバードを筆頭に、イェール、コロンビア、プリンストン、ダートマス、コーネル、ペンシルバニアという8大学に定まっているアイビーリーグに対して、パブリックアイビーは、その言葉を使う人や定義によって、含まれる大学が異なります。

またアイビーリーグの「リーグ」とは、大学間のスポーツリーグ(日本でいうところの六大学野球のようなイメージ)を意味しますが、パブリックアイビーにはそのようなリーグがありません。アイビーリーグの所在地がいずれもアメリカ北東部に集中しているのに対して、パブリックアイビーの大学は全米に広がっているという違いもあります。

したがってパブリックアイビーとは、全米的に名前が知られる名門州立大学のことをいう「俗称」です。US NewsやTIMES Higher Educationなどのランキングにもとづいて、その上位にある大学をパブリックアイビーと呼ぶこともあります。時代によってもパブリックアイビーに選ばれる大学は異なるでしょう。

パブリックアイビーという呼称を初めて使ったのが、当時イェール大学に勤めていたRichard Mollという人で、1985年のことです。このときMoll氏は、以下の8大学をパブリックアイビーとして指名しました。

William and Mary(バージニア州)
Miami University(オハイオ州)
University of California, Berkeley(カリフォルニア州)
University of Michigan, Ann Arbor(ミシガン州)
University of North Carolina, Chapel Hill(ノースカロライナ州)
University of Texas, Austin(テキサス州)
University of Vermont(バーモント州)
University of Virginia(バージニア州)

これらは「オリジナル・パブリックアイビー」などと呼ばれ、いずれも現存する州立大学ですが、現在アメリカで名門の州立大学8校を選ぶとすると、ちょっと異なるリストになりそうです。その後、Howard Greene・Matthew Green両氏による“The Public Ivies”という本によって、30のすぐれた州立大学が紹介されました。

しかしながら、実際にはアメリカで大学がパブリックアイビーであるかどうかが問われることはほとんどありません。大学自体がパブリックアイビーという言葉を宣伝文句として使うことも滅多にありませんし(オハイオ州のMiami Universityは例外的にパブリックアイビーであることを誇示しています)、学生がそれを自慢の種にすることもありません。パブリックアイビーという言葉を慣例的に使っているのはジャーナリズムくらいだといっていいでしょう。

2. 大学名で判別する!州のナンバーワン大学

さて、パブリックアイビーと呼ばれるような大学は、全米レベルにおいてトップレベルの州立大学ですから、その州においては最高レベルの州立大学です。アメリカには50の州がありますから、州のナンバー1だけでも50校あるということになります。

その州でナンバー1の州立大学は、大学名からうかがうことができます。一般に、州内でトップレベルの公立大学は“University of 〇〇(州の名前)▲▲(街の名前)”という名前がついています。たとえば、University of California, Berkeley(カリフォルニア大学バークレー校)がそうです。そしてこのUniversity of California ▲▲(街の名前)という名の大学(UCシステムに含まれる大学0は、カリフォルニア州に全部で10校あります。いずれもレベルが高いのですが、そのトップがBerkeley校です。ウィスコンシン州ではUniversity of WisconsinのMadison校が、ミシガン州ではUniversity of MichiganのAnn Arbor校が、それぞれの州のトップです。これらの州のトップ大学を「旗艦校」という意味で“Flagship University”(フラッグシップ大学)と呼びます。

この“University of 〇〇(州名) ▲▲(街の名前)”という名前のほかに、“〇〇(州名) State University ▲▲(街の名前)”というパターンや“▲▲(街の名前)State University”というパターンがあります。これらは、一般的にはより低いレベルの州立大学です。
※この例に当てはまらない場合もあります。

また、注意したい点が1つあります。フラッグシップ大学は、その州ではナンバー1の州立大学であっても、全米的に見てレベルが高いといえない場合があることです。たとえばUniversity of CaliforniaのLos Angeles校(UCLA)やIrvine校、Davis校などはフラッグシップ大学ではないものの、ネバダ州でナンバー1の州立大学であるUniversity of NevadaのReno校よりも、はるかにレベルは上です。University of Nevadaは、州民であればGPAが3.0以上(4.0満点)あればだれでも入学できます。

フラッグシップ大学はおおむね巨大な規模と立派な設備を誇りますので、大学としてのレベルはそれほどではなくても、ある特定分野の研究においては世界的に有名、という場合もあります。たとえばUniversity of Oklahomaはオクラホマ州のフラッグシップ大学で、大学としてのレベルはそれほど高くはありませんが、気象学の分野では世界のリーダー的役割を果たしています。

3. 現在のパブリックアイビー

それでは、現時点でパブリックアイビーとしばしば呼ばれる、「パブリックアイビーの常連大学」を10校挙げて、それぞれについて簡単に紹介したいと思います(並びはアルファベット順)。

ィリアム・アンド・メアリー
William and Mary(バージニア州)

1693年創立。ハーバードに次いで全米で2番目に古い大学。これまで3名のアメリカ大統領を送り出してきたほか、長い歴史の中でたくさんの卒業生が各界で活躍してきた。パブリックアイビーの中では際立って規模が小さく(学生数約6,300人)、総合大学よりもリベラルアーツ・カレッジとしての趣きが強い。熱心で親切な教員の評判が高いことでも特筆される。

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ペンシルベニア州立大学 ユニバーシティパーク校
Pennsylvania State University, University Park(ペンシルバニア州)

1855年創立。Penn Stateの愛称で親しまれる。14のキャンパスから成るPennsylvania State Universityシステムの旗艦校(Flagship Campus)で、40,000人以上の学生が学ぶマンモス大学。農学をはじめ、アメリカで実学分野の教育の先陣を担ってきた。いまでもビジネス、工学、教育学など実学系のカリキュラムに定評がある。パーティが盛んな大学(Party School)としても有名。

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テキサス大学 オースティン校

1883年創立。全米で最大規模を誇る南部屈指の州立大学。テキサス州でナンバー1の州立大学であるとともに、アイビーリーグに匹敵するパブリックアイビーの1つとして全米にその名を轟かす。専攻できる分野は350に及び、多様な学習機会を得られる。留学生も世界約100か国から集まり、豊かな国際色が特徴。アメリカンフットボールをはじめとする各スポーツでも全米屈指の強豪と知られ、幾度となく全米1位の座に輝いている。3名のノーベル賞受賞者と26人のピューリッツァー賞受賞者をはじめ、卒業生は各界の第一線で活躍している。

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カリフォルニア大学バークレー校
University of California, Berkeley(カリフォルニア州)

1868年創立。University of Californiaの10のキャンパスから成るUC システムの旗艦校(Flagship Campus)で、しばしば「全米ナンバー1の州立大学」と評される。とくにサイエンス系・工学系に定評があり、シリコンバレー発展の一翼を担っている。学風はきわめてリベラルで、ベトナム戦争時の反戦運動はよく知られている。ソフトバンクグループ創業者の孫正義も在籍していた。

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カリフォルニア大学ロサンゼルス校
University of California, Los Angeles(カリフォルニア州)

1919年創立。UCLAの略称で日本でも知名度が高い。130を超す専攻課程を設け、図書館の規模も全米有数。学生の人種構成が多様で、彼らの興味・関心も幅広く、880もの学生サークルが活動している。スポーツにおいても全米最強豪の1校。周囲の治安はロスの中ではよいほうで、キャンパスも美しく、映画撮影にもよく使われる。

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イリノイ大学アーバナシャンペーン校
University of Illinois at Urbana-Champaign(イリノイ州)

1867年創立。イリノイ州のUrbanaとChampaignという2つの町にまたがって位置する大規模大学。学生数は学部生だけで3万以上を数える。専攻課程は150以上にのぼり、学生サークルも1,000を超すといわれる。設備も充実していて、リサーチにかかわる機会も豊富にある。

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ミシガン大学アナーバー校
University of Michigan, Ann Arbor(ミシガン州)

1817年創立。パブリックアイビーの常連校で、アメリカの州立大学トップ10には必ず挙げられる。教育レベルの高いミシガン州の中で、大学教育の充実とレベルアップに先陣をきって努力してきた。ビジネスや工学などの実学系のカリキュラムに定評があるが、社会学や外国語などの分野でもすぐれた教育を実践している。

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ノースカロライナ大学 チャペルヒル校
University of North Carolina at Chapel Hill(ノースカロライナ州)

1789年創立。アメリカきっての歴史ある名門州立大学。UNCと略される。近隣のNorth Carolina State Universityと名門Duke Universityを結ぶトライアングルは、学術・研究における拠点として「東のシリコンバレー」ともいわれる。スポーツの強豪校で、伝説的バスケットボール選手マイケル・ジョーダンの母校でもある。

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バージニア大学
University of Virginia(バージニア州)

1819年創立。UVAと略される。第3代アメリカ大統領トーマス・ジェファソンが創設した由緒ある名門州立大学。キャンパスの佇まいにも歴史を感じさせる。学部生だけで15,000人以上の学生が学んでいるが、少人数のセミナーを積極的に取り入れるなどして、指導を工夫している。スポーツは男女ともにラクロスが強い。

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ワシントン大学シアトル校
University of Washington, Seattle(ワシントン州)

1861年創立。日本人にもおなじみの観光地シアトル市内に位置する大規模大学。学生数は学部生だけで30,000人ほどで、キャンパスは3か所にある。通学生がメインで、寮生は全体の3割に満たない。西部有数の歴史ある州立大学だが、最先端研究の実績も多く、サイエンス系の課程に定評がある。

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ウィスコンシン大学 マディソン校
University of Wisconsin at Madison(ウィスコンシン州)

1848年創立。30,000人以上の学生と2,000人以上の教員を擁するマンモス大学で、中西部きっての名門州立大学。教育を社会に還元することに価値を置き、これは“Wisconsin Idea”という伝統的な理念として息づいている。スポーツがとても盛んで、また「パーティ大学」としても勇名を馳せる。

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これらのほかに、常連ではないものの、しばしばパブリックアイビーとして紹介されることもあるすぐれた州立大学があります。ここではその大学名だけを挙げましょう。

Georgia Institute of Technology(ジョージア州)
Indiana University, Bloomington(インディアナ州)
Miami University(オハイオ州)
University of Minnesota, Twin Cities(ミネソタ州)
Ohio State University(オハイオ州)
Purdue University(インディアナ州)
University of California, Davis(カリフォルニア州)
University of California, Irvine(カリフォルニア州)
University of California, San Diego(カリフォルニア州)
University of Colorado at Boulder(コロラド州)
University of Maryland(メリーランド州)

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4. 州立大学のスポーツリーグ「ビッグ10」

次に、アメリカの州立大学から成る有名なスポーツリーグを紹介します。「ビッグ10(Big Ten Conference)」です。私立8大学から成るアイビーリーグの「リーグ」に対する<州立大学版>が、このビッグ10であるといえるでしょう。その歴史は19世紀末にまでさかのぼります。

ビッグ10はその名の通り、設立当初は10の大学から始まりましたが、現在では14の大学が参加しています。州立大学以外にも、私立のNorthwestern University(イリノイ州の名門)が加わっているほか、私立名門のJohns Hopkins University(メリーランド州)の男子ラクロスチームもビッグ10に参加しています。

ビッグ10は、まさにビッグというに相応しいような、学生数が3万人を超えるようなマンモス大学を中心に構成されています。いずれも巨大なスタジアムやフィールドを設けていて、学生だけでなく地域住民もこぞって応援にでかけます。その興行収入や規模は日本のプロスポーツを凌ぐほどです。

ビッグ10のうち、いくつかはパブリックアイビーの常連でもありますので、ここにビッグ10を構成する大学の名前だけ紹介しておきましょう。

Indiana University, Bloomington(インディアナ州)
Johns Hopkins University(メリーランド州)※私立、男子ラクロスのみ
Michigan State University(ミシガン州)
Northwestern University(イリノイ州)※私立
Ohio State University(オハイオ州)
Pennsylvania State University(ペンシルバニア州)
Purdue University(インディアナ州)
Rutgers, The State University of New Jersey(ニュージャージー州)
University of Illinois at Urbana-Champaign(イリノイ州)
University of Iowa(アイオワ州)
University of Maryland(メリーランド州)
University of Michigan, Ann Arbor(ミシガン州)
University of Minnesota, Twin Cities(ミネソタ州)
University of Nebraska, Lincoln(ネブラスカ州)
University of Wisconsin at Madison(ウィスコンシン州)

5. パブリックアイビー3つのポイント

(1)州民を優先する

パブリックアイビーを含むアメリカの州立大学は、州の税収によって運営されています。したがって、入学基準や学費の面で、州外出身者よりも州民のほうを優遇します。

たとえばUCLAやUC Berkleyなどの「University of Californiaシステム」の大学は、州内の高校生であれば、GPA(高校の成績値の平均)とSAT®のスコアが一定以上であれば自動的に入学できるシステムを設けていますが、州外出身者にはこのシステムは当てはまりません。また学費も、カリフォルニア州内の出身者であれば12,000~14,000ドルほどですが、州外の学生には35,000~43,000ドルほどが課されます。そして在学生の8~9割を州内出身者が占めます。

以下に、アイビーリーグとパブリックアイビーそれぞれ3校を挙げ、学費と、在学生に占める州外出身者の割合を紹介します。州立大学であっても、留学生を含む州外出身者は私立大学並みの学費を支払わなければならないことがわかります。また州外出身の学生の割合を見ると、アイビーリーグとパブリックアイビーとで際立った違いが見いだせます。

 

 

1年度の学費

州外出身
者の割合

州内出身者

州外出身者

アイビーリーグ(私立)

Harvard

52,659ドル

85%

Columbia

56,829ドル

78%

Yale

59,950ドル

92%

パブリックアイビー(州立)

UC Berkeley

11,928ドル

42,954ドル

16%

University of Michigan

16,865ドル

54,769ドル

39%

University of Virginia

18,015ドル

53,471ドル

30%

(The Princeton Reviewによる)

(2)規模が大きい

パブリックアイビーと呼ばれる大学は、William and Maryを除くと、いずれも学生数が2~3万人を超えるようなマンモス大学です。だいたいアメリカで2万人を超す学生を抱えるような大学のほとんどは州立大学だといっていいでしょう。

大規模であることのメリットは、設備が充実していることや、専攻課程や科目のバラエティが豊富であることなどですが、一般教養のクラスは大きな講堂や階段教室で行われることも多く(1クラスの学生数が700人を超える大学もあるとか!)、学生1人ひとりへのきめ細かな指導が行き届かないというデメリットがあります。このデメリットは、とくに留学生には切実なものがあります。

(3)大学院重点型のリサーチ大学

パブリックアイビーと呼ばれるような大学は、やはりWilliam and Maryを除くと、いずれも「リサーチ大学」(Research University)と呼ばれます。さまざまな分野の先端的研究を行い、産学の連携にも力を入れています。

アメリカでは、ある程度の専門性の高いリサーチに携わるためには、大学院で学ばなければなりません。「リサーチ大学」はいずれも「大学院重点型」の大学です。大学生の数がずば抜けて多いのはもちろんのこと、院生の数も1万人を超えるようなパブリックアイビーもめずらしくありません。

大学名 大学生数 大学院生数
University of California, Berkeley 32,143人 13,292人
University of California, Los Angeles 32,119人 15,397人
University of Michigan, Ann Arbor 32,282人 17,996人
University of Illinois at Urbana-Champaign 34,779人 21,828人
University of Wisconsin, Madison 35,474人 12,458人
(US Newsより)

6. パブリックアイビーの入試対策

パブリックアイビーは州立大学ですので、上述のように「州民優先」が基本的なスタンスです。留学生は州外の出身者であるというだけで、不利な立場にあります。とはいえ、「多様化」はアメリカの教育における重要なキーワードですので、州立であっても、だいたい留学生の受け入れには前向きです。

パブリックアイビーはともかく規模が大きく、それだけ出願者の数も多いので、私立の小さな大学のようには、1人ひとりの出願者をきめ細かく審査しません。そのため、高校の成績やSAT®、TOEFL®テストなど「数字で測れる」項目で足切りをする傾向もあります。

エッセーや推薦状、課外活動や面接といった、私立のアイビーリーグではかなり重視する出願項目についても、パブリックアイビーは参考にする程度で、さほど合否に影響しない可能性もあります。たとえばTOEFL®スコアが少しくらい低くても、エッセーや推薦状に魅力があふれていれば合格となる、といった例は私立の大学では珍しくありませんが、パブリックアイビーではほとんどあり得ません。

したがってパブリックアイビーへの出願対策は、まず高校の成績とSAT®、TOEFL®テストといった「数字」でしっかり勝負できる成果を上げ、それに加えて、少しでも合格を後押しするかもしれない項目として、エッセーや推薦状、課外活動にも力を注ぐということになります。

さて、このように「テスト重視」が州立大学の姿勢であったものの、コロナ禍において、まずUCシステムが「入学審査にSAT®等のテストスコアを用いない」と表明したことを皮切りに、他州の州立大学も同様の方針を打ち出すようになりました。さらにUCシステムは、このテスト免除を一時的な措置とするのではなく、「今後いっさい、テストスコアの提出を求めない」という声明を出して、大きな物議を呼びました。この「テスト離れ」の傾向は、全米的にまだ続きそうです。

7. パブリックアイビーの攻略法!

アメリカでは、一般的に「大学は小規模で学び」「大学院は大規模で学ぶ」のが望ましいとされています。大学は、知識を詰め込むだけでなく、人間としても成長を遂げる場です。教授から親身な指導を受け、幅広い視野を身につけながら自分の個性を伸ばすには、小さな大学のほうが適しています。一方で大学院ではかなり専門性の高い先端的なリサーチにも携わりますから、カリキュラムが多様かつ細分化され、設備も立派に整っている大規模大のほうがよいといえるでしょう。

パブリックアイビーがマンモス大学である1つの理由は、州民にとっては学費が安いので州内の学生が殺到することにあります。しかし1クラス300人もの階段教室で授業を受けることが、果たして望ましい教育であるのかどうか、これは考えてみる必要があるでしょう。

とくに留学生にとって、教授やクラスメートから親切なサポートを得られることは、留学生活を乗り切るにあたって、とても大事なことです。一概に言い切ることはできませんが、パブリックアイビーは大学生としてではなく、大学院生として学ぶ場として捉えるほうが、留学生には望ましいといえそうです。規模の大きなパブリックアイビーは「リサーチ大学」として世界的に名を馳せていますので、かなり充実した、先端的なリサーチに携わることもできるでしょう。

アメリカの名門州立大学を指していう「パブリックアイビー」――その特徴は、おおむね規模が巨大で、大学院レベルのリサーチに秀でているといえます。その州の出身者であれば、学費の安さが大きな魅力になりますが、留学生には私立並みの学費が求められることもあります。「名門」といっても、アイビーリーグとパブリックアイビーとでは、その特徴はかなり異なります。大学院からパブリックアイビーを狙うことも視野に入れつつ、さまざまな角度からめざすべき進路を探っていくことが大切です。

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アメリカには4,000もの大学があります。名門と呼ばれる大学もたくさんあって、その特徴もさまざまです。1つひとつの大学について、その特徴をよく調べ、自分との相性を見きわめるのは、私たち日本人にとってはなかなか困難なことですが、このプロセスを適切に踏めるかどうかが、留学の成否を左右します。

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