アメリカ留学体験談:栄陽子留学研究所
砂川 智(すながわ さとる)
St. John's University(ニューヨーク州) '02年1月卒業
スポーツマネジメント専攻、ビジネス副専攻


―僕にとっての海外留学の意義―
"訪れる"ではなく"その土地の人間になる" そしてその国を"知る"

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第3回

留学三年目、いざNYへ

これからアメリカ留学しようとしている人の中で、僕のように留学前から将来他の大学へトランスファー(編入)をしようと計画を立てている人はあまり多くないと思います。 しかし留学後、自分でここに行きたいと思って決めた学校だったのに、一年もしくは半年などで"嫌になってしまった"とか、"こんなつもりじゃなかった"とか、"他の学校に移りたい"などと言う人たちを僕は何度も見てきました。もともと一つの学校で留学生活を全うするんだと思ってアメリカに渡った人などは、もちろんその学校で最後までがんばっていくことがベストだと思います。しかし、あまり先のことは考えずに、とりあえずアメリカ留学を成功させるんだと思っている人はもしかするといずれ他の大学にトランスファーしたいと思うようになるときが来るかもしれません。僕はそれはそれでいいと思います。ただ、大事なのはしっかりとした目的があってトランスファーを希望するのかということです。単に"今の学校がつまらないから"とか、"もっと都会の学校にいきたいので"とかいう理由だけでトランスファーを望むのであれば、トランスファー後の生活も自分が思い描いていた理想とは程遠いものとなってしまうかもしれません。僕の場合、トランスファー先となったSt. John's University を選んだ理由として、第一に憧れのNYにある学校であったということ(先に述べたように単に都会だからというだけでなく、南と北に位置する二つの州の文化や生活習慣の違いを肌で感じ、比較してみたかったという理由もあった)、次に自分の専攻であるスポーツマネジメントがある学校であったことと、そしてその内容が充実していて、なおかつ大変評判がよかったことなど総合的に判断して、ここだったら必ず成功すると確信できるような学校であったからです。そしてその後ニューヨークでの生活は僕が想像していた以上に充実したものとなりました。いろんな人に出会い、新たにいろんなことに興味を持ち、そして多くのことを学ぶことができた2年半となったのですが、その実り多きニューヨークでの学生生活の中でも特に力を入れたこととして、学生生活の集大成の出来事となった、あるメジャーリーグ球団の広報部でのインターンシップがありました。


インターンシップcan be >授業

アメリカへ留学を終えた今、僕は自信を持って言えることが一つあります。それはインターンシップほど将来自分のためになる勉強を学校では学ぶことはできないということです。大げさかもしれないけどれも、インターンシップをしないで卒業を迎えるということは、四年間の学生生活で100学べたものを60または70しか学ばずに終えてしまうということに等しいのではないかと僕は思います。もちろん充実したインターンシップを送るためにはそれまでにどれだけ学校でその分野の基礎を身につけてきたかにもよりますし、あくまでこれはスポーツマネジメントという一分野に対して言えることであり、他の分野を専攻している人たちにも必ずしも同じことが言えるのかどうかというとそれはわかりません。しかし、スポーツマネジメントのようにある特定の分野のエキスパートを目指す専攻などにおいて、やはり実際に現場でその道を極めている人たちと一緒に仕事することで得られる知識や経験、自信そして人脈作りなどといったことは本人にとって計り知れないほどの価値があるはずです。僕はニューヨークのある球団の広報で最後の学期のあいだ働いていましたが、そこで僕は、現場の人間しか知らないようなことを一社員のように教えていただくことでいろいろなことを学び、選手やマスコミの人など実際仕事で絡むことでいろいろな経験をし、そして一通り仕事を任されるようになってからは、自信もつきました(電話の応答は最後まで嫌でしたが…)。また、この半年間はニューヨークでの悲劇的なテロが起こったことによって、当球団の本拠地であるスタジアムが緊急対策センターとなったこともあり、警察や消防署への協力や救援物資の荷物運びの協力など、野球に関する以外のことも学ぶことがありました。もしこの四年半のあいだで、どの出来事が最も印象に残っているかと聞かれたら、いろんなことがあったけれども迷わずこのインターンシップであると答えるでしょう。そしてこの経験はいつか自分の将来にきっと役立つであろうと信じています。

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"欲の深さ"こそ留学成功のカギ

僕は海外留学をするにあたって最も大事だと思うのは、"欲の深さ"があるかどうかということだと思います。決して現状に満足せず、常にさらに上を目指す心構えをもっていれば、結果としてその留学は成功であったということが後になって形となって表れているはずです。またこの"欲の深さ"とは、もっといろんなことを知ろう、もっといろんなことにチャレンジしようといったことでもあり、僕の場合、この4年半の間に今一番の趣味であるともいえる旅のすばらしさを知ることができたり、ニューヨークに移ってからは、ジャズとの出会いがあり、今ではベースを演奏することに楽しみを見出したりしています。これら僕が学んできたこと、そしてチャレンジしてきたことなどそれら一つ一つが今の僕にとっての貴重な財産となっています。留学を志すすべての人の心の中にそれぞれの目標やテーマがあると思いますが、その目標に向かって悔いを残さず、思いっきり、そして心の底からアメリカ生活を楽しんでもらいたいと願っています。一生懸命勉強して卒業をすることももちろん大事ですが、それまでの過程でどれだけのことを学び、成長してこられたか、そして勉強以外のことでも、日本にいるだけでは決して体験することのできないようなことをどれだけ経験し、そして吸収することができたかというところに本当の海外留学のすばらしさがあるのではないかと思います。

僕のこの体験談を最後まで読んでいただいた、これから留学をしようとしているみなさん、目的を達成するんだという強い意志と欲の深さをもってアメリカ留学をすばらしいものにしてください。それではいってらっしゃい。

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