高校留学体験談:栄陽子留学研究所
土子 麻衣子(つちこ まいこ)さん
St. Timothy's School(メリーランド州)卒業

高校留学編

高校留学編


第3回  勉強に追われる1年目

St. Timothy's SchoolのMrs. Gildeaの迎え

メリーランドの空港まで迎えに来てくれたリムジンに乗り込み高速道路を通り、いつしか車の窓から見えるのは緑の森林ばかり。曲がりくねった山道を走り抜けると、広々とした芝生が一面に広がったSt. Timのキャンパスが見えてきた。

高校留学 イメージ1石畳でできたまるでお城のような建物の前でリムジンが止まる。運転手さんにお礼を言って恐る恐るリムジンを降り、緊張と不安を胸にSt. Timのキャンパスを見渡していると、背後から女の人の甲高い声が……。何事かと驚いて声のするほうに振り向くと長い金髪の髪を振り乱し、めがねをかけた背の高い女の人が私のほうへ近寄ってきた。しかも走りながら。そして私に満面の笑顔で握手を求めながらいきなり「名前はなんていうの?」と聞いてきた。

「こっ、この人だれなん??」内心どきまぎしながら一応握手をしながら、自己紹介。彼女の名前は、Mrs. Gildea。後に私の人生に大きく影響を与えた先生の一人だ。彼女は本当に底知れず明るくておもしろい先生で、生徒たちから人気があった。彼女の授業は厳しいが、生徒たちの意見をとても大事にしていて、生徒一人ひとりのがんばりを認めてくれる理解があるすばらしい先生で、私も高校留学の2年の間いろいろとお世話になった。


毎朝3時起きで勉強

留学1年目は英語の壁に悩まされ、ほとんど毎日のように悔し泣きをしていたと思う。私は小学校2年生のときから英会話教室に通っていたし、英語が大好きで中学や高校でも英語だけはまあまあいい成績をとっていた。そのせいもあって留学前はかなり自分の英語力に自信があった。しかし実際、現地では私の英語力は通用しなかった。

授業で先生の言っていることもわからないし、黒板に書いてある字はヘビみたいな字で汚くて読めない。それにたとえ理解できても、思っていることをうまく英語に訳せなかったり理解してもらえなかったり……。

ノートはいつもクラスメイトに頼んでコピー用紙を彼女たちのノートの下に挟ませてもらっていたが、放課後、写させてもらったコピー用紙とにらめっこしながら、自分のノートに教科書と照らし合わせて自分なりにまとめていく……。毎日この作業をしなければならずアメリカ人の生徒たちの何倍も勉強時間を費やさなければならなかった。中には写させてもらったコピー用紙の字があまりにも汚くてまったく理解できなかったりして、いつもより倍の時間がかかることもあった。

St. Timには夜6時くらいから、たしか9時くらいまでStudy Hour(決められた勉強時間)があり、必ず生徒たちは、合同の勉強部屋で静かに勉強をしなくてはならない。いくら3時間そういう勉強時間があっても私には足りない。ノートまとめだけで3時間なんて使い果たしてしまうし、宿題を終わらせるにはもっと時間が必要だった。

でも消灯時間が10時だったため、Study Hourが終わった後は寮に戻りシャワーを浴びて寝る準備をし、10時には消灯。他の生徒たちは、もうすでにそのStudy Hourで宿題を終わらせてしまっているので、朝の7時くらいまでは絶対起きないが、私は毎朝3時に起きてそっと部屋を抜け出し、1階にあるダイニングルーム(食堂)で勉強したり、寮の玄関にある大きな机に座って宿題をしたり試験勉強をしたりしていた。もちろん、そんな生活をしていたから寝不足でキツいときもあったし、たまに気づくと手には暗記カードを持ちながら、トイレの中でトイレットペーパーに頭をもたせかけて寝ていることもあった。


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