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イギリスで弾圧を受けていた清教徒たちがアメリカ東部のプリマスに上陸したのは1620年です。
清教徒たちはアメリカに移ってきて16年後にもうアメリカで最初の大学を作りました。それがハーバード大学です。
ハーバード大学はもちろん私立です。アメリカが独立するのはハーバード大学ができてから140年後です。
ハーバード大学の目的は
(1)聖職者を育成する
(2)社会のリーダーを育てることでした。
このため、人格者を育てるための教養をつけさせることが教育の内容でした。 |
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この当時の教養とはリベラルアーツでした。ですからハーバード大学はリベラルアーツ・カレッジ*だったのです。
*リベラルアーツ・カレッジ:「リベラルアーツ」とは、古代ギリシャで生まれた理念で、具体的には文法、論理、レトリック、算術、幾何、天文学、音楽理論のことを示していました。ルネサンス以降にこの言葉が教育の分野で使われ始めました。現在は一般教養を意味しています。リベラルアーツ・カレッジはアメリカの独特のタイプの大学で、Liberal
Arts Collegeの翻訳はほとんど不可能なので、ここではそのままリベラルアーツ・カレッジと呼びます。リベラルアーツ・カレッジの理念は「全人教育」です。 |
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時がたつにつれて、ハーバード大学のほかにもリベラルアーツ・カレッジがいくつかできました。
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1636年:ハーバード大学設立
1693年:ウィリアム・アンド・メリー大学設立
1701年:イェール大学設立
1740年:フィラデルフィア大学設立(現在のペンシルバニア大学)
1746年:ニュージャージー大学設立(現在のプリンストン大学)
1754年:キングズ大学設立(現在のコロンビア大学)
1764年:ロード・アイランド大学設立(現在のブラウン大学)
1766年:クイーンズ大学設立(現在のラトガーズ大学)
1769年:ダートマス大学設立
*これらはほとんど現在のアイビーリーグの大学です。 |
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つくられた大学はいずれも
(1)私立でした。(まだ国家ができていないのです)
(2)東部に集中していました。
(西部はまだ未開の地でした)
また、その当時のリベラルアーツ・カレッジに入ってくるのは次のような人たちでした。
(1)お金持ちで教養のある人たちでした。
(2)寄付をしてくれる人の子弟ばかりでした。
こんな具合でしたから、日本で考えられるような受験などはなく、また大学に入る人は極めて少なかったので当時の教養であるラテン語での口頭試験はあったものの落とすようなことはありませんでした。
それでもリベラルアーツ・カレッジへの入学希望者が増えると、何らかの選抜が必要になってきました。
| 選抜が必要になったとは言え、相変わらずお金持ちや寄付をしてくれる人の子弟や、親がその大学を出た人の子弟が優先的に入学を許可されていました。そのため、選抜には書類審査や面接という形がとられたのでした。この流れをひきついで、現在でもアメリカの大学は一斉入試という形をとらず、面接や書類審査で合否を決めています。
現在のリベラルアーツ・カレッジは有名校が多く、レベルも(1)いい大学(2)まあまあの大学、です。ですからリベラルアーツ・カレッジには望めばだれでも入れるわけではありません。 |
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アメリカの大学は東部にできた私立のリベラルアーツ・カレッジから始まりました。ですから、歴史があり、レベルも高い有名校は東部の私立大学に多く、それもリベラルアーツ・カレッジがもとになっている大学なのです。
日本人が国立大学を優秀と思う理由
日本では明治時代に慶応義塾大学、早稲田大学、同志社大学のようなリベラルアーツ・カレッジを手本とした私立大学もありましたが、明治19年に伊藤博文によって帝国大学令のもとに中央集権的な国立大学ができました。社会のリーダーになる人を養成する教育ですから、優秀な人を選ぶ必要があります。そこで一斉入試という形ができあがりました。このため私立よりも国立のほうがランクが上という認識ができあがりました。そんなことから日本人は他の国も同じく国立や州立の大学が上だと思い込んでいるのです。
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