英語さえ出来ればよいという間違った知識
アメリカの教育システムの説明
日本の留学希望者のほとんどの方が、TOEFL®テストの点数さえ良ければアメリカの大学に合格できるという、間違った知識を信じ込んでいます。 私たちのところに相談にいらっしゃる方には、英語だけできれば良いというのは間違った知識ですと繰り返し説明していますが、カウンセリングの最後に、「それで、TOEFL®テストが何点あれば合格できますか?」と聞かれる方が多く、間違った思い込みの強さにあきれてしまいます。
アメリカの大学教育のシステムは、日本とまったく異なります。この点をきちんと理解していなければ、正しい留学の準備ができません。リベラルアーツ・カレッジに代表されるアメリカのレベルの高い大学は、社会や世界で活躍できるリーダーの育成を目指しています。このような大学が、入学希望者の選考にあたり重視しているポイントは、「多様性」です。 アメリカ社会では、「多様性」ということが、非常に重視されます。 アメリカの授業は、日本のように先生の講義をずっと聞いているスタイルではなく、学生が主体となって議論をするスタイルです。 アメリカ人は、様々な考えや背景を持った多様な人たちが議論する環境こそが、進歩や成長を生み出す良い環境だと考えています。 つまり、アメリカの大学は、ユニークな人材を求めているのです。
典型的な例として、アメリカの大学入学者の選考方法が挙げられます。 アメリカの大学では、日本のように、成績の良い順に合格になるわけではありません。 どういうことかというと、例えば、成績の順に、全体を3つのグループに分け、良い成績のグループから55%、真ん中の成績のグループから25%、それより下のグループから10%、成績をまったく度外視し、一芸に秀でた人の中から10%といったように選び、成績の良い学生だけにならないように、わざといろいろなタイプの学生を選ぶようにしています。
あるいは、日本のように、同じ高校から大量に合格することはありえません。 一つの高校の出身者が多すぎることも、「多様性」を損なうことになります。 したがって、どんなに成績が優秀であっても、一つの高校からは何人までという形で、人数を制限されてしまうこともあります。 アメリカの大学は、様々な高校の様々なタイプの学生を選抜しようとしているわけです。
したがって、成績の一つの要素でしかない、英語の点数さえ良ければ合格できるという日本の留学希望者の多くが持っている考えは、まったく間違っています。 英語さえできればよいという間違った知識のために、悪い大学に入ってしまったり、無駄に英語学校に入ってしまったりして、留学に失敗するケースは数多くあります。
アメリカの大学の評価基準であるThe Significant Sixとは?
では、アメリカの大学は、どうやって入学希望者を選抜しているのでしょうか?
アメリカの大学は、入学志願者を評価する際に、「The Significant Six」と呼ばれる、次の6つの要素を考慮しています。
1. 高校の成績
2. エッセイ
3. 推薦状
4. 課外活動
5. テスト(SAT®,ACT®,TOEFL®テスト)スコア
6. 面接
アメリカの大学は、ある一つの要素だけで合否を決めるのではなく、上の6つの要素をまんべんなく考慮して、総合的に評価して合否を判断します。 単に勉強ができるというだけの薄っぺらな人間ではダメなのです。 きちんと努力ができる人間か? 人のために尽くす人間か? この大学でやりたいことを持っているか? 人と異なる秀でた点があるか? 周囲から評価されている人間か?など、入学希望者を様々な観点から評価した上で、総合的に合否を判断します。
ほとんどの大学が留学生の受け入れ条件として、「TOEFL®スコア61点以上」を挙げていますが、実はそれさえも、絶対条件ではありません。 実際にはそれ以下のレベル、例えTOEFL®スコアが45点でも、アメリカの大学に合格することは可能です。 現に、私たちがサポートした留学生の中にも、TOEFL®スコアが61点以下で、そこそこの大学に留学できたケースはたくさんあります。 逆に、TOEFL®テストの点数がどんなに良くても、それだけで合格できるという考えは間違いです。
では、合格のために何をすべきか?
では、アメリカの大学に合格するためには、どういった準備が必要なのでしょうか? アメリカの大学の入学者選考は書類審査です。 日本のような、全員が集まって入学試験を受けるような、一斉テストはありません。 したがって、合格するためには、提出した書類の中で、きちんと自分の魅力を大学に伝えることが必要なのです。 もちろん、必要な書類はすべて英語です。
例えば、なぜこの大学に入りたいかを説明するエッセイはとても大事な書類です。 日本人は自己アピールが苦手だと言われますが、エッセイでは、アメリカの大学の考えを理解した上で、いかに自分が大学にとって魅力的な学生であるかをアピールする必要があります。 つまらないエッセイを書いてしまうと、つまらない学生だと評価されてしまいます。 面接においても、きちんと自分の魅力を伝える、セルフプロデュース力が重要になります。
また、推薦状の力で、合格できる場合もあります。 当研究所代表の栄陽子は、アメリカの大学の理事をしていたり、アメリカの大学から様々な賞を受賞している経歴があるため、「栄陽子が推薦している学生だ」という点を大学当局から高く評価され、TOEFL®スコアが61点に満たない学生が合格になる例もあります。
細かな説明は膨大になってしまうため、「留学相談」や「留学講演会」をご利用ください。 しかし、日本の大学とはまったく違う準備が必要だという点は、ぜひ理解してください。
「英語さえできればよいという間違った知識」が引き起こした失敗事例
英語さえできればよいという間違った知識を持ってしまうと、逆に必要以上に英語力にコンプレックスを感じてしまい、自分のレベル以下の大学へ留学してしまうケースが多々あります。 アメリカには、誰でも入学できるコミュニティ・カレッジという大学があります。 営利目的の留学エージェントの場合、本人にとって一番良い大学を選ぶのではなく、簡単に留学できるコミュニティ・カレッジへの留学を安易に勧めます。
例えば、自分の英語のレベルアップということだけを考えてコミュニティ・カレッジに留学してしまい、日本だと商業高校や工業高校の夜間部レベルの学校で、まともな大学にそこから進むことはほとんどできないことを入学後に知り愕然となるケースや、日本では有名私立に通っていた品行方正なお嬢さんが、コミュニティ・カレッジに留学したばかりに周囲の環境の悪影響を受けてしまい素行が悪くなってしまったケースなど、英語のレベルを上げたいということしか考えなかったために、間違ったコースを進んでしまい、留学を棒に振るケースが多くあります。
ちなみに、コミュニティ・カレッジへの留学が一番多いのは日本人です。 最近急増しているインドや中国からの留学生がコミュニティ・カレッジに入ることは、まずありません。
「留学相談」と「留学講演会」のご紹介
さらに詳しい情報をお知りになりたい方は、「留学相談」や「留学講演会」をご利用ください。 特に「留学相談」では、留学希望者の方が感じている疑問や知りたい情報など、それぞれの方のご要望に応じた相談を承っています。 詳しくは、「留学相談」ページ及び「留学講演会」ページをお読みください。
知ってますか?留学に失敗する4大原因
- 英語さえ出来ればよいという間違った知識
- 「留学の第一歩は英語学校から」という失敗コース
- 目的と合わない間違った大学選び
- 留学エージェントの品質の問題


